13、魔法使いの弟子/Wizard's Apprentice
弟子というのはどの職業にももちろん存在するものだが、"魔法使いの弟子"以上に名高い(あるいは悪名高い)ものはないだろう。
愚かな弟子が禁断の書を盗み見てしまったり、惚れ薬の取り扱いを誤ったり、
危険な魔法をおもちゃにしておかしな姿に変化してしまったりといった物語は枚挙に暇がない。
あるいは賢い弟子が正しい呪文を見つけ出して師匠のいない間に村を巣食ったり、
冒険に出た先で、大胆にその訓えを活かしたりといったような物語もある。
向こう見ずか、機知に富んでいるか、いずれにせよ魔法使いの弟子は、
彼らの職業をかけがえのない特典と共に歩み始める。
すなわち経験豊かな師匠による個人的な指導と教育である。
魔法を学ぶ恩恵の見返りとして、魔法使いの弟子はふつう彼らの師匠がふさわしいと考える雑用や骨折り仕事に何年も従事することになる。
一般的な人間の魔法使いの弟子は11か12歳ごろに修行を始め、師匠の住処で5~6年暮らす。
熟練の呪文使いが弟子を取る理由はさまざまだ。
自身の芸術への真価を分け合うため、
彼ら自身の師匠の仕事に対して将来有望な弟子を育てることによって返礼するため、
あるいは貴族の若い子弟の家庭教師として。
驚くべきことに、最も孤独好きであったり、疑い深かったり(あるいは邪悪ですらある)呪文使いたちですらも、
その多くは弟子を取る。
自身が学んだことを伝えていくことを義務だと考えて、
あるいは若き才能ある魔法使いを将来の味方(あるいは手下)にするため、
あるいは自身のすばらしい図式の目撃者を求めて。
邪悪な師匠たちは冷淡で厳格であることが多いが、
しかし自分の弟子に対してことさらにサディスティックに振舞うのはただの愚か者である。
結局のところ、自分を憎むように仕向けた者に対して力の秘密を分け合うのは、賢いことではないのだから。
魔法使いの弟子の冒険者はたいてい修行を終えたかどうかの若い成人である。
彼らはすでに師匠の住居で住み暮らしてはおらず、
授業の合間に床を掃除したり、壷を磨いたりすることもない。
そのような人物が師匠の元を離れている理由を考えるとすると、
その弟子は少なくとも1人の知識ある後援者から
助言を受け、何か重大な問題の助けとなることを望まれたのだろう。
魔法使いの弟子の多くは生涯の間、師匠への忠誠心を持っている。
それは彼らが師匠の腕を超えた後もである。
特に強力な、あるいは高名な師匠の元で学んだ弟子たちは、
師匠の代理人(エージェント)であり仲間となるかも知れない。
そして自身を長く栄誉ある伝統の任命された番人と考えるだろう。
貴族の家が幾世紀もその系譜を辿るのと同様に、
高名な呪文使いの多くは同様にこの師匠と弟子の関係を古の時代の魔法使いの頃にまでさかのぼる。
○魔法使いの弟子を作成する
弟子の大半は秘術の呪文使い、ウォーロックやウィザードである。
どちらのクラスも自身のことを、ただ彼らだけが魔法の道を教えられるだけの才覚と責任あると認められた、たった一人の選ばれた生徒たる知識の伝承者であると吹聴する。
しかし、これらの秘術の生徒候補たちの中には師匠の跡を辿らないことを選択する者たちも少なくない。
例えば、ある何をやってもうまく行かない若者は授業や魔法使いの塔における雑用に精を出すが、
やがては師匠を捨てて、長年の年季奉公の苦役の間に学んだいくらかの秘術の魔法を身につけたローグとしてその商売を始めるかも知れない。
裕福な貴族はしばしば子息の家庭教師を頼み、基礎的な秘術教育を与える…
たとえ若者たちが成人して他の仕事に就くことになったとしても、
○開始時の特徴
君は魔法使いの弟子たちの多くが学習の初期段階で覚える有用な攻撃呪文を1つ修得している。
ある魔法使いの塔では「カラー・オーブ」は弟子たちの間での鬼ごっこの際に好まれる、大変荒っぽい呪文である。
カラー・オーブ/Color Orb (色の宝玉)
~君はさまざまな色が渦巻く輝く宝玉を敵目がけて投げつけ、一時的に幻惑する。
遭遇毎、[秘術]、[装具]、[光輝]
