爆弾投下予告
注意
1.>>479で言ってたやっぱりオリジナル転生後のOL姫子×年下千歌音たんの話でごめんなさい
2.ノンアルコール
3.実は百合スレで書いてたものの話の続き(読まなくても分かる)
4.エロなんだが期待は禁物
5.無駄に長い、特に前置き
6.千歌音ちゃんも姫子も変
えらい難産な結果に・・・(´・ω・)
おかしい、何かがおかしい・・・
ではいってみよー!
「千歌音ちゃん…好き、大好き」
姫子は千歌音の顔を抱き寄せ深々とキスをした
「姫子…んっ…」
静かな深夜、広いベッドの上で重なりあう2人の熱い吐息が部屋に響いた
想いを確かめ合うように、姫子は何度も千歌音の名を呼び、千歌音は姫子の呼びかけに何度も応えた
初めて千歌音に抱かれた姫子
今思えば、あの時の千歌音の心は声をあげ泣いていた自分よりも泣いていたのだとそう思う
そして今は――
遡ること数時間前…
秋晴れの空
その日姫子は朝から緊張していた
いや、その日だけではなくここ1週間緊張の余りずっと眠れないでいた
「…はぁ」
家から出ても口から漏れるは溜息ばかり
職場に向かう足もどこか足取りが重くぼ~っと歩いていて心ここにあらずな状態だった
「おはよ~!姫子っ!」
背後からタッタッタと走ってくる足音と大きな声で挨拶してくる声がする
振り返るとやはり真琴だった
「マコちゃん。お早う」
朝から元気の良い親友に笑顔で挨拶を返す
真琴は姫子の前で立ち止まりカバンの中からゴソゴソと何かを取り出し姫子に差し出した
「ほれ、受け取りたまえw」
「え?」
真琴から可愛らしい包装紙に包まれたリボンのついた小包を受け取った
分かってなさそうな姫子に真琴はにんまりと笑顔で「誕生日おめでと、姫子」と祝いの言葉を送った
今日は姫子の誕生日だった
「あ…ありがとう!マコちゃん」
嬉しそうな顔の姫子に真琴はパタパタと手を振った
「いーのいーの!で、今日行くんでしょ?あの子んちに?」
あの子…千歌音の事だ
「え、あのその…うん」
少し頬を染め口元に手をやり少し目を泳いだ後コクリと頷いた
同じく誕生日を迎えた今夜は千歌音の屋敷に招かれていた
ずっと前に交わしたある約束を果たす為に…
「なあに照れてるんだ!この~!!」
「わぁ!マ、マコちゃん!?」
惚気てると思った真琴は姫子に抱きつきニヤニヤと脇を擽る
「うりうりw私にもその幸せをよこせぇっ!」
「きゃっ!!わ、わ、くすぐ、ったい、よっ!!」
それでも離さず身を捩って姫子が「も、もぉ無理~っ!」とギブアップしたとき、真琴はパッと姫子を解放した
「はい、じゃー今日もしっかり仕事頑張るんだぞ!」
「う、うん…マコちゃんもね…」
そう言って真琴は朝から思い切り遊ばれ疲れ切った姫子を置いて走って会社へと去っていた
「誕生日、か…」
暖かな秋の太陽の日差しの下でぽつりと呟いた
時同じくして姫宮邸
「…ふぅ」
弓道場で軽く汗をかいたあと、制服に着替えた千歌音
窓から見える暖かな太陽に照らされている庭をぼんやり見ては溜息をついていた
するとコンコンとノックする音が響き、「どうぞ」と声をかけると「失礼します」と言いながら乙羽が入ってきた
「お早うございます、お嬢様」
「お早う、乙羽さん」
いつもと変わらぬ穏やかな千歌音に深々と頭を下げ挨拶を交わす
「お食事の準備が出来ましたのでお呼びに上がりました」
「そう、今行くわ」
乙羽の言葉に千歌音は窓から離れ、すたすたと乙羽に近づく
「お誕生日、おめでとうございます」
千歌音が正面に来たとき乙羽は笑顔で言うと千歌音も笑顔で「ありがとう」と返した
すると乙羽は後ろ手に隠し持っていたものを千歌音に差し出した
