彼女いない歴30年の僕は、フィギュアを集めを趣味にしている。
狭い一人暮らしの部屋の至る所にフィギュアが飾ってある。
中でもお気に入りは等身大のフィギュア。
とても高価だったが、お気に入りのキャラなので大枚を叩いて買った。
そのフィギュアはアニメの女子高生キャラ真奈美、可愛くそれでいてセクシーさも兼ね揃えている。
僕はそんな彼女に夢中になっていた。
等身大のフィギュアの身長はアニメの設定通りの145cm、触った感触はヒトに近づけてはいるが、少し違いフィギュア感はあるが、僕は充分に満足していた。
休みになると、いろいろな衣裳を着せ替えて眺めるのが日課となっていた。
最近ハマっているのはSMの女王様の格好をさせること。
膝上まである黒革のブーツに、ボディコン風の黒のエナメルのワンピース、黒のエナメルグローブといった具合。
そんな格好をさせ、生きているような瞳に見つめられるとゾクッとする。
飛びつき、そのままベッドに押し倒すが、体の中が空洞になっているマナミの体は凹み、さらに横になっても上を向いたまま表情の変わらないマナミを見ていると興ざめしてしまい、そこで元の立った状態に戻して眠りにつくことが多かった。
しばらく経ったある日のこと、ついに夢のようなことが起こった。
いつものように女王様の格好をさせたマナミが少し動いた。
なぜ、動いたか分かったかというと、エナメルの衣裳からギシッギシッと音がした。
それも1回や2回ではない。
ギシッギシッと音を立てて歩き出し、僕の方へ両腕を広げて近づいてきた。
マナミに命が吹き込まれた。
僕は優しくマナミを抱きしめるとベッドへとゆっくりと倒す。
少し体重がかかってもマナミは凹むことがないどころか、背中に手を回し抱きしめ返してきた。
嬉しくなった僕はさらに強い力でギュッと抱きしめると「あっッ」という吐息が、マナミの小さな口から漏れた。
興奮を掻き立てられた僕は、エナメルのワンピースの間から手を押し込む。
マナミの肌から体温は感じられない。
僕の手がマナミの体を舐め回すように動く度にマナミも体をうねらせる。
そして大きな胸に辿り着くと、ギュッと胸を揉むと、またもマナミの小さな口から「あぁぁぁ」という声が漏れた。
僕の名前は藤田康雄。
イベント会社で働いている。
引っ込み思案なところがあり、会社では対照的な活発な女性上司に囲まれ、パッとしない人生を送っている30歳。
そんな僕にも彼女ができた。
彼女の名前は早川沙織。
あるイベントで知り合って、いろいろ話していて意気投合して付き合うことになった。
僕はフィギュア収集の趣味を彼女には秘密にしていた。
ある時沙織と2人で飲みに行くことになった、話が盛り上がりすっかり遅くなってしまった。
沙織も僕もかなり飲んでいたこともあり、気が大きくなった僕はウチにおいでよと誘ってみた。
沙織はコクリと頷くと僕の腕にしがみついてきた。
そのまま家に帰ってきたのだが、フィギュアのことはすっかり忘れていた。
気づいたのは部屋のドアを開け沙織と一緒に部屋に入っていた。
ハッとして沙織を見ると、沙織はフィギュアを見て固まっていた。
「あの、これは … 」焦った僕は言葉が詰まって出てこない。
すると、沙織の方から「私も好きなのこのアニメ」と僕の方へ振り返り笑顔で言ってくれた。
その言葉に僕は笑顔で返した。
その後、アニメの話題で盛り上がり、
寝室の等身大フィギュアを見せた
沙織は
これって着ぐるみ?
そこでこれが着ぐるみなら入ってくれる?
(当然、等身大のフィギュアであり、着ぐるみではない)
入ってみたい?