標準アクション、遠隔5
目標:クリーチャー1体
攻撃:最も高い能力修正値 vs 意志
ヒット:1d8+最も高い能力修正値ぶんの光輝ダメージを受け、目標は次の君のターン終了まで幻惑状態になる。
○追加の特徴
君の技と冒険の成功は師匠の耳にも届いていた。あるいは、もし君の師匠がすでに亡くなっていたとしたら、それは師匠の友人や同輩かも知れない。君の成功へのお祝いとして、君の師匠(やその同輩)は君の旅路の助けとなるであろう贈り物を君へ届けてくれる。
利益:君は6レベル以下のレアリティ:コモンの魔法の装具、鎧、もしくは首スロットのアイテムをひとつだけ手に入れる。
長い冒険とたくさんの経験を経て、君はかつて自分が書き写した秘術理論と不可思議な記述について理解できるようになったことを知った。以前にはわからなかった概念が今では明確に掴める。かつては無意味なものに思えたなぞかけや問題の意味が、ついに明かされたのだ。
利益:君は魔法学判定に+2のボーナスを得て、新たに1つの言語(天上語を除く)を習得する。
○追加の汎用パワー
若き弟子として君が積み重ねた手引書や手帳には
いくつか潜在的に有効な呪文の大雑把な概略が記されている。
おそらく君の師匠は君を指導する傍ら、これらの呪文の実験を行っていたのかも知れない。
あるいはこれは君自身があれこれ考え始めた頃のひらめきだったのかも知れない。
君の師匠は、魔法使いの弟子たる君が仕事を逃れたりお仕置きを回避するような呪文を
あまり教えてくれなかったかも知れない。
しかし君はそれらを、自身で自分の研究を選ぶことができる日まで、取っておいたのだ。
君はとても役に立つ低級の透明化呪文を知っている。
あまり長いことは続かないが、それでも君の敵が気付くまでの間に
曲がり角の向こうや扉の先へ隠れるくらいの時間は稼げるだろう。
あるいは敵へこっそり忍び寄ったり、衛兵の目を逃れる際にも、すばらしく役に立つはずだ。
ディスアピアー/Disappear (姿隠し)
~君は少しの間、視界から消え去る。
一日毎、[秘術]、[幻術]
マイナーアクション、自分自身
効果:君は次の自分のターン終了まで、不可視になる。
呪文を1節つぶやいて優雅に一跳びすると、君は風に舞うことができる。長いこと宙に浮いてはいられないが、屋根の上に上がる時や差し迫った敵から逃げる時にはこの上なく役に立つだろう。
ウィングド・ステップ/Winged Step (翼ある一歩)
~君は足首に半固体の翼を作り出し、その翼で宙へと一飛び舞い上がる。
遭遇毎、[秘術]
移動アクション、自分自身
効果:君は6マスの飛行を行い、着地する。この移動は機会攻撃を誘発しない。
君は小型の無害な動物へポリモーフ(もしくはシェープチェンジング)する呪文を習得した。この形態では満足に戦うことはできないが、自分の2本の足では到達できないような場所へ行きたい時や、自分の姿を欺いて敵地を偵察する時には非常に有用だ。そして、何といっても魔法使いの弟子の伝統が実証してきたように、他のものに姿を変えるのは愉快なことなのだ。
マイナー・ポリモーフ/Minor Polymorph (低級変身術)
~君は小型の無害な動物へと姿を変える。この形態は戦いには向かないが、それを避けるには有効だ。
一日毎、[秘術]、[変身]
標準アクション、自分自身
効果:君は君の次のターン終了までの間、超小型の自然の動物に姿を変える。この形態の間、君は攻撃を行うことはできないが、君は君が選んだ形態の動物が持つ感覚と移動モードを得る。君の選んだ形態が水生のキーワードを持つ場合、それを得ることも出来る。君はマイナーアクションで元の姿に戻ることができる。元の姿に戻った時に君が飛行していた場合、君は地面に着地し、落下によるダメージは受けない。変身中の君を見た者は、15+君のレベルの半分の難易度の看破判定に成功することによって、君が超自然的な動物の形態であることを見抜くことあできる。
維持・マイナー:君の動物形態は君の次のターン終了時まで継続する。
最終更新:2012年10月25日 22:24