IP電話化するには何が必要

社内の電話をIP電話化するには、いくつかのキーポイントがあります。目的を明確にし、担当を決定し、導入システム、導入事業者を決めます。これが決まれば半分は終わったようなものです。IP電話を導入しようと思っても、具体的に何をすればいいのか分からない方が非常にたくさんいます。

今までの電話は総務が担当しており、技術的な部分は電話工事会社に任せきりでした。また、電話を入れるには、電話線を引き回したり、電話機を設置する必要があり、社内で簡単にできるようなシステムではありませんでした。そのため電話とは、いかなる仕組みで構成されているかなどを考える必要はなかったわけです。

IP電話も、同じように工程に乗ってしまえばいいのですが、IPを使うという理由で担当が総務からシステム部門に移ったり、システム部門が無いところは誰に相談すればいいのか困惑しているのが実情です。

そこでIP電話を導入するにあたり次の点に留意しIP電話導入の効果を最大限に出せるようにして下さい。


(1)IP電話導入目的を明確にする。

IP電話導入目的の例としては
 a )通信コスト削減
 b )運用管理費の削減
 c )経費の削減(出張費、会議費の削減)
 d )業務効率の向上
 e )ニュース性、話題性
 f )ビジネス応用目的(自社販売等)
 g )研究、開発目的
などが考えられます。特に現在は、dの業務効率を目的とした導入が多くなってきています。筆者の社内に導入したときは、目的をa、d、e、f、gとしました。


(2)IP電話導入の担当を明確にする。

導入担当を決めるのは非常に重要なことで、これでIP電話の導入の成功と失敗が決定すると言っても過言ではありません。筆者の社内導入に際しては、総務+企画+技術が共同で作業しました。


(3)導入システムの選定。

企業の規模により、向くIP電話システムが変わります。具体的には端末数が少ない場合、セントレックス・サービスを考慮する必要があります。電話機の選定も重要です。部署別担当者別に細かく機種を選定することにより業務効率の向上が図れます。


(4)導入事業者の選定

IP電話はあくまでIPを利用した通信です。電話に強い会社だから大丈夫だということではなく、IP電話の経験と実績を持った会社を選びましょう。

以上が決まれば導入の半分は終わりです。しかしながらIP電話の導入の是非や真価を発揮するのは、電話番号体系をいかに業務別、部署別、個人毎に設定できるかに掛って来ます。
最終更新:2006年08月02日 16:02