酔いとツンとデレ

神無月の巫女 エロ総合投下もの

酔いとツンとデレ

 

    注意
    1.帰ってきた酔っ払いシリーズ まさかのパターンイズミさん※アルコール少なめ
    (出てくるメンバーはお馴染み転生後のOL姫子と年下千歌音ちゃんら)
    2.イズ×マコっぽくもありマコ×イズっぽくもあるので解せぬ人は見ちゃダメ
    (とゆーかイズミさんが全員からからかわれるだけ)
    3.いつも以上にだいぶ無理がある、方向性を間違えました
    4.ミサキ&キョウコもちょい役で出ます
    5.エロなし
    6.キャラ崩壊(特にイズミさんとマコちゃん)は否めない

    完全置き捨てで参ります

    「おわぁ~すっごい人だねぇ!」
    「うん、逸れないようにしなきゃだね」
    華やかなパーティドレスを着た姫子と真琴の2人
    今日は千歌音の屋敷で開かれている立食パーティに招待されていた
    2人を待っていたメイド達に「お待ちしておりました来栖川様、それに早乙女様」と導かれ中に入るとそこは一流ホテルの披露宴会場のような広さに
    豪華なシャンデリア、多くのテーブルの上に所狭しと並べられた和洋中の調理に色とりどりのデザート達、そしてこれでもかと準備されたドリンクがあった
    姫子は何度か姫宮家のパーティに来た事があるが真琴は初めてだった
    はじめは「堅っ苦しそうだから無理」と言っていた真琴も「タダで美味しい食べ物と旨いお酒が出る」との誘惑に即OKをだしたのだった

    「あ!ねえねえ、姫子!あれって昨日から始まった連ドラに出てたあの人じゃないの?」
    思った以上に楽しんでる真琴に姫子は「そうだよ」と笑顔で答える
    「ふえ~さっすがは天下の姫宮家だねぇ~」
    わいわいガヤガヤと賑わう会場内、見渡せば政治界、スポーツ界、芸能界の多くの著名人らがいる
    姫子らは食べ物と飲み物を取り、千歌音が用意してくれた特等テーブルに置いて立って周りを見渡していた
    すぐ近くにはメイドらがスタンバイし困ったことがあれば何でも対応してくれるようになっている
    「畏縮されないで楽しんで欲しい」との千歌音の心遣いだった

    いつも一人で来る時は乙羽が話し相手になってくれるのだが、忙しいのに申し訳ないと思っていた
    「ねえ、姫子!今度はあれ食べようよっ!」
    「え?きゃあ!マコちゃん走ったら危ないよぉ!!」
    しかし今日は元気で好奇心の強い真琴が一緒なので気兼ねなくパーティを楽しめていた


    食事も一通り済ましパーティーも中盤に差し掛かった

    しかし千歌音は忙しく次々に挨拶に来る来客の応対に追われ主賓席から離れられないでいた
    たまにこちらを見てくれてはいるものの、とても席を外せるような雰囲気ではなかった
    いつもの事なのだが姫子は少し淋しそうにそれを見ていた

    「ほっほ~う、あれだけの人気者だなんて姫子も大変なお嫁さんをもらったもんだ」
    「わぁ!マコちゃん!」
    トイレに行っていた真琴は戻ってきて姫子がじっと見据える視線の先に見ていた千歌音を見てワインを飲みながらニヤニヤしていた
    お嫁さんの言葉に姫子は顔を真っ赤にして口元を押さえようとする
    「マ、マコちゃん声大きいって!!それに私と千歌音ちゃんは結婚してないし、千歌音ちゃんはまだ中学生だよぅ~!?」
    「照れるなw照れるなwじゃあ結婚式は来年だね」
    「もーマコちゃ~ん!!お酒の飲み過ぎだよ~!」
    「大丈夫、全然飲んでないよ?ほら姫子も少しは飲みなよっ」
    「んも~~!」
    場所がパーティー会場であろうがいつもと変わらぬじゃれ合い、2人の仲の良さを物語っていた

    「さっきからやかましい声がすると思ったらやはり貴女方でしたのね」
    「?」
    振り返ると艶やかなドレスに身を包みシャンパングラスを持った呆れ顔のイズミ、そしてミサキとキョウコがこちらに向かって近づいてきた
    「ごきげんよう、来栖川さん」
    「ごきげんよう、イズミさん、ミサキさんにキョウコさんも」
    「今日は貴女もお出ででしたのね、早乙女さん」
    社交辞令的な挨拶を交わし、イズミは姫子の後ろにいた真琴にも声を掛ける