沙織のその言葉でお気に入りの高価なフィギュアを着ぐるみへと改造することを決めた。
着ぐるみの背中を開いてファスナーを取り付け脱着できるようにした。
頭部は別パーツになっていたが、頭部の首にあたるところは首下が大きなヒダになっており胴体へと収まる。
この部分が柔らかかったのと、沙織の頭が小さかったことも幸いし、口の呼吸穴だけあけるだけの加工でフィギュアをほとんど傷めることはなかった。
正直、精巧に作られた顔や頭を加工したくなかったのが本音。
体は衣裳を着せると隠れるので、若干は自分の中でも妥協ができた。
体は自立出来るように肉厚でしっかりとしていたので、彼女が中に入って動くのはかなり困難だった。
触ることを想定し胸とお尻は柔らかく作られていた。
元々はフィギュア、着ぐるみ用には作られていないので、彼女が中に入ると肌にフィギュアの素材のバリが刺さって痛いだろうと思い内側にはウエットスーツに使われているネオプレンゴムを購入し、フィギュアの内側に隙間なく敷き詰めた。
こうして、等身大フィギュアから着ぐるみとなったフィギュアに沙織が入る日がやってきた。
沙織からフィギュアの中に入るのに何を着たらよいか、事前に聞かれていたが僕は何でもいいと答えておいた。
フィギュアの着ぐるみの着方の説明を聞くと、沙織は恥ずかしいからここで待っててといってフィギュアと自分の荷物を持って寝室へと消えていった。
着ぐるみの沙織を想像し待っていたが、早く見たいという気持ちばかりが先走り落ち着かない。
彼女ができ、しかも同じアニメを好み、おまけに僕の異常とも思えるお願いを聞いてくれる沙織の存在が、僕を幸せの絶頂へと導く。
裸で着ぐるみに入っているのではと、想像するだけで僕のアソコははち切れんばかりになっていた。
かなりの時間が経過したので寝室をノックすると、「あと5分だけ待って下さい。ノックして返事がなければ入ってきて、背中のファスナー閉めて下さい」と返ってきた。
その5分がすごく長く感じる。
5分を少し過ぎてから寝室をノックするが、返事がない。
「入るよ」そう声をかけて寝室に入る。
寝室はいつもと同じベッドに等身大のマナミのフィギュアがあるだけ、違うのはマナミに命が吹き込まれたこと。
マナミの口からは少し苦しそうな息づかいが聞こえてくる。
マナミの背後に周り、背中のファスナーをゆっくりと閉めていく。
ファスナーが隠れるように取り付けただけあってファスナーを閉めると、よく見ないと切れ目は分からない。
ファスナーのツマミは首の付け根までいくと、最後は頭の中へと入り、見えなくなるようにしておいた。
「やった!」我ながら着ぐるみへの改造が上手くいったことに声をあげた。
マナミも嬉しそうに、腕を動かす。
仕上げとして、裸のマナミに衣裳を着せていく。
衣裳は今お気に入りのSMの女王様風。
呼吸しか確保されていない沙織からは外の様子が分からないので、この衣裳を嫌がることはない。
いつものように、頭から黒のエナメルのワンピースを被せる。
普段のマナミなら、中身は詰まっていないので体が凹むことで容易に着せることができるのだが、今日はそうはいかない。
沙織が中に入ったことで、いつもより大きくなった胸がつっかえる。
いつものように少し胸を押すと、「あっっ」と声が漏れた。
ドキッとして、「ゴメン」と声をかけるが、マナミからは返事がない。
沙織は沙織なりにマナミを演じようとしていることが僕に伝わってきた。
ワンピースを着せて背中のファスナーを閉めるが、いつもよりキツイ。
ファスナーを閉めるといつもよりもさらにピッタリとし、黒光りするワンピースがボディラインを強調する。
次にグローブをはめ、最後にブーツ。
ブーツを履かせる時はいつもマナミをベッドに寝かせて履かせていた。
今日は寝かせる時「倒すよ」と声をかけ、優しくそしてゆっくりとベッドに寝かせた。
しっかりと抱き抱えるようにして倒したが、視界もなく倒されるのだ、かなり力が入り体が強張っていることが、彼女を支える手から伝わってきた。
そしてベッドに寝かせたマナミにブーツを履かせて、再び立たせる。
しかし、ヒールが高くおまけにピンヒールになっているブーツ、彼女は上手くバランスが取れずによろける。
それを僕の腕が彼女を転倒から守る。
そのまま僕たちは抱き合った。
彼女は曲がりにくい腕で精一杯僕に抱きついてきた。
これが、初めてマナミに命が吹き込まれた時のエピソードです。
最終更新:2017年02月23日 19:04