「はい、皆には内緒ですよ?」
千歌音に小さなプレゼントを渡すと乙羽は自分の口元に人差し指をあて楽しそうに言う
「乙羽さん…ありがとう」
毎年欠かさず従者としてではなく個人的なプレゼントを贈ってくれる乙羽に思わず胸が暖かくなる
「今夜、パーティの後に来られるんですよね?来栖川様」
両手でプレゼントを大事そうに抱える千歌音に優しく聞く
「え?…ぁ、そうよ」
僅かに動揺した千歌音は何気なく乙羽から視線を外した
平然を装ったつもりだろうが頬の色までは隠せない
「今年は良いお誕生日になりそうですね」
そんな千歌音が可愛くて乙羽は小さく笑みを浮かべた
その言葉にふと千歌音の脳裏に浮かぶ姫子と交わした約束…
一度千歌音は瞼を落とした
「えぇ、そうなるといいわね」
少し考えた後、顔をあげゆっくりと言った
それを聞いた後乙羽は微笑んで「それでは、準備が出来ましたらお越しください」そう言って部屋から退出していった
「そう、今日なのよね…」
1人になった部屋で少し緊張したまま面持ちで小さくそう呟いた
快晴の誕生日の朝、2人はそれぞれやや複雑な気持ちで迎えた
そしてそれぞれの知人友人から「おめでとう」の言葉をもらいながら時は過ぎ、夕刻
千歌音は姫宮主催の誕生日パ-ティを催し、集まった多くの客人から祝われていた
姫子は仕事に集中できぬまま刻一刻と迫る退社時間をドキドキしながら待っていた
遠く離れた2人、しかし一緒にいなくても取る行動は同じでチラチラと時計を何度も見ていた
そして時間になり、姫子は会社を出て迎えに来てくれていた姫宮家の車に乗り込み、千歌音の待つ屋敷へと向かってい、パーティを終えた千歌音は自室に戻りドレスの上にカーディガンを羽織って窓際に立ち姫子を待っていた
そして姫子が到着し、姫宮邸の大きな玄関先で2人はようやく顔を合わした
「こ、こんばんわ。千歌音ちゃん」
「こんばんわ…来栖川さん」
きょう初めて向き合う2人。お互い笑顔なのだがどこかぎこちない姫子
しかし千歌音も少しいつもよりも笑顔が固いように見える
「ははは……」
「えー…と」
お互いにそれが分かっているのか、次に出す言葉が見つからずに不自然に視線を逸らす2人
このままではマズイ…
周りにいる乙羽やメイド達に気付かれる前にとりあえず2人きりになりたくて千歌音は「さ、来栖川さん参りましょう」と言い
姫子は「ぇ?…あ、お邪魔しますっ!」と言ってスタスタと廊下を歩き階段を上って千歌音の部屋へと消えた。(訂正:逃げた)
自室へと着いた2人、千歌音はドアを開き姫子を先に入れてから自分も部屋へと入りドアを閉めてほっと胸を撫で下ろした
すると「千歌音ちゃん」と背後にいる姫子が声を掛けてきて振り返った
「誕生日おめでとう、千歌音ちゃん」
とびっきりの笑顔で言う姫子、すると千歌音も姫子にしか見せぬ笑顔を送る
「姫子も。お誕生日おめでとう」
2人は少しはにかんだ後、そっと抱き合い頬を寄せ合い喜びを分かち合った
「姫子…」
「千歌音ちゃん…」
名を呼び合い、目が合うとそのままゆっくりと2人は唇を重ね合わせた
初めて互いの誕生日を迎え、2人とも自分の事よりも相手を祝う気持ちの方が大きかった
しかし姫子は千歌音にプレゼントはなく、千歌音も姫子にプレゼントは用意してない
「ねえ、あの約束…憶えてる?」
唇を離し、しばらく幸せそうに抱き合ったままでいると不意に千歌音が小さな声で問い掛けてきた
少し怯えてるようなその問い掛けにピクっと姫子は見事に反応し
「う、うん…憶えてるよ」
千歌音の肩でどもりながらコクリと頷いた
2人が交わしたあの約束…