    「ふ~ん、イズミも呼ばれてたんだ」
    真琴の言葉に真琴にイズミは飲みかけていたシャンパンをブッ!と噴出しげふんげふん!と咽た
    イズミの後ろにいたミサキはイズミの背中を擦ってやり、キョウコの顔は引きつっていた
    真琴の脇にいた姫子はあちゃーと額を押さえた
    「あ、貴女ですねー、私をどこの家の生まれだと思ってるんですの!?」
    「んー?」
    突っかかってくるイズミにハムを食べながら眉間に皺を寄せ今いち分からず首を傾げる真琴、姫子はそっと耳打ち
    「マ、マコちゃんイズミさんのおうちはね、千歌音ちゃんちとずっと昔からお付き合いがあるんだよ?」
    つまりはパーティーの常連、更には千歌音とは昔っから面識がある
    簡単にそれらを説明する姫子に頷きながら聞く真琴。聞き終えたあと、「へーそうだったんだぁ」と返し更にハムをもぐもぐ
    そのあまり関心が無さそうな真琴の反応にイズミは何か言おうと口を開いたが、手を握り締めグッと堪えた
    「くっ!…ま、まぁいいですわ。早乙女さん、ここは姫宮家のパーティー会場ですの
     宮様にご迷惑になるような粗相は起こさないようにお願いしますわね?」
    「まぁまぁそんな固いこと言わずにさ、ここで会ったのも縁だし、一緒に飲もうよ?」
    「~~~!」
    全然話を聞かずにニコニコと赤ワインの入ったワイングラスを差し出してくる真琴に完全にペースを乱されているイズミ
    「全く!貴女って言うお方は!」
    シャンパングラスをミサキに預け、差し出されたワイングラスを掴み取りグイッ!と一気に飲み干した
    「おーおーw良い飲みっぷりだねぇ、イズミ。ほれもう一杯w」
    真琴はからかうような笑みを浮かべ、くすねて来たワインボトルの中身をイズミのグラスになみなみと注ぐ
    真琴の挑発にイズミも負けじとグラスを空にするが、高いアルコール度数のせいでみるみる内に顔が赤くなる
    「マ、マコちゃん…そんな飲ませちゃダメだよ」
    空になったばかりのグラスに再びなみなみと注ぐ真琴の危ない飲ませ方にずっと2人のやりとりを見ていた姫子は真琴を
    ミサキとキョウコはイズミをあわわと止めに掛かるが2人は互いに「大丈夫!」と言い張って止まらなかった


    「はい!じゃあこれが最後の一杯♪」
    真琴の持つそのボトルが空になったとき、注がれたイズミの持つグラスが手から滑り落ち床に落ちて
    ガシャーン!と乾いた大きな音をたて割れた
    「ちょっ!イズミ!?」
    グラスの砕けた音と真琴の声に会場にいた大勢が何事かと振り向き注目を集めたふらつきながら
    イズミが「だ、大丈夫ですわ…少し手が…すべっ…」と言いうが、突然糸が切れたかのように足がカクンと折れ体が崩れた
    「危ない!イズミさん!!」
    「きゃああああ!」
    「いやぁあああ!」
    姫子の声とミサキとキョウコの悲鳴が響く


    「――っと!危ない危ない」
    朦朧とする意識の中で倒れるイズミは誰かにしっかりと抱き抱えられた

    「わぁ!大丈夫イズミさん!?」
    「ん~少し飲み過ぎたようですね…」
    「テラスに出て夜風に当たったほうが良いかも」
    「はぁ、全くしょうがない奴…」
    「いやいや、原因は貴女でしょうに…」
    「手伝おうか?」
    「うーうん大丈夫、こいつ軽いし。すぐそこでしょ?」

    そんな口々に聞こえる声を聞きながら誰かに軽々と抱きかかえられ、そのままテラスへと運ばれていった


    運ばれながらイズミはうっすらと半目を開き、自分を力強く抱きかかえるその人物を見た
    ぼやける視界で見えるその人物は真剣な表情をしていて、キラキラととても輝いてるように見えた

