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オーバールック/シャンティタウン

(掘っ立て小屋街)

「ナイン・ベルズはいまいちだって?
まあ、そう言うならシャンティタウンで一夜明かしてみるといいさ。」
正式な地区ではないシャンティタウンは化膿したおできのように、町の背中にはりついている。
シャンティタウンはテント、掘っ立て小屋、それに朽ちかけた木製の建物による惨めな迷路であり、
最も貧しい者たち、それに他に行く当てのない自暴自棄な人々の住処である。
シャンティタウンの人々の大半は他の土地からの難民や、悲劇や事件の犠牲者、追放者、
あるいは表立って身分を明かせない者たち(人目を引くことなく彼らのビジネスを行うことができるため)などからなる。
かくして、シャンティタウンの住民は物乞い、極貧の農夫、不具になった冒険者、アンデッド、屍霊術師、
カルト信者、そしてそれよりもさらにたちの悪い者たちであり、
それら全てがこの地域で最も行き詰った場所のひとつへ、まとめて放り込まれているのである。

建築物:
テントと差しかけ小屋がシャンティタウンの"建物"の大半を占めているが、
その群れの中、いくつかの木製の建造物が、苦悩の海の中の孤島のように伸び上っている。

道:
泥道同然の通りががれきとごみの山の中を通り抜けており、
そして実際道のそれが本当に泥なのか、誰も知らない…

人々:
あらゆる種族の者、あらゆる土地の出身の者がここに住んでいるが、
人間の割合が最も多いようだ。
大半の者は不運ないきさつの持ち主だが、
中には数少ない自ら選んでここに住む者たちもいる。
手軽な狩りのため、あるいは人目を避ける目的で。

光景:
往来の真ん中で叫び声をあげる薄汚れた子供。
腹を空かせた猫から逃げ回る鶏の群れ。
ネズミの骸骨を手に、首からひもをさげた焦茶の服のカルト信者。
邪悪な神をまつる廟。
そして太陽の光で熟れている膨れた死体などが
この場所で一般的な光景だ。

嗅覚:
臭い。臭い。ひどく臭い。
シャンティタウンの悪臭は足元がふらつくほどだ。

物音:
笑い声と泣き声、不平のつぶやき、溜め息、
ピチャピチャと進む足音、痛みにうめく声、
屠殺される動物の短く甲高い悲鳴、
犬が苦痛にほえる声がこの地区では聞こえてくる。

■施設

+ 1:ドワーフ街道
1:ドワーフ街道

古のドワーフ街道はエルシア谷から出てストーンホーム山脈の丘陵を登り、
オーバールックを抜けてボルドリンズ・ウォッチへと上り、
そこから山の反対側の先、荒地へと下っている。
この古い道はオーバールックよりもその歴史は古く、
"鎖の時代"にジャイアントの命により、彼らの奴隷であるドワーフたちによって敷設された。
ドワーフたちが自由を取り戻した後は、
ドワーフ街道は道の先にあるドワーフの数々の旧王国の主な交易路として使われたが、
ここ100年ほどはゴブリンや野盗、あるいはもっとよくないものたちのために
道沿いの旅は危険なものとなっている。
とはいえ、オーバールック近辺では街道はいくらか安全であり、
都市の周囲の人々は今でも道を利用している。

+ ◇2:ルーファス・クラムリーの灰色砦
2:ルーファス・クラムリーの灰色砦

"灰色砦"と呼ばれるこれは灰色と黒の石造りの傾いた塔で、
シャンティタウンの中でも最も高くそびえ、いかがわしい異彩を放っている。
おそらくは町そのものと同じくらいの古さを誇るこの塔は
長年の間に幾たびも所有者を変えてきたが、
現在ではルーファス・クラムリーという者がそれに当たる。

死霊術と闇のわざに手を出しているクラムリーは
シャンティタウンでも非常に評判の悪い人物であるが、
当局へ通報するのを誰もがためらう程度には力を持っているのも事実だ。
たいていの場合、クラムリーは塔に閉じこもり、
不死と不浄なる魔術の秘儀を究めるべく自らの研究室で研究に励んでいる。
噂によるとアンデッド・ホラーたちが塔を守っており、
この"地区"の盗賊たちですらもここへ押し入ろうとは考えもしないという。
クラムリーが解剖用の死体に金をはずむということ、
解呪に関して有用な儀式にいくつか詳しいということ、
そしてもし信じられるならば、さらに死を防ぐような類の儀式にも詳しいということは
よく知られている。

+ ◇3:クリーン・シーツ/"きれいなシーツ"亭
3:クリーン・シーツ/"きれいなシーツ"亭

きしみ、朽ちかけたこの建物は古いドワーフ街道へと傾いてせり出している。
軒先には"クリーン・シーツ(きれいなシーツ亭)"と書かれた看板が掲げられている。



(◇は未訪問)
最終更新:2016年05月15日 01:35
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