高校時代、僕の隣の席の女の子は水泳部でした。
冬も温水には程遠い水温の室内プールで練習するため、ウエットスーツを着用。
昼休みも練習があり、放課後からももちろん練習があるのだが、着替えが面倒ということで、ウエットスーツの上からセーラー服を着て授業を受けていた。
そんな彼女のスカートから出ているウエットスーツの黒く光沢のある足が気になり、僕は授業に集中出来ない日を送っていました。
彼女は僕が隣の席から、彼女の足を見ていることに気づいたのでしょう。
彼女のスカートは、僕を挑発するように短くなっていきました。
当時はスカートの中がすごく気になりましたが、今考えればスカートの中は下着ではないので、なぜあの時興奮していたのかと思います。
そんな彼女との思い出は文化祭。
出し物でウルトラマンをしようと彼女が言い出した。
水泳部でお世話になっていた業者から、ウエットスーツが安く購入できるということで、ウルトラマン用と星人用の物を購入。
彼女の発案で、オリジナルの女ウルトラマンと地球を侵略する星人、それに星人が連れてきた怪獣を作ることに。
女ウルトラマンには彼女が、星人には僕、怪獣には身体のゴツいラグビー部の主将が入ることになった。
彼女は身長が170cm近くあり、ブーツを履くとさらに身長が高く主役として映えた。
小柄な僕はずる賢い星人に見えたと思います。
怪獣役もそれほど背が高くなかったので、女ウルトラマンを際立たせた。
音響や照明にもこだわり、近所の子どもたちも来て盛り上がり大成功だった。
印象に残っているのは、休憩時間にウルトラマンの上からセーラー服を着た彼女と一緒に星人の格好のまま近くのコンビニに買い物にいったこと。
コンビニにでは、子どもが目を白黒させて僕たちを見ていた。
そんな彼女は今僕の奥さんだ。
つい先日、奥さんから、ポーズを取るペプシマンの写真を見せられ、「どう?」と。
「なにが?」と問い返す。
「これ、私」
「*、マッチョなペプシマンが?」
僕には訳がわからなかった。
彼女が別の写真を出す。
確かに写っているのは彼女ともう1人女性が写っているのだが、合成写真のようにも見える。
そういえば駅前で、結構な期間キャンペーンをやっていた。
仕事帰りにほとんど毎日のように、コーラをもらったことを思い出した。
「あ! あれはお前?」
彼女は笑顔で頷く。
「なんで声をかけてくれなかったの?」と僕は彼女に言うと、先程の
写真を指差し「見て、首元からチューブ出てるでしょ、これが呼吸用になっていてペプシマンの時はこれを加えてるの、だから話せないのよ」と。
どうやって、マッチョのペプシマンになったの聞こうとした僕より先に彼女が話し始める。
「ペプシマンになって、各地へ行って欲しいと、頼まれちゃったんだけど行っていいかなぁ?」
「泊まりも時々あるだけど…」
申し訳なさそうに彼女が言う。
戸惑っている僕に彼女は「着替えるから、見て」彼女はそういうと、スーツケースを運んできた。
中から取り出したのは、マッチョなペプシマンの衣装。
駅前で見たときもそうだったが、背中にファスナーなどはない。
銀色に光るその衣装はすべてゴムでできているようで、首の部分も柔らかく伸縮性があった。
首の部分を広げると中はウレタン素材でマッチョが形成されていた。
ウレタン部分は背中が縦に割れていて、首の部分を大きく広げ身体を滑り込ませることで着用できることがわかった。
僕がその衣装を興味深く眺めている間に彼女は銀色の全身タイツに着替えていた。
顔までも覆われ、僕の後ろで立っている姿はまるでマネキンのようだった。
その姿に驚いている僕には構わず、ペプシマンの中へ彼女は身体を滑り込ませる。
手の部分も一体になっているがそうでない部分を仕上げていく。
まずは足元。
厚底の靴がブーツのようになっており、ひざ下まである。
靴を履くとペプシマンの衣装を捲り上げて、ブーツの上から被せる。
次は頭。
ウレタン素材でできた頭部は、目の部分だけくり抜かれ透明の板がはめ込まれて視界が確保されている。
