「心の弱さ」

神無月の巫女 ハアハアスレ投下もの

「心の弱さ」

「姫子・・・これじゃあ宴にならないわ・・・私だけが盛り上がっても意味ないのよ?」
「違う・・・聞いて千歌音ちゃん!私戦いに来たんじゃないの!」
目の前には剣を鞘で必死に塞ぎながらオロチになった私を説得している姫子がいた、そんなことしても無意味なのに。。。。
私があの日姫子に送った招待状、私と話がしたくて月の社に来たようだけれど・・・
私は姫子に聞く耳を持つことはなかった、お願いながら私を刺して姫子・・・
もう私は貴女が知ってる姫宮千歌音ではないわ、黒いオロチに侵された・・・オロチに魂を売った悪し心を持った化け物でしかないのよ・・・
「姫子・・・私の気持ち伝わったかしら?」
私、姫宮千歌音は巫女服に袖を通してる陽の巫女、来栖川姫子に問う・・・
「分からない・・・私分からないよ千歌音ちゃん!」

数分後私は迷うことなく地球に向けて弓を放った・・・これで私に対して怒りを露にした姫子が斬りかかってくるかと期待していた
「私・・・千歌音ちゃんを斬ることなんて・・・できない!!!」
「呆れたわ・・・まだそんなこと言ってるの・・・?」
「そうじゃないの!もうこんなことやめよう!?どうして!どうしてあんなに優しかった千歌音ちゃんがオロチになってこんな酷いこと・・・」
姫子・・・もう貴女には失望したわ・・・鞘から剣を抜こうともしないなんて・・・私はとある決心をした
これ以上貴女に何を言っても無駄ね・・・
私は姫子に笑顔で微笑んだ、そう・・・まるでその笑顔は乙橘学園での宮様であるもう1人の私のよう・・・
「え・・・千歌音ちゃん・・・・・・?」
「分かったわ・・・もうやめるわね・・・姫子、来て」
剣を下に向けると姫子に対し腕を大きく横に広げ胸を露わにする
「千歌音ちゃん・・・!」
ほっと胸を撫で下ろした姫子が涙を流しながら笑顔で胸に飛び込んでくる、私自身はっきり嬉しかった・・・本心で嬉しいことだった
先程私にねずまれ叩かれ包帯の上から出血してる姫子の手首を優しく舐めると抱き締めた
「姫子・・・1つだけ聞いてもいいかしら・・・?貴女が望むものはなに?」
その言葉に少し戸惑ったのか姫子が少し考えるとはっきりと下口調で答えてきた
「私・・・?私は・・・千歌音ちゃんや乙羽さんと今まで通りに一緒に楽しく暮らしたい・・・それだけだよ・・・」
それができれば私がオロチを利用する必要なんてなかった、アメノムラクモを憎んでる私は・・・
姫子の言葉に私は静かに目を閉じ冷たく告げた


「そう・・・なら姫子・・・貴女はもう死になさい」


陽の巫女と月の巫女・・・巫女が2人とも生きて暮らせるなんてできないのよ姫子・・・
前世の時のように・・・また貴女を殺すわ姫子・・・
私は抱き締めていた姫子を背後から・・・剣で容赦なく貫いた

