眠り姫

神無月の巫女 エロ総合投下もの

眠り姫

 

    注意
    1.やっぱりオリジナル転生後のOL姫子×年下千歌音たんの話になっちゃいました
    2.ノンアルコール
    3.おそらく糖分80%ぐらい
    4.エロなし、今のところ
    5.全く期待に応えられてない…orz


    それではどんじょー!



    「たっだいまー!」
    「お帰りなさい、姫子」
    仕事を終え急いで帰ってきた姫子
    そろそろ帰ってくるだろうと今か今かと待っていた千歌音は笑顔で姫子を出迎えた

    「ごめんね、遅くなっちゃって」
    今日は残業で遅くなってしまい、千歌音が待っていると急いで帰ってきたもののずっと家で待っていた千歌音は既にパジャマ姿だった
    玄関に上がり申し訳なさそうに謝る姫子に千歌音は首を横に振り「大丈夫よ」と優しく返した
    「お風呂の用意、出来てるわよ?」
    そう言って姫子が通り易いように道をあけてやる
    「ありがとう、千歌音ちゃん!」
    姫子はそこをスリッパを履き千歌音の前を通り過ぎた
    「あ、そうだ千歌音ちゃん」
    「?」
    ハッと何かを思い出したかのように振り返り千歌音を見た
    そのまま何だろうと首を傾げている千歌音に近づき、じっと顔を見つめる

    「忘れてたw」
    「ん…っ!」
    そう言ってちゅっと音を立て千歌音の口にキスをした

    「はい、ただいまのキスw」
    「―っ!」
    突然のキスに千歌音は顔を真っ赤にし自分の唇に指をあてた
    何度も唇を重ねて自分からも積極的にキスするようになったのにも関わらず、千歌音は未だに突然のキスに動揺してしまう

    「ふふ、じゃあすぐお風呂入っちゃうね♪」
    そんないつまで経っても変わらない千歌音の可愛らしい反応に姫子はニコニコと笑顔が浮かべずにはいられない
    そのままパタパタとスリッパをはたかせながら姫子は浴室へと向かった


    「千歌音ちゃーん、お待たせ~…ってあれ?」
    姫子がホカホカと浴室から出てくるとソファーで本を読んで姫子が出てくるのを待っていた千歌音は
    本を膝に置いたままウトウトと居眠りをしていた
    日頃学業と部活、生徒会にお茶会。その他に姫宮家の公務や社交界に追われる千歌音
    要領の良い千歌音は首尾よくそれらをこなしてはいるが、過密なスケジュールに疲れが溜まるに決まっている
    顔にださないものの本人も気付かぬ内に疲労が蓄積されていたのだろう
    その忙しい合間をぬって、自分と会うために全てをこなしこうやって自分の帰りを待ってくれる健気な千歌音…
    そう思うと胸の奥が熱くなる

    ソファーに近づき姫子はそっと千歌音の横に座ると、本を取って脇に置き千歌音をゆっくりと自分の膝の上に寝かした
    よほど疲れていたのか、千歌音は膝に寝かしても起きる気配が無い
    規則正しい寝息が腿にかかる
    千歌音の顔が見たくなって姫子は腰を曲げ千歌音の顔を覗き見た

    起きているときの千歌音の顔は余りにも整い過ぎていてまるで彫刻のようで、ずっと眺めていたくなる
    一度実際にずっと見つめていたら気付いた千歌音に「なあに?」と問われ「見てただけ」と笑顔で返しただけなのに
    千歌音は恥ずかしがって顔を逸らしてしまったのだが…

    だがそれと比べて歳相応な今の千歌音の寝顔はまだどこかあどけなさがあって抱きしめたくなる
    じっと見詰めていても気付くことも無く安心しきって自分の膝で気持ち良さそうに眠っている千歌音
    ずっとこのままでいたい…このまま眠りから覚めるまで寝顔を見ていたい…
    指で千歌音の頬を撫で姫子は切実にそう思う