その頭部にペプシマンの首から出ている呼吸用チューブを通す。
頭部を被る前に彼女は全身タイツの口元のファスナーを開き、呼吸用チューブを加えて頭部を装着。
最後に銀色のゴム製の肩辺りまであるマスクを被り、ペプシマンの首部分の衣装を捲りあげるようにして、きれいに中へと収める。
こうして目の前に僕だけのペプシマンが現れた。
当然なのだがペプシマンは、駅前にいたものと全く同じで小柄な僕を見下ろしていた。
ペプシマンは腰に手を当て、CMで観るようなポーズを取る。
僕はペプシマンの周りを一回りし、見事なまでにマッチョになった彼女をマジマジと見る。
「触ってみてもいい?」僕が話しかけると、返答はなく腰に手を当てたまま、大きく首を縦に振った。
ゴム製の身体は銀色の光沢を放ち、異質な存在であった。
一連の着替えを見ていたから、首や足のところの継ぎ目もわかるが、一見しただけでは全くわからない。
ましてや、中身が女性であるなんてだれも想像もできないだろう。
僕はペプシマンの体を触ってみた。足、腹、胸はゴムの感触で、中のウレタンが分厚いためか体温は感じられず、冷んやりしている。
頭部は目はもちろん耳も口も鼻もない。
彼女は呼吸用のチューブをくわえてマスクを被ったが、呼吸用の穴はどこにも見当たらない。
あっちこっち探してみたが、見つからなかった。
腰に当てたポーズを解いたペプシマンは動きだした。
ペンを持ち、紙に「今日はあなただけのペプシマンとして、働きます」と書いた。
僕は今までの一連のことに興奮して、喉が乾いていたので「飲み物が欲しい」とお願いした。
ペプシマンは腰に手を当て、大きく首を縦に振り、台所の方へと歩いていった。
僕はペプシコーラを持ってくるだろうと予想していたが、次の瞬間、声にならない叫び声が台所から響いてきた。
慌てて台所へ行くと、ペプシコーラを手に女の子座りをするペプシマン。
そのペプシマンが指す指の先にはゴキブリがいた。
古いマンションなので、ゴキブリはよく出る、その度に彼女は悲鳴を上げていた。
僕はいつものようにゴキブリを退治すると、彼女を立たせソファへと手を引いて行く。
その途中、ペプシマンの脇の下から荒い呼吸音が聞こえてきた。
ソファに座らせると、ペプシマンの片腕を軽くあげてみると、そこにはよく見ないわからない程の小さな穴が無数にあいていた。
僕はなるほどと思いながら、うなだれているペプシマンのマスクを取ってやった。
中から出てきた全身タイツに覆われた彼女の頭、目のところが涙だろうか、濡れて色が変わっていた。
少しして落ち着いた彼女が全身タイツから顔出して話し始める。
「冷蔵庫からペプシコーラを出したら、冷蔵庫の扉の上から黒いものが落ちてきたの」
「それは私の腕に乗り見たら、それはゴキブリ、払い落としたけど、気持ち悪くて座り込んで泣いてしまったの」と。
半ベソをかいた彼女は、ウエットティッシュでゴキブリの乗った辺りを入念に拭いている。
その姿はマッチョなゴツい銀色のボディに髪の長い顔の小さな女性というアンバラスな画であった。
ゴキブリで大騒ぎするあたり、やっぱり僕の奥さんだ。
「ゴキブリのことがあるので、気持ち悪いから、着替える」
僕は彼女のその言葉に少しショックを受けた。
「今日はあなただけのペプシマンとして働きます」このことが僕の頭を巡っていた。
僕が落ち込んでるのを察した彼女は、僕に「別のに着替えるから、手伝って」
そう言って、スーツケースから別の衣装を取り出す。
同じ銀色ではあるが、ゴツゴツしていない。
「次に回るところから使用する衣装なの」と言いながら取り出した衣装はペプシマンの女性版、ペプシレディといったところか。
表面のゴムも中のウレタンも同じだが、ウレタンの形状も厚みも違う。
中に入る女性の体型を出るとこ出て、引っ込むところは引っ込んでとナイスボディにしてくれる。
そのため、腰のくびれ部分のウレタンはかなり薄くなっている。
彼女は全身タイツの頭を被り、ペプシレディのボディへと身体を滑り込ませる。
もともと細く作られているので、ペプシマンと違い着るのにも一苦労。