以前乙橘学園の階段で千歌音が姫子に耳打ちして伝えた自分の欲しいと言ったプレゼント
『誕生日に姫子が欲しい』
その事だった
その言葉の意味が分からぬ姫子ではない
転生後、千歌音と再会し彼女の記憶は戻らなかったが努力の甲斐あって恋人にまで関係を進めることができ、転生前では叶えられなかったこの手で千歌音を抱く事までできた
だが、姫子はまだ千歌音に抱かれた事がなかった
あの時は嬉しくて「いいよ」と返事をして指切りをしたものの、いざ当日に近づくにつれて姫子は自分が抱かれるのだと思うとガッチガチに緊張してしまったのだった
それは千歌音も同じで「姫子が欲しい」と口にしたはいいものの、いつも自分がされてばかりで、いざ自分がするとなるとどうしたら良いものなのかと同じく緊張していた
日にちを決めてするよりも、その場の雰囲気を作ってそのまま流れに乗ってしまう方がどれだけ楽だったか…
2人は今の今まで同じ事を考えていた
抱き合ったまましばし沈黙が続く
互いに自分の心臓が相手に伝わるんじゃないか思うくらいドキドキと鼓動が高鳴っていくのが分かる
しかしその時、沈黙を破るぐぅ~っという低い音が響いた
「あ…」
「姫子、お腹空いてるの?」
千歌音が体を離し姫子を見ると、姫子は恥ずかしそうに「エヘヘ、お腹空いちゃった」と笑った
ちゃんと食事はしてるもの緊張のせいで食べた心地がしなかったらしい
その姫子の笑顔に緊張がほぐれたのか千歌音は微笑んだ
「先に食事にしましょうか。姫子の好きなケーキもあるわよ?」
そして2人は一時その事を考えるのを止め、食事を楽しむ事にした
その後、夜も更け入浴の時間になったとき廊下を歩いていた2人に乙羽が近付いてきた
「お嬢様、大旦那様からお電話が入っております」
「お父様から?」
「はい、奥様もご一緒なのでお祝いのお電話かと」
「そう…少し長くなりそうね」
海外で働いてる千歌音の両親
大事な一人娘の誕生日に忙しい仕事の合間に掛けて来てくれたのだろう
顎に手をやり電話に出るのを少し迷ってる風の千歌音を見て姫子は
「いいよ?久し振りなんだしゆっくりと話してきても」
と言ってあげた。長い間離れ離れでお互い募る話もあるだろう、そこまで千歌音を独占するほど姫子も野暮ではない
すると千歌音はほんの少しだけ考えた後、姫子に向かって頷いた
「そうね、分かったわ。それじゃあ申し訳ないのだけれど先に入っててもらえるかしら?」
姫子が頷いたのを確認して千歌音は浴室とは逆の方へと乙羽と歩いていき、姫子はその後姿をしばらく見た後大浴場へと歩いていった
風呂からあがり明りを消した部屋で千歌音を待っている間、ベッドの上で膝を抱え座っていた姫子
後少しで千歌音がくる…そしたら…
今宵千歌音に抱かれる自分を想像し姫子は体が熱くなり、自分の腕で自分の体を抱きしめた
正直風呂は千歌音と一緒でなくて良かったと思っていた
見慣れた裸も今日は違うように見えてしまうかも…身が持たない…
姫子は千歌音との約束を思い出しそんな事を思っていた
そしてもう一つ、姫子には気懸かりがあった
転生前はもちろん、転生後の今も異性とは交わった事はなく20歳を過ぎた今でも処女のままだった
色恋沙汰に興味が無かったわけではないが、今の千歌音に会うまでは、幻の思い人を待っていた時期の自分が他の誰かと付き合うことなど考えもしなかった
学園の貴公子と呼ばれた幼馴染の大神ソウマを振ってまで待っていた相手、千歌音が初めての相手になる
しかし、転生前は一度だけ嵐の晩に千歌音に無理矢理抱かれた事があった
頬を叩きかれ押し倒しされ、覆い被さり乱暴に服を引き裂かれた、そしてその後はただ…強引に…
