【書籍】須藤元気-幸福論



格闘家「須藤元気」のお遍路参りを通じて得た人生観、哲学、思想を纏めたもの。
全般的にはお遍路の紀行日記のような内容だが、彼の人生観、哲学、思想は
驚嘆に値するものがある。

以下はとても有難い言葉である。

  • よく悩んでいる時間が一番のロスタイムだと言われているが、一歩踏み出す勇気がなくて躊躇している人が多いのかもしれない。後悔というのは、自分のやったことにするのではなく、自分のやらなかったことに対してするほうが多いと思う。

  • 為せばなる 為さねばならぬ何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり

  • 他人を変えようとするのではなく、まず自分を変える。自分自身が変わらなければどこに就職しようと誰と付き合おうと一時的な幸せ以外何も変わらない。

  • 真実は自分が変われば世界が変わる

  • 本物にふれることで人生が豊かになる。一流に触れることで自分も一流に近づく。

  • ピンチや逆境を嘆いて悲観にくれてもその状況は変わらない。むしろ悪くなっていく。それなら前向きな姿勢を自ら作るべく、ポジティブな言葉を意識的に発し続ける。

  • 物、お金、チャンスなど、自分のほしいものがあったらまずは人に与えることから始めるといい。人に与えることを惜しまない。それは自分に施すことにつながる。全てはひとつだから。

  • 自分が何を楽しいと思うか。今何をすることが一番楽しいのか。それを基準に仕事も日常も生きることが人生うまくいくコツだろう。我慢するだけでなく、自分の楽しさを大切にすることもいいのだと思う。自分が楽しまなければ他人を楽しませることは出来ない。恋愛も同じことだと思う。

  • 人生何を手に入れるのかではなく、何を手放すか。執着しなければしなくなるほど手に入れることができる。

  • 幸福だから楽しいのではなく、楽しいから幸福なのだ

  • 経験があり方を生むのではなく、あり方が経験を生む。周波数を合わせることにより聞こえてくる音楽が違う。結局、自分が「与えるもの」「発するもの」「意識するもの」を経験として自分が体験する。


商品の説明
出版社/著者からの内容紹介
「自分が変われば世界が変わる」
格闘家・須藤元気が、自らの足で四国88ケ所(お遍路)を巡って感じた様々なことを「幸福」というテーマでまとめた1冊。
軽妙な文章の中にも、さらりと真理が隠されており、読みごたえのある内容。四国での風景、仏像、人との触れ合いなどの撮り下ろしカットも印象的。

内容(「BOOK」データベースより)
須藤元気が、空海の辿った道=四国88カ所・お遍路を旅をした、待望かつ初の書き下ろしエッセイ。

内容(「MARC」データベースより)
「闘う哲学者」須藤元気が、2005年の春から夏にかけて、空海の辿った道=四国88カ所・お遍路を旅をした。その旅を通じて出会った多くの人やいろいろな経験、そして感じた「幸福」についての書き下ろしエッセイ。

出版社からのコメント
超多忙のスケジュールのなか、5月と7月に須藤さんの「お遍路巡り」は行われました。
「常人では考えられない」と言われるほどの早さで「遍路転がし(山道が険しく大変な遍路路)」を通過した須藤さん。やはりさすが格闘家!と言いたくなるほどのタフさで四国四県を回りました。その間、幕末の名士の末裔に偶然出会ったり、奇妙な人々と交流したりと波瀾続きの旅でしたが、その時々に彼が気付いた様々なことが、自身の言葉で印象的に書かれています。

始めての著作とは思えないほど、のびのびと書かれた文章は、読みやすく、かつ奥が深く、読むものをグイグイと引き込みます。
読後には、読む前とは少し意識の変わった自分に気がつくかもしれません。読者からの感動の声も続々と編集部に届いています。
須藤元気をよく知らない人にも読める内容になっています。
この機会に是非、こんな男が今の時代にいることを知って下さい。

カバーの折り返し
この本を読めば、彼が「闘う哲学者」だと気づくだろう。そして、ますます彼の世界へと引き込まれるはずだ。(乙武洋匡)
いやぁ、面白い。勉強にもなる。文才もある
肉体も精神も強い。、、、、、なんて奴だ。(大木伸夫:ACID MAN)

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
須藤 元気
1978年3月8日、東京都江東区に生まれる。93年、高校入学と同時にレスリング部に所属。拓殖短期大時代の96年、全日本ジュニアオリンピックでジュニアチャンピオン。短大卒業後渡米し、サンタモニカ大学でアートを学ぶ傍らで格闘技を学ぶ。卒業後の99年に帰国。リングスなどの大会を経て、2002年にK‐1 WORLD MAX、UFCに参戦する。K‐1 WORLD MAXでキム・ジンウ選手にKO勝ち、2003年、K‐1 Dynamite!!でバタービーン選手に勝利。2004年、K‐1初の総合格闘技イベント「ROMANEX」ではホイラー・グレーシー選手との対戦で KO勝ち、K‐1 WORLD MAXではボクシング王者マイケル・ラーマ選手にTKO勝ち。またUFCでも日本人初のTAPOUT賞を二度獲得している。一方、活躍の場は格闘技の世界に留まらず、2002年10月には窪塚洋介主演「凶気の桜」(東映)で映画デビュー。そのほか、ストリート系の雑誌等でモデルとしても幅広く活躍しており、「EDWIN」や「グリコ社ウォータリングキスミント」「コカ・コーラ社ジョージア」のTVCMにも登場している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

抜粋
 ―――2005年の春から夏にかけて、僕は何を思ったか四国を旅した。もともと放浪癖があったのだけれど、今回はその発露というだけではなかった。

 ヤング須藤は「世界最強の男になる」が口癖で、中学時代には国防のため、自衛隊員になることを目指していた。高校に入学してからは、胸を露出するコスチュームに惹かれレスリング部に入部し、ひたすらレスリングの道を突き進んだ。思えばこの高校在学中にプロの格闘家を志し、レッチリ好きだったせいか「そのためにはアメリカで修行だ」とロサンゼルスに旅立ったのである。そして1999年に逆輸入ファイターとしてプロ格闘家デビューを果たした。
 まだ30年に満たない人生ではあるが、改めて振り返れば、それなりにいろいろな経験をしてきたと思う。以前は、「とにかく強い男になる」という気持ちが強かった。しかし、格闘家として様々な勝負を経験するうちに、いつのころからか、僕の中には「人間的成長を遂げよう」という思いが強くなってきた。それを意識してから、少しずつではあるが人間的に成長的と思う。
 しかし、まだまだ闘いはつづいている。今はまだヤング須藤を振り返る時期ではないということは自分でもよくわかっている。
 ―――そして。
 ある日僕は突如として旅に出たくなった。
最終更新:2007年01月05日 01:07
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