    まさか宮様…?それと、も…
    その抱きかかえる腕の心地良さに目を閉じイズミはそのまま意識を失った


    テラスに出た真琴たち
    満月に輝く夜空の下、涼しい風が気持ち良い
    風の良くあたる長イスにイズミを横にさせ取り囲むように真琴とミサキ、キョウコは立っていた

    「もう、早乙女さんったら。あの会場であんなお酒の飲み方させるなんて」
    「いや~ごめんごめん、だってイズミがムキになって面白かったんだもーんw」
    「全く貴女って言う方は本当に礼儀のなってない…」
    悪びれた様子のない態度の真琴にミサキとキョウコは信じられないと呆れていた

    「しっかし、こいつも昔っからいけ好かない奴だと思ってたけど…案外可愛いところあるんじゃん」
    「「は?」」
    顎に手をやり、ほろ酔いながらもイズミを見ながらちょっと真面目な表情で言う真琴
    ミサキとキョウコはその意外な展開に目が点になった
    すると、横になっていたイズミが「う~~ん」と声をあげ起きようとしていた
    真琴はしゃがみ込み声を掛ける

    「お?目が覚めたかイズミ?」
    「ぁ…貴女は…」







    真琴らがテラスで休んでた頃、姫子は後始末をしてくれたメイド達にペコペコと頭を下げ謝罪し、水の入ったコップと水差しを持って
    真琴たちの騒ぎに心配し挨拶を中断した千歌音と一緒テラスに向かってた
    「ご、ごめんね…千歌音ちゃん」
    本当に申し訳無さそうに謝る姫子に千歌音は笑顔で首を振り
    「いいえ、怪我が無くて良かったわ。それより大丈夫かしら?イズミさん」
    「うん、顔色も悪くないし。少し飲み過ぎただけだからお水飲めば大丈夫だと思うけど」
    「そう、それでも心配ね。ご家族にはこちらから連絡して今夜はうちに泊めたほうが良さそうね」

    そしてテラスへと出た2人。真琴らがいる所へと近づき「マコちゃん、イズミさんの様子はどう?」と声を掛けた

    しゃがんでいた真琴は姫子の声に起き上がって笑顔で振り返った
    「サンキュー姫子、それに思い人まで。今ちょうど起きたと…わぁ!?イズミ!??」
    起きたイズミは突然真琴にギュッと抱きついてきた、さすがに日頃スキンシップの多い真琴もそれに驚く
    「ちょっと!イズミ!?」
    余りにも強く抱きつくイズミにひっぺ剥がそうと肩を掴むも、上気した顔に焦点の合わぬ目で見つめられ思わず真琴の手が止まってしまう
    「早乙女さん…」
    「な、何…?」
    月下の下で至近距離で見詰め合う2人、


    「私…」
    「イ、イズミ…?」


    そして次の瞬間その場にいた全員が我が目を疑った


    翌朝

    「ここは一体どこですの…?」
    目が覚めたイズミ、着ていた少し乱れているネグリジェを整えながら起き上がった
    セミダブルの自分の家よりも高級な天蓋付のベッドの上に自分がいる事は分かった
    「何かしら?」
    左手に感じる柔らかな感触、見ると誰かと手を繋いでいた…その手をゆっくりと目で辿って隣でまだ寝ている人物の顔を見た瞬間顔が青ざめた

    「いやああああああーー!!」
    屋敷中に響くイズミの悲鳴、「う~~ん、うるさいなぁ…」と隣でタンクトップ姿で寝ていた真琴が煩わしそうに目を擦りながら起きた
    どうやら2人は手を繋いで一緒のベッドで寝ていたらしい
    イズミは震える手で真琴を指差し、信じられない!と言った顔で「な、何で貴女が私の横で寝ているんですの!??」と言うと真琴が「え~?」と少し淋しげに返した

    その時コンコンとドアをノックする音がしドアの向こうから「マコちゃーん起きたぁ?」と姫子の声がした
    その声に真琴は振り返り「起きてるよ~」と言うと同時にドアが開き、姫子と千歌音が入ってきた

    「み、宮様!?」
    「お早うございます、イズミさん」
    心臓が止まるほど驚くイズミ、千歌音は穏やかに挨拶を送る
    姫子はと言うと少しニヤつきながら真琴に近づき隠していたカメラでパシャッ真琴とイズミを撮った
    突然のフラッシュに目を塞ぐ2人
    「やっ!何ですの!?急に!」
    「まっぶし~~!」
    「ふふ、マコちゃんにも春がきたねw」
    文句言う2人に嬉しそうに答えになってない返事をする姫子
    「な、何を仰てますの?」
    怪訝そうな顔をするイズミに姫子の隣にいる千歌音も笑顔で言葉を付け加える