思いやりもなく、抗うことも出来ず一方的に犯され、自分はただ泣き叫ぶだけだった
生々しい感触が甦る
あの千歌音の行為自体を恨んでなどはいない。自分に嫌われる為、恨まれる為の演技だった
もっと早く自分が千歌音の想いに気づいていれば…
姫子は自分の体をギュッと抱きしめた
だから、悟られてはならない
記憶のあるなしに関わらず、今の千歌音にその事を話す必要はない
記憶も姿形も関係ない、自分の言ったあの言葉に間違いはない
自分が千歌音を抱けたのは転生前の贖罪もあるが、それ以上に千歌音自身を愛しているからで
千歌音が今の自分を体を開き受け入れてくれたように、今度は自分が今の千歌音を受け入れてあげなくてはならない
大きく息を吸い、姫子は覚悟を決めた
するとそれと同時にガチャリとドアノブを捻る音が聞こえ、振り向くと淡い水色のネグリジェ姿の千歌音が立っていた
「姫子…」
「千歌音ちゃん…」
千歌音は姫子と目を合わせたままゆっくりと部屋の中を歩き、ベッドに上がり姫子の横に千歌音が座るとキシッ…とベッドが沈んだ
2人は黙ってお互いを見詰め合った
もう今夜これ以上雑談する話はない、約束を果たす時がきた
月明かりが淡く差し込む暗い部屋、近くで千歌音の顔を見ると頬が染まっている
「姫子、私ね…その、どうしたらいいのか…」
「千歌音ちゃんがしたいようにすればいいよ」
恥ずかしそうに視線を逸らして言う千歌音に姫子はゆっくりと返した
「私は千歌音ちゃんになら何をされたって平気だよ?」
顔を覗きこみながら言う姫子にそれでもまだ「でも…」と決心が着かない千歌音
すると姫子は千歌音の手首を掴み引き寄せそのままドサッと後ろ向きに倒れ、突然引っ張られた千歌音は姫子の上に覆い被さるような形になった
「ひ、姫子…?」
密着する千歌音の柔らかな肌の温もりと、緊張で高鳴るの胸の鼓動が大きくなっていくのが下にいる姫子にも伝わり、姫子の頬もほんのり赤く染まる
びっくりしている千歌音は起き上がろうとするが姫子はその千歌音の腕を取った
「大丈夫、私もドキドキしてるよ?…ほら」
「あっ…」
千歌音がこれ以上恥ずかしがらないように千歌音の手を自分の胸にあて確かめさせた
手の平に感じる柔らかな胸の弾力と、トクントクンと響く胸の鼓動に千歌音は息を飲んだ
「ね?」
「…姫子」
優しく微笑みながら言いかける姫子
そのまま千歌音から手を離し千歌音に全てを委ねるように力を抜きベッドに広げた
恥ずかしそうに頬を染め潤んだ瞳で見つめる姫子の表情に千歌音の体の奥がどんどん熱くなっていく
姫子はにこっと笑みを浮かべ千歌音の頬をそっと撫でた
「愛してるよ千歌音ちゃん、大好き」
頬を撫でる姫子の手が後頭部に回り、千歌音の顔を自分の顔に引き寄せていく
「…私もよ、姫子」
自分を待っている姫子に千歌音も覚悟を決め、そのまま引き寄せられるままに姫子の口に自分の口を重ね姫子の華奢な体を抱き締めた
重なり合い徐々に深く交わさてゆく口付け、絡み合う柔らかな舌
想いを確かめあった2人の体はお互いの柔らかな肌を求め、千歌音は姫子の服に手をかけた
「んぁ、っく、ふあっ…!!」
服を脱ぎ捨て裸で絡み合う白い肌と肌
「姫子...はぁ...んっ…」
肌と肌が重ねあうのが心地よい、吐き出す姫子の息も千歌音の息も暖かい
愛する事がこんなにも気持ちが良いなんて…
一生懸命手や口を使って身体を愛撫する千歌音に、緊張していた姫子の体が紐をほどくように柔らかくなっていく
「柔らかいのね、姫子の体って」
千歌音は二の腕や胸、おなかを弄ったあと、閉じていた目をうっすらと開けた姫子に囁く
