絶対進化実験

人のいない深夜
見晴らしの良い丘から一匹のピンクの醜いデブが下を歩いているポケモンに狙いを定めていた
本人は(風向き由)などと科学的な妄想して「ブヒャブヒャ」さけんでいるが実際には教えられた通りに技、だいもんじをはなっただけだった
その放っただいもんじも普通であればどんな者がはなっても威力120のあたりを飲み込む業火となるはずだが、こいつの放った炎は豆みたいに小さく
威力も最底辺となんとも情けないものだった。
そしてそのだいもんじ()が目標、白色に近い薄ピンクのかっちりとした体格のポケモンに到達しようとしたとき、炎がその動きのベクトルをかえタブンネへと飛来する
「ミギャァーーーーーーーーーー!」
本来なら我慢でアツ!と思うだけだが根性0のため悲鳴を上げてしまう最底辺の情けなさだ
その悲鳴をとらえかっちりとしたポケモンはその方向へジャンプした、どういう原理かは今はいえないがそのまままっすぐタブンネのところに飛来腕を振り下ろし肉塊へと変える

ここはエスパーポケモン牧場、ここには230万匹のエスパーポケモンが日々自分の超能力を磨くために住んでいる
その中でポケモンリーグに挑めるほど強い能力を持つ58匹を大能力者、さらにその中で単体で四天王を倒せるのを超能力者といいこの牧場に7匹しかいない
その七匹の中で序列1位を誇るのは遺伝子ポケモンのミュウツー!そのひとである!
ミュウツーは遺伝子操作されたポケモンであり最高の超能力を使う特殊の高さとそれを応用する頭脳がある賢く強いポケモンだ

その今のままでも十分強いミュウツーだが最近ミュウツーにも新たな可能性が出てきた。
それはポケモン学界図鑑部の科学者の中で新設立されたXY部の博士による発表がきっかけだった。
ミュウツーはまだまだ遺伝子的に進化の可能性を秘めていると、その発表はポケモン会を大いに揺らした
そして最強の能力者を目指していた学者たちはポケモンリーグダイヤグラムを使い解析した結果あるプランが浮上した
絶対進化実験
これはミュウツーに2万通りのタブンネを倒させる、そうすればミュウツーの遺伝子は活性しあらたな力を手に入れるだろうという者だ

そして話は戻り白色のポケモン、つまりミュウツーは何事もなかったように散歩を再開した
彼が炎をはじき返したのはサイコキネシスによる物体、気体などのベクトルを反射に設定しているからだ
サイコキネシスは元来物体を持ち上げたり押しつぶしたりするが彼ほどの実力者になると常に身にまとわせ反射に設定することが出来るのだ
「ボビェェーーーーーーーーー!」
仲間がやられたからだろうか相手との力量も考えられないのか無策にも飛び出しいきなり尿をかけてくるがその水ですらも反射に設定されたミュウツーの前では無力にしとしい
「ンミィーーーーーーーー!」
尿が跳ね返りだらしない口からよだれをたらして驚く所を手近な頭大の石にベクトル反射の蹴りを噛まし倒す
急にミュウツーはジャンプした、それも唯のジャンプではない飛ぶ力の反射を利用した4m近く飛び上がるジャンプだ
「ブヒェーーーーーーーーーー!」
「ボビィーーーーーーーーーー!」
左右からこっそり捨て身タックルを狙っていた二匹のタブンネは互いが互いをつぶしあう結果となった

そんなこんなで2万匹のタブンネを倒したミュウツーだが、何もおこらなかった
XY部の研究者は落胆していた、自分たちの理論の何が間違っていたのかそれとも足りないのか
しかしそのとき
「チーフ!大変です!研究用に繁殖したタブンネの残り一万匹が脱走して町へと向かっています!」
「なん・・・だと・・・」
タブンネ1万が大都市にもぐりこめば町は滅茶苦茶になってしまう、研究者は絶望と苦悩のあまりひざから崩れた

しかしその研究者の苦悩を遠く離れたミュウツーは察知していた
研究者の理論は間違ってなかった、この実験によりミュウツーの超能力はものすごく敏感になっていた
ただあと足りなかったものは、遺伝子操作前のミュウような穏やかな心と今のミュウツーのような激しい怒りだった
自分の能力を底上げしてくれた研究者をいたわる穏やかな心をもち、そして今から大都市へ向かうタブンネに対しての激しい怒りに目覚めたミュウツー
そのときまだ名もないしま、後にポケットモンスたーX、Yという壮絶な冒険の舞台となる島から一筋の光が流れミュウツーに飛来して直撃する
そしてミュウツーに変化がおこった
彼の中に眠るミュウの遺伝子と己の遺伝子が融合し始めたのだった
頭の後ろからは莫大な超能力を秘めた触覚が生えそれを感受するための角が生え
体は一回りちいさくなりミュウのころのような幼さが残る、しかしミュウツーの凛々しさも見られるスレンダーながらも力強い体系と2匹の意思の強さを尊重したような凛々しい顔つき
そう・・・今ここに絶対進化した伝説をこえた超伝説のポケモンミュウスリーが誕生したのだ!

ミュウスリーは先ほどのジャンプの要領で反ベクトルを使い飛び上がった、しかしそれは先ほどの4mの比ではない
ポケモン牧場から大都市まで1千万キロはある、ミュウスリーはその距離をたったの一ステップで跳躍したのだ
これはどんなにすばやく動けるポケモンよりも早い動きだ
唐突に自分の進路上に神々しいポケモンが立ちふさがり一同失禁するが、相手の力量を見極められない空気の読めない奴がベヒャベヒャ笑いながらだいもんじをはなった
その情けないちいさく豆みたいな炎は当然ミュウスリーが展開している反射の前に跳ね返る
しかし今回は唯跳ね返るだけではなかったその情けない炎がミュウスリーのあふれ出る超能力によりメラメラと勢いをまして放った相手に到達するときは火山のマグマに匹敵するほどの高熱へと変化していった
『ブ、ブヒェーーーーーーーーー!』
その炎が相手を直線に焼き尽くす、さすがに勝てないとない脳みそでも理解できたらしくいっせいに逃げ出した
しかしミュウスリーは残りの8000匹近くを一気にかなしばりで縛り上げる、通常1匹しか縛り上げられない金縛りをこれだけの人数に縛れるのだからここからも規格外が伺える
最後に使ったのはテレポート、これも普通は自分をポケモンセンターへ転移するのが一般だがミュウスリークラスになると座標の相手が固定されていれば相手でもテレポートできる
移動地点は・・・太陽だ!
『『ミ、ミ、ミギャーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』』
宇宙までのテレポートすら可能にするミュウスリーの企画外能力により今回の事故は無事解決する
後日XY科学者はミュウスリーと対面する
「おお、これが、これが私たちが夢にまでみた絶対進化実験の賜物、究極のエスパーミュウスリー」
(ええ、あなた方のおかげで今の私があります、ありがとうございます)
「いま、声が脳に直接、テレキネシスまで使えるのかまったくお前はすごい奴だよ」
(はい、このあふれる力、人とポケモンの為に使って生きたいと思います)
「ありがとう・・・ありがとう、ミュウスリー」
こうしてポケモン図鑑の1ページにミュウスリーという新たなポケモンが刻まれたのであった
END

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最終更新:2013年05月15日 02:50
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