それでも着てみると、ペプシマンとは違い、比べものにならないぐらい動きやすいと彼女。
ペプシレディにはこの上からさらにゴムの服を着る。
レディなので、裸はどうかということで服が作製された。
服は2種類で色はもちろん銀色。
一つはミニの、フレアスカートのワンピースに足元は細く高いヒールのついたショートブーツで可愛さを演出、もう一つはミニスカートのボディコン風のワンピースに、同じく細く高いヒールのニーハイブーツで格好よくをコンセプトにしたと。
ワンピースは脇の呼吸穴を塞がないように、袖はない。
これらのワンピースを着るため、ペプシレディは先に頭部を装着する。
ペプシマンの頭部よりも細長く小さくなった頭部を彼女は呼吸用のチューブをくわえて、淡々と作業し装着。
僕はソファに服を並べただけで後はただその着替えを見ていた。
まずはフレアスカートタイプ、スカート部分から被るようにして着ていく。
肩の部分にもフリルがあしらわれ、可愛いのだが、豊満な胸が完全に隠れてしまう。
フレアのミニスカートは横に広がり、スカートの中が見えそうで、ペプシレディの股のところばかりが気になる。
立っているとスカートの中は見えないのだが、疲れたフリをしてソファに座ると、ペプシレディのスカートの中が丸見えだった。
なぜか僕のアソコは硬くなってきていた。
彼女に気づかないようにアソコを隠す、幸いペプシレディはショートブーツを履くのに集中し、こちらには気づいていないようだった。
ショートブーツはブーツの底やヒール以外は全てゴム製でボディと一体感が出ていたが、ペプシマンの時のようにわからないくらいではなかった。
着替え終わった彼女は、喋る事ができないので、紙に「どう?」と。
僕は口頭で、「かわいいよ」と答える。
鏡に映る姿を見ながら、少し首をかしげている彼女に「もう、一つの方も着てみようよ」と促す。
僕はボディコンの方が気になっていた。
彼女は手でOKのサインを出すと、フレアのワンピースをひっくり返すようにして脱ぎ、ショートブーツも脱ぎ、リセット。
今度はブーツから、彼女はソファに座りブーツを履く。
ニーハイブーツもゴム製で、通常あるはずのファスナーはなく、ニーハイ部分が細くなっており、ゴムの伸縮のおかげでズレないで止まる。
ブーツを履き終わると、ソファに置いてあったボディコン衣装を持って立ち上がり、スカート部分から被るように着始める。
しかし、先ほどのフレアスカートタイプとは違い、かなり細く作られた衣装のせいなのか、ペプシレディの豊満な胸のせいなのか、くびれのところでつかえてしまった。
ボディコン衣装の胸の辺りにあるペプシマークの部分に、頭がくっきりと浮き彫りになっている。
顔が完全に衣装で塞がれているので、息ができるのか心配したが、呼吸穴が脇の下にあることをすぐに思い出した。
衣装により腕がバンザイの状態で彼女はなんとかしようと身体をくねらせるが、どうにもならない。
がんばってはいたが、疲れたのかソファに座る。
そして、突き出た腕が仕草で僕を呼んでいるのが、わかった。
その姿を見て、僕の悪戯心に火がついた。
彼女は手伝ってもらうつもりだったのだろう。
しかし、僕はゴムの衣装で動きを制限された彼女を優しくソファに寝かせる。
そして、ペプシレディの股を弄り始めた。
始めは少し抵抗を見せたペプシレディもすぐに大人しくなり、脇のところから吐息が洩れはじめる。
僕がさらに攻めると、吐息は激しくなり、声も混じり始めた。
ソファに横になった身体は、棒のようになっているが、Gスポットに触れるたび、棒は曲がる。
頭の上へ突き出た手はギュッと握られ我慢している様子がみてとれた。
ペプシレディになっている関係で時間はかかったものの、最終的には「逝っちゃうぅぅ」と小さな声が聞こえた後は荒い呼吸の音だけが続いた。
僕はしばらくその様子を横で眺めていたが、少し苦しそうなので、座らせ、ボディコン衣装を着せてやった。
呼吸穴が小さいこともあり、しばらく苦しそうな呼吸を続ける彼女と僕は並んで座る。