決して太っている訳ではないのに姫子の体はこんなにも柔らかだったのかと不思議な感じになる
「ぁ、やっ...何か、そう言われると…恥ずかしいょ…」
初めて見る恥ずかしそうに頬を染める少女のような姫子の顔
熱っぽく潤んだ瞳、暖かな息を吐きほんの少しだけ開いている濡れた唇
姫子を見つめる千歌音の胸の奥が熱くなる
夏でもないのに体が熱い
いや、体が熱いのではなくて心が熱いのだ
「ぁ...!くっ...ちか、ね...ちゃあん...!」
互いに同じ性別同士、普段自分が抱かれてるだけあってどこをどうすれば気持ち良いのか大体分かる
乳房を大きく円を描くように揉み、桜色の可愛らしい固くなった蕾を口に含んで啄み、時折舌で転がした
千歌音は姫子の反応を確かめながら愛した
感じる姫子の甘美な声が求められてるようで、ただ嬉しかった
だが、まだ一番感じる場所には触れていない
もっと姫子を気持ち良くさせてあげたい・・・
そう思うだけで自然と息が上がる千歌音
初めて姫子を抱く千歌音はいつもの冷静さと対照的に自制がきかず、姫子を焦らせるほどの余裕などない
「姫子...私もう、我慢が...!」
耐えられず姫子の口に深く口付けをし、舌を絡めあわせながら姫子の体を弄る
「っあ...はぁ...いいよ、私ももう...!」
我慢できないのは初めて抱かれる姫子も同じで、キスを交わしながら千歌音の頭を抱きしめ、足を少しだけ開いた
千歌音は息が上がったまま姫子の口から離れ体を起こし、少し下がって身を屈め姫子の両足を更に開いて腰を抱き、熱い其処に顔を近づけた
「んぁっ!」
千歌音が姫子の濡れている其処を割れ目を舌で舐めあげ、シーツを握り締めていた姫子の手にギュッと力が入る
さらに何度も舌でぴちゃぴちゃと舐めながら、荒い呼吸を繰り返す千歌音、姫子の蜜壷から愛液が溢れ出る
鼻先に感じる大きくなった敏感な秘核、千歌音は指で姫子の秘所を左右に開き露になった綺麗な秘核をちゅうと強く吸い上げた
「ああああっ!」
十分すぎる刺激に姫子は千歌音の頭に手を伸ばす
腰がビクビクと動き、くぷっと暖かな愛液がさらに溢れ出る
千歌音は溢れ出た愛液を舌でぺろぺろとしばらく舐め取りながら、次は指を其処に差し入れようと指を入り口にあてがった
だが・・・
「あ・・・やあ!!待って、千歌音ちゃん!」
姫子は慌てて千歌音を止める
夢中になってた千歌音は舐めるのを止め、これ以上は駄目なのかと少し淋しそうな表情で姫子を見た
するとそれを察した姫子は慌てて手を振り、恥ずかしそうに口元を手で押さえ
「あ、違うの・・・あのね?私今日が初めてだから
最初は千歌音ちゃんの腕に抱かれてが良くって…だからその・・・」
達するときは千歌音の腕の中がいい・・・そう言いたいのだろう
「お願い、千歌音ちゃん...」
「...姫子」
姫子の願いに千歌音は嬉しさが込み上げていく、昂ぶっていた自分の中の熱いものが落ち着いていく
姫子が望むのであれば、もうそれだけで十分だった
千歌音は体を起こし、ゆっくりと頷いたあと姫子の上に覆いかぶさり、肌と肌を重ねあわした
姫子は嬉しそうに千歌音の背に腕を回し、千歌音もまた片手で姫子を抱き空いてる手を再度秘所へとあてがう
「あん…ん・・・っ」
初めて入れる其処が痛くないように千歌音は指にたっぷり姫子の愛液を絡め、姫子はその指の動きにくぐもった甘い声を漏らした
「…いい?」
「うん、きて...」
目を細めで姫子を見つめ問うと、姫子は迷わず頷ききゅっと抱きついた
自分を待つその表情が愛しい
千歌音は「姫子…」とキスをしながら姫子の十分濡れた其処にじわじわと指をいれていく
「っ!んっ...んぅ!...はぁあっ!」