「え・・・?千歌音ちゃん・・・?」
姫子が絶望感に溢れながら声を出す
「あら・・・心臓にはまだ達っしてないみたいね・・・だからあの時言ったでしょ、貴女を殺すわって・・・」
あまりの苦痛で立ち上がろうとした姫子を逃がさないように強く抱き締めた
剣を深く刺しながら気持ちを伝える「好き・・・好きよ姫子・・・」
「うう・・・!くう!」
「貴女の手が、貴女の心と体が、貴女の唇が・・・蜜のような甘い口付けをくれるせつない吐息を聴かせてくれる吐息が好き」
「い・・・いや!」
姫子は必死に千歌音が貫いた剣を抜こうと手を差し出す「姫子・・・なんで貴女はこんなにも非力なの・・・?」
姫子に優しく触ると・・・強く骨が折れるまで握り締め簡単なほど指の骨を折り砕け散る・・・
ばきっ!!!「うう・・・ああ!!!」少し強く握っただけでこんな簡単に折れるなんて・・・
「姫子・・・その抱き締めると簡単に折れてしまいそうな身体が好きよ・・・そしてその小さな胸・・・皆好きよ」
「ち・・・千歌音ちゃんどうして・・・?どうしてこんなこと・・・」
「貴女の瞳が好きよ・・・姫子の全てが好き・・・だからこうするしかないの」
がは!・・・姫子の口から大量の血が吐き出される「姫子・・・貴女を私のものにするには貴女を殺すしかないの・・・」
ふいと顎を掴むと姫子の唇に自分のを重ねる・・・「ん・・・!」
姫子の唇はとても・・・とても美味しくて甘いのにいまは血の味しかしないわ・・・
姫子に突き刺していた剣を抜き取る「千歌音ちゃん・・・」
「姫子・・・いまの私はもう姫子の知ってる姫宮千歌音ではないわ、オロチに成り下がった化け物でしかないのよ・・・」
苦痛に顔を歪ませながらも姫子は優しく微笑み告げた
「ううん・・・千歌音ちゃんは千歌音ちゃんだよ・・・だっていま千歌音ちゃん泣いてるもん・・・」
あ・・・自分の頬から大粒の涙が零れているのに気付いた、どうしてだろ・・・躊躇なんて・・・私の心はもうオロチのはずなのに・・・
「ごめんね千歌音ちゃん・・・千歌音をいつも一人ぼっちにしたりして・・・」
姫子が顔を歪ませ泣き出した「私、千歌音ちゃんに頼ってばっかりで、自分のことしか考えてなくて、千歌音ちゃんの気持ちなんて少しも考えようともしないで・・・!」
「姫子・・・・・・」
「私とは違うんだって!千歌音ちゃんは強い子なんだって勝手に思い込んだりして・・・千歌音ちゃんだって普通の16歳の女の子なのに!!!」
私は姫子の言葉に驚いた、大神ソウマとのデートのときのことを思い出すと・・・優しく微笑み返す
「そう・・・ありがとう、姫子はほんと優しいのね・・・そう言ってくれるだけでも嬉しいわ」
「・・・もうそろそろだね・・・自分の身体のことくらいなんて分かるよ」
「嫌!このままでは姫子の存在が消えてしまう!そんなの・・・姫子のいない世界なんて私考えられないし生きていけない!」
「ううん・・・千歌音ちゃんお嬢様だし学園皆の宮様だもん、乙羽さんだって皆だっているから大丈夫だよ」
「うう・・・ごめんね姫子、ほんとは私が死ぬべきなのに・・・前世と同じように私・・・姫子を・・・」
「私なんて存在してもあまり影響ないよ・・・マコちゃんや大神君は悲しむかもしれないけど、千歌音ちゃんと私とでは違うから」
「姫子!また戻って来るのよ!また!また転生しても姫子のこと探しに来るから・・・!」
「・・・千歌音ちゃん・・・また転生してもまた私のこと見つけてね、今度はオロチとか関係ない世界で逢いたいな・・・」


「話って何かしら?」
「あ・・・あの私・・・宮様のこと好きです!」
早乙女真琴・・・姫子の親友という設定だった女生徒
学園内での昼休みのことだった、音楽室でピアノを弾いていた私の所にやって来た
「だ・・・だからもし・・・良かったら・・・私と付き合ってください・・・」
私は少し考えると首を振り小さなため息をついた
「ありがとう・・・貴女の気持ちは嬉しいわ、けど・・・ごめんなさい・・・私ね・・・永遠に想い続けてる子がいるのよ・・・
その子といつ逢えるか分からないのだけれど・・・」
真琴が驚愕する「え・・・宮様にそんな方が・・・でも永遠って・・・いつ逢えるか分からないじゃありませんか」
「ええ・・・でもそういう貴女自身も随分知ってる子よ・・・貴女の親友だった子・・・」
「な・・・私には友達なんて1人もいません!部活メンバー以外と交流は・・・」
「そう・・・それは残念ね」

もうこの世界には来栖川姫子はいない・・・その存在すらないし・・・
いえ、違うわね、最初から存在しなかったと言い改めるべきかしらね
あの世界にオロチなんてものが存在しなければ・・・
あの時私が死ねばよかったかどうかはよく分からない、違う世界になっていたのは確か
そして現世というものがなければ貴女と永遠に楽しく暮らせたかもしれない
それだけが残念ね・・・
またいつ再会できるか分からないけれど・・・
転生後の姫子との出会いを楽しみに、もし姫子と再会したら・・・思い切りキスしてやろう!
今度はオロチじゃなく・・・正真正銘・・・姫宮千歌音として貴女と恋に堕ちたい

「好き・・・好きよ姫子・・・貴女が好きで好きで溜まらないわ・・・私の永遠の眠り姫」
私は姫子に対して想いを語りながら姫宮邸に帰って行った、陽の巫女、いえ・・・来栖川姫子との再会を信じて・・・。

                 END

 

最終更新:2007年05月24日 19:05
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