彼女の呼吸が落ち着くまで、彼女の頭を僕の肩に持たれかけさせ、僕はペプシレディのピンと張られたミニスカートの先に出ている光沢のある太ももを優しく撫でる。
僕は高校時代のことを思い出していた。
あの頃とは違い見ているだけでなく触れている。
自分の奥さんということを改めて実感する。
少し落ち着いたペプシレディの手が僕の手を掴む。
そしてその手をミニスカート中へと誘導する。
ペプシマンの時と違い、ペプシレディの体温が伝わってくる。
僕の手は再び、彼女のアソコを弄り始めた。
再び脇の辺りから、吐息と声が。
先ほどと違いすぐに小さな喘ぎ声が洩れる。
ペプシレディはソファに横になると、マスクを外して欲しいという仕草を見せる。
僕はスカートの中を弄るのを中断して、マスクを外す。
マスクを外すと銀色の全身タイツの顔が現れる。
顔の辺りと髪のところでは色が違い、かなり汗をかいていることが分かった。
ペプシレディのマスクを外した彼女は、呼吸用のチューブも外し大きく呼吸する。
そして僕に抱きつき一緒にソファで横になる。
互いに強く抱擁したあと、口づけを交わしながら、僕の手はミニスカートの中を弄るのを再開した。
彼女の抱擁が強くなるとともに、喘ぎ声も大きくなる。
「逝っっちゃうぅぅ」
大きくクリアな声が部屋に響く。
しばらく、荒い呼吸を続ける彼女であったが、次第に落ち着いてくると彼女の手は僕のアソコを探す。
ズボンの中で、張り裂けんばかりに勃起したモノを彼女は撫で始める。
「私だけ気持ちよくなるのは不公平だから」
「立って」彼女の言葉に僕は従う。
彼女は僕のズボンを下ろし、大きくなったアソコを優しく撫でる、そして手でシゴキ始めた。
ペプシマンになった時から、勃ち始めていた僕のアソコ、ペプシレディと絡んでいる時にも噴き出しそうであったが、必死に耐えた。
しかし、直に触られてのシゴキに耐えようとすると、体がくの字に曲ってしまう。
そんな僕にとどめ、彼女が僕のアソコをくわえる。
柔な感触と気持ちよさに耐えきれずに、彼女の口の中へ発射してしまった。
僕のアソコは逝ってしまった後も、気持ちよさと目の前のセクシーなペプシレディの影響でまだしっかりと勃起したままであった。
お互い気持ちよくなったところで、一旦ブレイク。
「簡単なご飯作るね」と言って、台所へ向かう。
全身タイツから顔は出しているが、体はペプシレディのままで。
ペプシレディにエプロン姿となんとも違和感のある格好で調理をする彼女。
その姿をカウンター越しで眺める。
目が合うと彼女は優しく微笑む。
ご飯を食べているとき、彼女の方から「頭と体があってなくて面白いでしょ」
僕が違和感のあるエプロン姿をジロジロ見ていたからだろうか。
彼女は続ける「ペプシマンの時も合間に休憩があり、水分補給するときはこのままだったから」
「女の子2人が、身体だけゴツくて違和感あるねぇ、っていつも言って笑ってたの」と。
僕はただ彼女の話を聞く。
もう、ペプシマンもペプシレディも僕に見せたので部屋着に着替えてもいいのに、着替えないのはあることをして欲しいから。
ドMの彼女にとっては、ペプシレディの姿で僕にして欲しいこと。
それは完全拘束、呼吸制御を加えて物のように扱われること。
以前から、全身ラバースーツに全頭マスク姿の彼女をミイラのようにラップで巻いていき、さらにその上からさらに黒いビニールテープをギチギチに巻いて、彼女がすっぽり収まるクッションに入れる。
そして少し硬めのクッションにもたれて
テレビを見るなど物扱いしていた。
彼女にとっては、生きているのに物扱いされることが快感になっている。
また、締め付けられることでさらに興奮するそうだ。
彼女は自分を拘束して欲しいときは、事前に色々質問してくる。
そして、実行日には僕から事前調査していたコスプレ姿で、僕の帰りを迎えてくれる。
今回は違ったが、僕の気持ちも彼女の気持ちも同じところへ向かっている。
最近、ラップとビニールテープの拘束にもマンネリ化してきていたので僕は彼女を喜ばせようとネットでいろいろ探していた。