狭い姫子の中に指を進めるにつれて腕に抱く姫子が大きく反り返る。その快感に姫子は千歌音から口を離し艶声をあげた
暖かい・・・初めていれた姫子の其処の中はとても暖かくて包まれているようだった
柔らかな内壁は入ってきた千歌音の指をゆっくりときつく締め付け解放する事を繰り返している
「泣いてるの…?姫子」
指を全ていれた後、しばらく指を動かさないでいると姫子の目から涙が溢れていた
「うん、すごく...嬉しくって」
心配そうに体を少し起こし声をかける千歌音を安心させるように姫子は笑って応えた
自分が愛するだけではなく、愛される喜びに涙が止め処なく溢れた
「でも、千歌音ちゃんも...」
「え…?」
姫子が手を伸ばし、指で千歌音の目元を拭うと確かに濡れていた
いつの間にか本人も気付かぬ内に千歌音も泣いていた
「悲しいの? 」
自分の涙に驚く千歌音の首に腕を回し姫子は笑ってそう聞いた
今の自分の涙はあの時千歌音に抱かれて涙したものとは違うと分かって
記憶は無いが千歌音の流す涙もまたあの時とは違うのだと分かっていてワザと聞いた
世界が違うとは言えど再度千歌音に抱かれながら姫子は気付いた
きっとあの時の千歌音の心は、声をあげ泣いていた自分よりも泣いていたのだと
この新しい世界で今の千歌音と出会い、愛し愛されようやく分かった
「いいえ、私も嬉しくて」
千歌音が笑う、幸せをかみ締めるように言葉を紡ぎながら
「千歌音ちゃん…好き、大好き」
姫子は幸せそうな千歌音の顔を抱き寄せ深々とキスをした
「姫子・・・」
千歌音は初めて知った涙は悲しいときだけじゃなく、嬉しいときにも涙はでるのだと
「んっ…ぁっ…ぁっ…!」
長い千歌音の指が姫子の中の上壁を揉むように擦っていく
弾む姫子の息と、身悶えする体気持ち良くしてあげたい気持ちの片隅で優しくしてあげたいという気持ちが疼く体の奥底の欲望を何とか制御する
「ちか・・・ねちゃ!んっ・・・はぁっ・・・!」
自分も抱かれている時はこんな表情なのだろうかとそう思う余裕すらなくなってしまうくらい姫子の体に酔いしれていた
少し指の力や角度を変えただけで様々な表情を腕に抱く姫子は見せてくれる
指を抜き差ししながら、親指で秘核に触れくにゅくにゅっと動かす
「…っ、っく、ぁあ…っん、あ、ああっ…!は…ぁん!」
その刺激に姫子の声が泣いているのか喘いでいるのか分からぬような切羽詰ったものに変わってきた
収縮の感覚が短くなり、千歌音の指を締めつけていく
絶頂が近づいている
だけど・・・もっとその高らかな声で、もっと自分の名を呼んでほしい・・・
「姫子…姫子…!」
「ぅっ、あっ…ちか、ねちゃ!……」
千歌音は指を懸命に動かすと、姫子は千歌音の背に腕を回しぎゅうっとしがみ付く
姫子の名しか知らぬかのように、千歌音の名しか分からぬように2人は互いの名を繰り返し呼び続けた
千歌音は強く姫子の体を抱きしめた
「はぁ!んっ・・・!ぁっ・・・ち、かねちゃ・・・あああぁっ!」
その腕の中でビクン!と大きく体を振るわせ、姫子は深く達した
背中に回していた姫子の手の力が抜け、姫子の体はベッドへと沈んだ
千歌音は全身を震わせ、瞳を閉じてはぁはぁと荒い息を繰り返す最愛の人の汗で額に張り付いた前髪を掻き分けた
「姫子・・・」
優しく囁くと姫子はゆっくりと目を開いて微笑んだ
「ハッピーバースデー・・・千歌音ちゃん」
微笑みあう2人、千歌音は姫子が苦しくないようにそっとキスをした
世界を超え、互いの意思で結ばれた神無月の夜
抱き締めあう2人の体はあつらえてお互いが存在しているかのような2枚貝の貝のように、ぴったりと合わさっていた
END