    「イズミさん。手、早乙女さんと繋いだままですよ?」
    「ふぇ?」
    千歌音の言葉に手を見ると2人はまだ手を繋いだままだった
    イズミは「きゃああ!!」と悲鳴をあげ慌てて手を離す
    「み、み、宮様ぁ!誤解です、これは…!」
    必死に弁解するイズミだが千歌音は笑顔で「大丈夫ですよ、隠さなくとももう全部分かってますから」 姫子も隣で「そうそうw」と頷いている
    真琴に至っては「やだな~照れるなあ」なんて笑ってる
    そんな3人に完全に置いてけぼりのイズミ。頭が完全にパニックを起こしている
    「ちょっと待って下さい、一体何のお話なんですの!?まるで私が早乙女さんの事…」
    全く頭の整理のついてないイズミ
    「イズミさん」
    「は、はい!宮様!」
    千歌音の呼びかけにちょっと嬉しそうに振り返る
    昔から高飛車なイズミを知る千歌音ちゃんはそのイズミに対し悪戯っぽく昨日一番の出来事を一言で語る


    「あんな熱烈なキスをするなんてイズミさんって意外と大胆なんですね」
    その言葉にボン!っと顔を真っ赤にするイズミ
    「っ!?キ、キスですって!?私が!?早乙女さんと!!?」
    「うん、『私のブレーメンラヴ』のワンシーンそっくりで私見ててすっごくドキドキしちゃった」
    昨日のテラスでのイズミと真琴のキスを思い出し少し顔を赤くする姫子に「いや~まさか私のファーストキスがイズミに奪われるとはねぇ~」なぜか嬉しそうに言う真琴

    昨晩イズミが真琴に抱きついた後、皆の見てる前でキスをした
    私のブレーメンラヴの作者のレーコ氏によるとそれはそれはもう…激しいのなんの

    しかし昨夜のその記憶の無いイズミ、ましてや憧れの千歌音の前での情事に必死に言い訳を考える
    「で、でも!このお方が私に強引にお酒を勧めて…!」
    「でも、その後介抱してたのもマコちゃんだったからね?」
    「え…早乙女さんが?」
    「そうだよー、テラスに運んだのだって全部私だよ」

    じゃああの時私が宮様だと思ったのは…早乙女さんですの?
    確かに格好良いとは思いましたけど、そんな…まさか私早乙女さんの事…?
    頭を抱え昨晩の記憶が途絶える寸前の事を思い出し顔を真っ赤にするイズミ
    心臓がバクバクと大きな音を立てているのが分かる

    すると不意に真琴がイズミに抱きついてきた
    「きゃあ!きゅ、急に何ですの!?離してください!」
    「昨日イズミこうやって抱きついて『好きです』だの『愛してます』だのって何ども言って離してくれなかったのに~」
    「き、きっとそれは何か夢でも見てたんですわ!」
    「え~じゃあ私を弄んだの?」
    「なぁっ!?弄んだなんて人聞きの悪い事宮様の前で仰らないでくださいます!?
     大体あの時貴女が私にあんな飲ませ方させるから…!!」
    「いや~あの時のイズミ可愛かったなぁ~」
    「~~!!だから貴女は人の話を最後まで聞きなさい!」
    「でも酔ってる時って本音が出るって言わないっけ?」
    「ち、違いますわ!!べ、別に私は貴方の事なんて、す、好きじゃ…
     そ、そりゃあ介抱してくれた事は感謝してますけど…ゴニョゴニョ」
    「もう素直じゃないな~キスしちゃうぞ?w」
    「え?い、いや!ダメですってばっ!」


    そんな2人の終わりの見えない痴話喧嘩(?)を少し離れ遠巻きに見ていた姫子と千歌音


    「千歌音ちゃん、あれがツンデレって言うんだよ?」
    「へえ、あれが噂の…」


    また一つ余計な知識を覚えた千歌音ちゃんなのでした



    「ねぇイズミ、今度また一緒に飲も?」
    「絶っっっ対に嫌ですわっ!!」



    END

最終更新:2008年11月19日 11:38
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