そして見つけた、それはシュリンクパックという物。
透明のフィルムのような素材でパッキングしたい物を包む。
専用のドライヤーで、フィルムを熱するとみるみる縮んで物をラッピングする。
シュリンクパックはすでに手元にはあったが、なかなか使う機会がなかった。
熱を加えるので、裸やラバースーツでは彼女に火傷を負わせかねない。
シュリンクパックをするために顔や手、足もすべて覆い尽くす、ウエットスーツを考えていたが、果たして注文して作ってもらえるのかという不安、仮に作ってもらえても、用途を聞かれると答えられないと思い、諦めていた。
そんな僕にチャンスが訪れた。
ペプシレディなら、肌の露出もなければ、体を覆っている部分も厚めに作られている。
そして何より銀色の体がフィルムに包まれれば、銀色がより映えると思った。
僕は早速準備にとりかかる。
彼女にはまだ教えていなかったので、フィルムとドライヤーに目を丸くして僕を見る彼女。
僕は彼女に「ペプシレディになって」と声をかける。
彼女は全身タイツのマスク、ペプシレディのマスクを器用に被り準備する。
シュリンクパックは縮むが、僕の期待は膨らんだ。
シュリンクパックの扱いに慣れていないので、まずはいつものミイラのように直立でフィルムの上に寝てもらう。
背中側を継ぎ目にし、フィルムを溶かし接着していく。
大きな継ぎ目が完了すると今度はペプシレディを全体的に包み込むように接着。
これだけでは開口の無い袋に入れただけである。
ここからが、シュリンクパックの見せ場。
足元からドライヤーでフィルムを熱する。
すると、柔らかかったフィルムが硬くなり、収縮する。
ペプシレディの足はすぐにギチギチに締め付けられていく。
フィルムを熱するのをそのまま顔の方へ上げていく。
体の横にあった手は形をそのままに締め付ける。
大きな胸も綺麗な形を残しつつ締め付け続ける。
彼女もどうなっているのか分からず、怖がり首を振るが構わず頭までラッピングした。
店に並んでいるフィギュアの様にラッピングされたペプシレディ。
全く動けない、その中には僕の奥さんが入っている。
「パリ、パリ」動こうとしているのかフィルムが軋む。
しかし、全く動けない。
「パリ、パリパリ」
「パリパリパリ」
フィルムの音が連続的になってきた。
僕は彼女が動こうともがいていると思っていたが、そうではなかった。
顔に呼吸穴が無いので、遠慮なくピッタリと顔をラッピングしたのだが、脇の呼吸穴のことをすっかり忘れていた。
呼吸の全くできなくなった彼女は、必死に体を動かし、そのことを伝えようとしたのだが、実際には体は全くといっていいほど、動けていなかった。
そのことにようやく気づいた僕は、ラッピングを解く。
硬くピンと張ったフィルムは、一旦破れると簡単に外れた。
そんな僕の失敗にも彼女は怒ることなく、シュリンクパックを使った別の拘束を提案してきた。
その提案とは、ペプシレディがポーズを取り、立った姿勢で固まること。
僕もポーズをとって固めることには賛成だったが、やはりそうなるとペプシマンの方がいい。
彼女にそれを伝えると「ゴキブリが…」と。
「仕事でまた使うものだし、僕がきれいに拭くから」というと、仕方なく彼女は承諾してくれた。
僕がペプシマンの衣装を拭いている間、汗をかいた全身タイツを着替えると部屋を出て行った。
僕がペプシマンの衣装を丁寧に拭いて、しばらく経って彼女が部屋へと戻ってきた。
その姿は全身銀色のラバースーツ。
顔の部分は目のところはよく見ないとわからないような小さな穴があいていて、口のところはおちょぼ口のような穴が一つあいている。
「どうしたの?」僕は彼女に尋ねる。
彼女はおちょぼ口からしゃべりにくそうに、「買ったの」
「一度、着てみたくて」と。
僕はこの時は知らなかったのだが、ラバースーツの下にタイマー式のローターを仕込んでいた。
ペプシマンを着せ終わった時にローターが動き出した。
マッチョなペプシマンが内股になり、中腰になる。
