投下予告。
姫千歌至上主義 その3
注意書き
・タイトルの通り姫千歌がメインですが、今回は完璧なイズミ×真琴です。
・エロがない(いつかは・・
・文才がない。不自然な文章が多々ある。
・相変わらず妄想がひどい
・キャラ崩壊
「はっ…はぁ…」
早乙女真琴は早朝のランニングを欠かさない。今日も寮周辺の道を走る。
それというのも間もなく陸上部の引退をひかえており高校生活最後の大会のためだ。
この習慣は姫子が寮からいなくなってから始めた。
姫子と同じ部屋で暮らしていた時には朝は寝坊がちな姫子を起こし学校の支度を整えさせるという役目があったので
現在のようにランニングをする時間はなかった。
毎朝、同じ時間に通り過ぎる村人に挨拶をするのもランニング中の日課になってきた。
このようにランニングの習慣が当たり前になったことに気付く度に姫子が部屋からいなくなってから随分経ったのだなと寂しくなる。
真琴の部屋は姫子が出てから誰も新たに入居することはなく今は真琴が一人で使っている。
時々、姫子が寮に顔を出すこともあるが基本的には真琴一人なので寂しいと思うのは無理もない。
そもそもこうなったのは真琴の入院がきっかけだ。
ある日、部活中、事故(何故か真琴はなんの事故だったかは覚えてない)の古傷が開き、急遽入院することになったことがあった。
退院し、寮に帰ってみると姫子はいなかった。真琴の机に手紙だけを残して。
手紙の内容はこうだった。
「真琴ちゃんへ 私は姫宮家でお世話になってるから心配しないで。」
ただそれだけ・・・。
(姫子…)
入院中は誰かが頻繁にお見舞いに来てくれていたので何とも思わなかったが手紙を呼んだ時は本当に寂しかった。
するとまず”姫子は戻ってきてくれるのか” 真琴はそう考えた。
入院していた間だけだと思っていたが、自分が退院しても姫子が戻ることはなかった。
毎朝待ち合わせて学校まで行ったり、同じクラスで一緒にいてもそれだけは姫子に尋ねることはできなかった。
何故ならば、自分が入院している間は姫子もまた寂しい思いをしたのだろうから。
しかし今思えば、自分の入院をきっかけに姫子と宮様の同棲生活が始まったのだと思うとなんともいえない複雑な気持ちになる。
真琴には姫子が宮様にとられたようで悔しかったのだ。
真琴はランニングを終えると寮に戻り制服に着替えると学園に向かって走りだした。
学園に向かう途中、いつものことだがやたら生徒集団が多くなることがある。
その大体の原因はその取り巻きの生徒の中心に宮様(と姫子)が歩いているからだとわかっていた。
走り疲れてなのか生徒が多いからなのかはわからないがじんわりと体全体が汗っぽくなるのを感じた。
真琴は道を塞ぐ生徒の群れを少し苛立ちながらかきわけて進む。
ようやく生徒の集団の中心が見えてきた。
やはり千歌音と姫子だ。
思い切って「姫子!」と呼んでみる。千歌音と姫子の両方が振り返る。
「真琴ちゃんおはよう」
「早乙女さんごきげんよう」
「宮様、今日もきれいですね~」
「ありがとう」
真琴は誰かと話すのにいちいち気を遣う性格ではないのだが千歌音と話すのには緊張する。
「姫子ぉ、宮様が恋人だなんてこの幸せ者め~」
真琴は姫子をこづく。
「へへへ…」
照れる姫子。
(こういう姫子…可愛いよなぁ)
ふと千歌音の方を見ると気のせいかむっとしているように見えた
(もしかして…宮様……嫉妬してる…?)
気のせいではなかった。
真琴が姫子とじゃれている間、千歌音は前を向いて黙って歩いている
(なんだか割り込んだみたいになって二人に悪いかも)
姫子との会話に区切りがつくと「じゃあ、姫子、先に行って待ってるからな」と言って、一人全力で学園へ走った。
姫子が千歌音という想い人と居られるようになったのは友人として喜んであげるべきなのだろうが、
以前は自分が姫子と学校に通っていたのに、と思ってしまう。
(寂しいよ姫子…)
ひとり教室に着く。やたら静かだ。教室には真琴だけで、どうやら1番に着いてしまったようだ。
席に座り教室の入口をちらちら見て誰かが来るのを待つ。
数分後、最初に教室に入ってきたのはイズミだった。
「おはよう、イズミ」
「あら、早乙女さん、今日は早いのね?」
イズミは自らの机に鞄を置いて用意を始める。
「うん。イズミはいつもこんなに早いのか?」
「ええ。早乙女さんは?」
「いや今日だけ」
(そういえば、最後に早乙女さんと話したのはあの時でしたわね…)
普段、事務的な用事で少し話すくらいはあったが二人きりで会話するのはこの前…イズミが真琴にぶつかった時以来だった。
真琴と話しながらイズミはあの時のことを思い出していた。
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あの日・・・。
"話してごらんよ"
その言葉を聞いて、イズミは洗いざらい真琴に先ほどの出来事と、千歌音への思いを話した。
イズミが話している間、真琴は何も言わず黙ってただ聞いていた。
「ほう、そんな事が・・・」
話を終えるとしばし沈黙が流れた。
イズミは一瞬こんなみっともない自分を真琴に見せてしまった事を後悔したが、その後悔はすぐに消えることになる。
「イズミも・・・悩むんだね」
「な、悩みますわよ」
「なんかさ、意外だったよ。いつも強気に見えるイズミが・・・って」
「・・・っ・・」
イズミは恥ずかしさで真っ赤になる。
真琴になんて言われるだろうか?嫌われるだろうか?そして何故真琴に嫌われたくないのかわからなかった。
そんなイズミを知ってか知らずか真琴はイズミの肩にぽん、と手を置いて言った。
「でもイズミが話してくれて嬉しかったよ。だからさ、また何かあったらいいなよ。」
「え?」
「いつでも聞くよ。待ってるよ。」
”待ってる” 自分のために。真琴が言ってくれた言葉。
ミサキやキョウコも気の合う良い友人だが、ここまでみっともない自分を見せたことがあっただろうか。
「早乙女さん・・・」
真琴は、ばん、と自分の胸を叩いて言った。
「はは、この真琴様に頼りなさい!」
「あの、あまり調子にのらないでくださる?」
イズミはようやく初めて微笑むことが出来た。
イズミらしい強気な発言、、、元のイズミに戻ってきたようで、真琴は安心した。
「イズミ、可愛かったぞ」
「・・・・」
そんな感じで、あの日、二人一緒に教室に帰ったのだった。
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あの日のことを思い出したらイズミはまたあの時のように嬉しいような恥ずかしいような気持ちになった。
「ところで、早乙女さん、この間は・・・その・・ありがとう。」
伏せ目がちに言った。
「あぁ、うん。」
(早乙女さん・・・?)
真琴の顔が曇る。姫子と千歌音のことを思い出して少し憂鬱になってしまったからだ。
イズミはその一瞬の微妙な表情の変化を読み取った。
「あの・・・早乙女さん・・・」
イズミはあの日、真琴が自分に言ってくれたことと同じことを言った。
「何かあるなら、私に話してくださっても構いませんのよ?いつでも待ってますから。」