社長は顔を真っ赤にしながらジュンサ―さんに電話をかけていた。 
「ですから!、うちのタブンネがミキサーに」 
受話器越しからうんざりとした女の火との声が聞こえる。 
『はいはい、タブンネにミキサーですね当然の処遇じゃないですか』 
「なんだと私は大企業の…」 
『いい加減にしてください、タブンネと言えばもう忌み嫌われポケセンからも排除される極悪生物ですよ』 
『ウチの課もいまタブンネの処分に追われているのに彼方の処にもタブンネがいるとわかったら……面倒くさいですが処分に行かないとですね』 
「な、なんだと」 
『その彼方が報告した人たちには後で報奨金が贈られるでしょ、彼方には…」 
「くそっ!」 
がちゃん。 
社長は急いで電話を切った。 
頭の中は自分が可愛いと思っていたものは世間では嫌われ者だったということを信じられなかった。 
「ここにもうすぐジュンサ―がくる…逃げなくては」 
社長はママンネをつかみ一目散に逃げ去った。
「ミッ!ミミミミミッ!」(何よ!私は今べビちゃんが居なくなってショックなの早く新しいオス見つけてきてよ) 
「ああ、ごめんよ…大丈夫君は世界一だよオスでよければハァハァ私が…」 
「ミミッ?」(何か言ったご主人様) 
「い、いや何でもないよ、その前に今は確かめなくては」 
社長は玄関を開け社員に問いただそうとした……タブンネは可愛い、普通だと。 
しかし。 
「キャーーーーーー!!タブンネよ!」 
「うわ!なんでここに害獣が!」 
「何だい何だい、朝掃除したのにタブンネなんて来たらワックス掛けと殺菌消毒しなきゃいけないじゃないか」 
社内はパニックに陥った。 
「な、なぜだいタブンネは……」 
社長は絶望した、そして急いで会社を抜け出した。 
パトカーのサイレンが周りに響き渡る。 
おそらく…いや間違いなく自分たちを探しているのだと察した。 
「ミィ―♪ミィ―♪」 
隣ではタブンネが道に落ちてたガムを食べてる、なんてかわいい姿なんだ。 
社長は目頭が熱くなった。
…… 
社長とタブンネは街から街へと逃亡を開始したのだ。 
ある時は川の汚水や下水道を飲み。 
ある時は一緒にゴミ捨て場の残飯をともに食べた…。 
タブンネはこの環境になればなるほど素の自分を取り戻したように生き生きしたが…。 
社長、いや元社長はどんどん痩せこけ意識が朦朧となりもはやタブンネを逃がす以外考えられない……。 
哀れな一人の奴隷と成り下がっていったのだ。 
しかし、そんな生活にも終わりが来る時が来た。 
ある日ゴミ捨て場に行ったときいつもの様に漁ろうとした瞬間……。 
燃えたのだ…タブンネが…。 
後ろを見るとジュンサ―さんとそこには…相棒のガーディが口から黒煙を上げていたのだ。 
あのかえんほうしゃはおそらくガーディから放たれたものだろう。 
元社長は立ち尽くしていた…ただ燃え尽きもはや灰と骨だけになった……自分の逃亡理由の何かの横で…。 
元社長はジュンサ―さんによって捕まった…。 
これからタブンネを匿い逃亡した罪の罪状がきまるだろう……。 
後悔しても遅い…自分が間違っていたことを認めない…己の招いた惨劇だからだ… 
(終わり) 
-  これ、誘拐事件と書いた人が違う可能性があるんだよな   --  (名無しさん)  2013-10-25 12:40:28 
-  どう見ても別人だろ、パクられた職人が気の毒   --  (名無しさん)  2013-10-25 21:28:11 
-  社長ってタブンネ好きだったっけ?と思ったが偽者だよなやっぱ   --  (名無しさん)  2014-10-01 22:04:20 
最終更新:2013年10月25日 02:46