そのまま女の子座りになり、前かがみになりジッとしている。
僕は彼女の体調が悪いのか、心配になり声をかけた。
少しして彼女は何事もなかったようにスッと立ち上がった。
そして、シュリンクパックをしてくれと言わんばかりにポーズを取る。
僕は足元から、部分的にパッキングしていく。
当然、腰に手を当て大きくあいた脇にはラッピングはしない。
上手く固めることのできたペプシマンを見て満足する僕の耳に微かにバイブの音が聞こえてきた。
携帯かと確認するが、そうではない。
バイブの音ともにペプシマンの脇の辺りから、「うぅぅぅぅ」と彼女の声が。
ペプシマンをラッピングしたシュリンクパックからも「パリ、パリ」と音がする。
バイブ音が止まると、脇の辺りからは荒い呼吸が聞こえる。
鈍い僕にもどうなっているかは理解できた。
僕の心配も知らずに、彼女だけ楽しんでいるのでお仕置きすることにした。
ベランダにダンボールを敷き、固まったペプシマンを担ぎ出す。
見たにはマッチョで重そうにみえるが、中身は細身の女性。
簡単に持ち上がる。
外に出し人目に晒す。
マンションの近くには電車も走っている。
見た目には実物大のペプシマン人形にしか見えないが、中にはローターを仕込んだラバースーツを着た女性が入っている。
僕はお仕置きのつもりだったのだが、彼女にとっては見られていることで、さらに興奮したとのことだった(後日談)。
僕は部屋うちからペプシマンを眺める。
ラッピングされ、外に出されたペプシマンはやたらと、揺れていた。
一度、止まったあとは肩で息をしているのが、わかるほどであった。
二度目に揺れ始めた時は、倒れそうなほどだったので、怪我をしかねないと思い、部屋の中へ戻した。
リビングへペプシマンが戻ってきたとき、部屋のチャイムが鳴った。
当然、僕が対応。
扉を開けると僕の友人が立っていた。
友人は近くに来たからと言っているが、やたらと部屋の中へ入りたがる。
そして、止めきれなくなった僕は友人の侵入を許してしまった。
リビングにはラッピングされたペプシマンがいる。
動くことのできない彼女は隠れることもできず、ただテレビの横に立っている。
友人はリビングに入ると驚いた様子もなく、ペプシマンに近づく。
そして「電車から見えたんだ、これ」と、ペプシマンに触ろうとする。
僕は慌てて友人が触ろうとするのを止める。
不満気な友人に「嫁さんの仕事の関係で使うものだから」と強引な言い訳をして触るのをやめさせた。
友人をソファに座らせ、気をそらすためにテレビをつける。
その時、ローターのスイッチが入ったのだろう。
突然、「パリ」っと音がした。
僕は変な汗が出てくる。
一番焦っているのは、ペプシマンの中の彼女だろう。
彼女から当然友人が見えている。
こんな状況で声を出して動く訳にはいかず、間隔をあけ「パリ」とだけ聞こえてくる音が、中で必死に堪えている彼女の様子を伝えてくれる。
友人はペプシマンから音がすることを気にはしていない。
僕は機転を利かせ、電話のがかかってきた振りをして話をする。
それが終わると友人に今から用事が有り、出て行かなければならないことを伝え帰ってもらうことに。
友人は納得いかない様子であったが、すんなりと帰ってくれた。
友人を玄関まで見送る。
リビングに戻る途中、大きな音がした。
慌て戻ると床に、ペプシマンがうつ伏せで倒れていた。
当然、受身を取ることなく、手は腰に当てたまま。
倒れたことで痛がっている様子のないことは脇から洩れてくる声でわかった。
この後、ラッピングを解いて頭だけ出した彼女の髪はびっしょりと濡れ、顔は紅潮していた。
2人で一時はどうなるかと思ったと、先ほどのことを振り返り、大笑いをした。
翌日、僕は営業である駅で降りて、客先へと歩き出す、前からペプシコーラのラッピングをした車が僕とすれ違う。
中にはペプシマンとペプシレディ。
助手席のペプシレディが僕に手を振った。
中身が2人とも女性のペプシマン、ペプシレディがあなたの街にも来るかもしれません。
最終更新:2016年08月11日 11:12