    しかしもう夜更けである、このままでは風邪を引いてしまう
    名残惜しいが一度起こしてベッドに連れていかなくては…
    「千歌音ちゃん、起きて?」
    肩を揺すり耳元に優しく問いかける、一回では起きなくてもう一度「千歌音ちゃん?」と呼びかけた
    すると千歌音の手がピクリと動き、うっすらと瞼をあげた
    「ここで寝てると風邪引いちゃうよ?」
    その言葉で千歌音は自分が姫子の膝で寝ていたと分かったらしい
    しかしまだ完全に目が覚めていないのか、ゆっくりと体を起こし「ごめんなさい、私、いつの間にか…」と
    たどたどしい口調で目を擦りながら言う
    何だかものすごく可哀想な事をしてしまった気持ちになり「うーうん、疲れてるんだしいいよ。ベッドに行こ?」と、
    千歌音の肩に手を置き小さな子どもをあやすように言った
    そしてそれに小さく頷いた千歌音の手を取り、部屋の電気を消し寝室へと連れて行った


    「はい千歌音ちゃん、入っていいよ」
    布団をめくり先に睡魔に襲われ立ったままでも眠ってしまいそうな千歌音を入れてあげてから、自分も後へと続き向かい合うように横になる

    「ん…」
    秋の夜のベッドのシーツはひんやりと冷たく、眠たくて体温が上がってる千歌音は小さく体を丸めた
    その仕草に姫子はクスっと小さく笑って「おいで、千歌音ちゃん」と、腕を伸ばし千歌音を抱きよせた
    夢の世界に入りかけてる千歌音は目を開けず、そのまま姫子に抱き寄せられるがまま引き寄せられる
    するとパジャマ越しに伝わる暖かな姫子の体温に千歌音は気持ち良いのだろう、すりすりと擦り寄り胸元にピタッとくっついてくる
    何だかいつもよりも幼く感じる千歌音の行動に姫子は体の奥が擽られてしまう

    「可愛い…千歌音ちゃん」
    子供のような寝顔 愛し過ぎてぎゅうっと更に抱きしめた
    すると少し苦しかったのか千歌音は眉間に皺を寄せ「んん…」と小さく呻いた
    姫子は慌てて「あぁ!ごめんね」と千歌音を抱く力を緩め離れる
    しかし離れるのは嫌なのか目を閉じている千歌音は「ん~!」と小さな声で唸り腕を伸ばし姫子に抱きついてくる

    「千歌音ちゃん?まさかもう寝てる?」
    妙に子供のような仕草の千歌音に声をかけ顔をチラッと覗いてみるがどう見ても寝ている
    演技?と、つんつんと頬を指でつついてもふにふに~と摘んでも反応はなく、全て無意識の行動で千歌音は本当に寝ているらしい

    「すぅ…すぅ・・・」
    「……」
    そのまま寝ている千歌音を黙って見詰めたまま動かないでいてあげると千歌音の体からすっと力が抜け、本格的な眠りについたのが分かる
    しかし背に回した手はパジャマを握っている、離れないでほしいとすがっているかのようだ

    姫子は本能的にその千歌音の背を優しく擦ってあげていた


    今までこんなに千歌音が甘えてくる事があっただろうか?

    普段の千歌音の立ち振る舞いを見ていると歳の割に随分と落ち着いている
    愛情いっぱい受けて育ったのだろうが、我が侭を言った事がない
    それは姫子にも同じで、姫子としては我が侭を言って欲しいのだが決して言わない
    ひょっとしたら姫宮の後継ぎとして、頂点に立つ人間として教育を受け甘やかされる事はなかったのかもしれない

    普通の人より我慢強くもあり、意志が強く責任感のある千歌音
    そう考えると普段姫子に接している時、千歌音は遠慮しているのではなくて、ただ人への甘え方を知らなかっただけなのかもしれない

    「千歌音ちゃん…」
    そんな千歌音が今日自分にだけ甘えた姿を見せてくれたのだと思うと嬉しくて、堪らなくなって再び千歌音を今度は軽く抱き締めた
    姫子のパジャマを握っていた千歌音の手が離れ、腕がするすると姫子の腰の方へ落ちていく
    姫子はその力の抜けている千歌音の手を取り、指を絡めた
    「…ひめ、こ…」
    すると千歌音が名を呼び絡めた指を軽くクッと握り返してくる

    明日はうんと甘やかしてあげよう…
    恥ずかしがりやの彼女が「子ども扱いしないで」と拗ねてしまうかも知れないけれど


    「もっともっといっぱい甘えていいからね…千歌音ちゃん」

    そう囁いてそっと眠る愛しい思い人の小さな唇に唇を重ねた



    END

最終更新:2008年11月19日 11:40
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。