憎悪の連鎖

「とっとと食糧を寄越せミィ!」
ラルトスの頭に右足を乗せながら、右耳に穴のあるタブンネはわめいた
キルリアは冬を越えるため必死で集めたオボンの実を全てタブンネに差し出した
「これで全部だ、さぁ、早く妹を解放してくれ・・・!」
「そうかいそうかい、じゃあ、これは足りねぇ分だミィ!!」
タブンネはラルトスの頭を踏み砕いた
「・・・!てめぇ!!食糧全部出せば助ける約束だっただろう!!」
キルリアはタブンネに飛びかかった・・・しかし、タブンネはキルリアを冷凍ビームで撃墜する
「ミィヒャヒャヒャ!」
タブンネは笑いながらオボンを抱え、その場を後にした
キルリアは血の涙を流し慟哭した
「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる!!」

そして3年が経過した
「そんなの知らないミィ!ボクたちはやってないミィ!ボクたちと関係ないミィ!」
「うるせぇ!!」
成長したキルリアはエルレイドとなり、インファイトを含む格闘系の技を身に付けていた
そして復讐を始めた、手始めに修行場の近くにあったタブンネの集落を襲った
「チィ・・・チィィィ・・・チギャ!!!」
逃げようとしたベビンネにもエルレイドは容赦なくインファイトを見舞った
ベビンネは右目に傷を負って動かなくなる
エルレイドの視界で動けるのは、村の長たる青年タブンネだけだった
「お前のやる事は、ただの殺しだミィ・・・いずれ自分に返ってくるミィ!」
エルレイドは長タブンネの首を落とした
そして食糧を担いで自分のねぐらに戻った
右目に傷を受けたベビンネが動き出したのに気付かないまま

そしてさらに2年が経過した
エルレイドが滅ぼしたタブンネの集落は2桁に突入していた
その中にはエルレイドの仇のタブンネもいたが、エルレイドにとってはもうどうでも良かった
エルレイドは全てのタブンネに復讐すると誓っていた
そんな修羅のような日々の中、エルレイドはタブンネの集落に囚われていたサーナイトを助け出した

二匹はたちまち恋に落ちた
エルレイドは復讐を中断し、サーナイトと過ごす時間を増やした
やがてエルレイドは復讐を忘れようとしていた
その日が来るまで・・・

ある日エルレイドが狩りから戻ると、右目に傷のあるタブンネがサーナイトを踏みつけていた
激昂したエルレイドがインファイトを繰り出したが、そのタブンネはシャドーボールを繰り出した
倒れたエルレイドへ、タブンネは口を開いた
「よう、久しぶりだな・・・2年ぶりか」
「・・・誰だお前は・・・?」
エルレイドの問いかけに、タブンネは笑って答えた
「ははははは!忘れたか!!てめぇは忘れてもオレは忘れねぇ!いや、この右目の傷が忘れさせてくれねぇよ!!」
エルレイドはそれですべてを悟った、このタブンネはあの時の・・・
「頼む、サーナイトは関係無いんだ。見逃してやってくれ・・・」
「く・・・くくく、アーハハハハハハハ!!」
右目に傷のあるタブンネは笑った、そしていっそうの憎悪をたたえ目でエルレイドを睨む
「関係ない、ね・・・そう言った兄ちゃん達を、てめぇはどうしたっけ?」
サッとエルレイドの顔から血の気が引く
「もう一度言えよ!!関係ねぇから見逃せってよ!!これほど面白れぇ冗談聞いた事がねぇ!!」
「ギャアアアアアアアア!!」
サーナイトのスカート部分を、タブンネは力まかせに引きちぎった
地面にサーナイトを押し倒し、動かなくなるまで何度も足で踏みつける
「待たせたな、次はてめぇ、そしてその次は・・・エルレイドかもしれねぇしキルリアかもしれねぇ、ラルトスかもな」
エルレイドはその発言に思わず身を起こした
「他のラルトス族まで手にかける気か!?」
「そうだ、てめぇがオレたちタブンネ族を殺してきたように、オレはラルトス族を殺す、殺し続ける!」
エルレイドは立ち上がろうとした、このタブンネはここで止めなければ・・・
だが、立ち上がる力はエルレイドには残っていなかった
エルレイドは巻き込んでしまった最愛のサーナイトに謝罪しながらその命を終えた
「ぎゃーっははははははは!!兄ちゃんたち!!仇は取ったぜぇぇぇぇ!!」
エルレイドの死骸を踏みしめ、タブンネは涙を流しながら声を張り上げた

その後も右目に傷のあるタブンネはラルトス族を殺し続けた
3年後、右目に傷のあるタブンネは番となるメスのタブンネと出会った
出会ってから2年後、2匹は子宝に恵まれ幸せに暮らしていた
タブンネは復讐の事を忘れていた、タブンネより早く動き、格闘系の技を身に付けたエルレイドに出会うまでは
ベビンネとメスンネを殺した後、その左目の無いエルレイドは口を開いた
「よう、久しぶりだな・・・」
エルレイドはタブンネを見下ろしながら言った
タブンネは思い出した
このエルレイドは、かつて殺し損ねたラルトスのうちの一匹だと
「なんで・・・オレの家族まで手にかけた!?」
「あ?てめえが先にオレの父を母を姉を殺したんだろうが!!」
エルレイドはタブンネの胸を踏み潰した
「いいか、良く聞け、オレはこれからもタブンネを殺し続ける!全部てめえのせいだ!!アハハハハハ!!」
タブンネは自分が、あのエルレイドと同じ事をした事を悟った
もうどうにもならない
タブンネは後悔しながら口から血を吐き、目を閉じた
エルレイドはタブンネの頭を踏み砕いた後、その場を去った
草むらからこちらを睨みつけてすべてを見ていた、幼い子タブンネに気付かないまま
(完)


  • 右目に傷のあるタブンネがエルレイド一家に復讐する描写全面カットしたせいでシュールな文にw -- (名無しさん) 2014-02-25 11:23:56
  • アホな改変のせいでまったく連鎖してないんだよな タイトルの意味わかってねぇw -- (名無しさん) 2014-02-25 11:50:46
  • 改変するくらいなら最初から載せんなよw -- (名無しさん) 2014-02-25 13:24:31
  • ラルトス虐待してー -- (名無しさん) 2014-05-26 17:55:45
  • 改変して載せるとかwww -- (名無しさん) 2014-06-10 18:14:53
  • 改変されたのが元に戻ってる!編集ありがとうございます! -- (名無しさん) 2021-09-08 10:04:27
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最終更新:2014年02月26日 03:36
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