交易損失

輸出は日本経済の牽引役である。輸出産業の高い国際競争力が経済成長の源泉であった。しかし、世界経済の構造変化のため貿易で稼ぐことが難しくなっている。

このことは交易損失を観測することで明らかになる。交易損失とは交易条件が悪化することで生じる貿易の損失のことである。実質純輸出と交易損失の動向をグラフにした。単位は10億円。


リーマン・ショックの発生まで日本は世界的な好況を背景にしてかつてないほど輸出を伸ばした。しかし、それと同時に所得の流出も生じている。これは資源価格を中心とした輸入価格の上昇と輸出化価格の伸び悩みが原因である。つまり交易条件の悪化。

高くなった原材料を用いても製品を高く売ることができない。資源がない日本の加工貿易は大きな壁にぶつかった。将来的に内需が停滞する環境が続くと予想される中で、外需にもあまり期待できなくなった。日本経済の突破口はどこにあるのだろう。

データ出所 内閣府 国民経済計算
最終更新:2011年05月02日 16:10
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