(法廷技術)
  • スティーヴン・ルベット著、菅原郁夫・小田敬美・岡田悦典訳『現代アメリカ法廷技術』慈学社(2009年4月)……米国の法廷技術指南書 の邦訳。陪審裁判を念頭においた法廷技術であるため、尋問技法のみならずプレゼンテーション技法まで解説が及んでいるのが特徴。日本の裁判においても参考 になるだろう。
  • 八幡紕芦史、辻孝司、遠山大輔『入門法廷戦略-戦略的法廷プレゼンテーションの理論と技術』現代人文社(2009年12月)……裁判員裁判におけるプレゼン技法を題材とした(つまり、法律論ではない)、おそらく本邦初の本。著者は弁護士とプレゼンの専門家。
  • 『DVDで学ぶ裁判員裁判のための法廷技術(基礎編)』現代人文社(2011年2月)……法廷技術をテーマとしたDVD教材。
  • D・C・シーマーほか著、今在景子ほか訳『弁護士のための法廷テクノロジー入門』慈学社(2011年4月)……法廷におけるプレゼンテーション技 術を題材とした著書。内容はプレゼン用機器の使用法からプレゼン立証に対する異議(アメリカ法)まで及んでいる。わが国ではほぼ未開の分野だけに興味深 い。

 

(取調べ技法)
  • フレッド・E・インボー、ジョン・E・リード、ジョセフ・P・バックリー著、小中信幸・渡部保夫訳『自白─真実への尋問テクニック』ぎょ うせい(1990年1月)……被疑者取調べ担当官のための取調べ尋問技法マニュアル。検察官志望者必読。原著:Criminal Interrogation and Confessions(4th edition ただし訳書は3版の翻訳)。本書の取調べ技法の問題点については、上掲『取調べ・自白・証言の心理学』も参照すべし。
  • R・ミルン、R・ブル著、原聰編訳『取調べの心理学─事実聴取のための捜査面接法』北大路書房(2003年8月)

 

(尋問技術)
  • 加藤新太郎編著『民事尋問技術』ぎょうせい(2011年3月・3版)……民事尋問技術の定番テキスト。3版から横書きになり巻末に民事尋問技術参考文献一覧が付された。専門家に対する尋問について、鑑定制度が法改正されたのにこれに対する言及がなされていない。
  • 山室惠編著『刑事尋問技術』ぎょうせい(2006年12月・改訂版)……編著者である山室自身に尋問経験がないこともあり、弁護士からは必ずしも評判が良くない。
  • キース・エヴァンス著、高野隆訳『弁護のゴールデンルール』現代人文社(2000年3月)……英米の弁護士資格を有する著者による尋問技法マニュ アル。原著:Keith Evans, "The Golden Rules of Advocacy" なお、同書には実質的な改訂版("Common Sense Rules of Advocacy for Lawyers")が出ており、「書面における弁護技法」や「ハイテク時代における弁護技術」などの章が追補され、合計100個のルールが掲載されている ので、購入するなら後者がおすすめである。
  • フランシス・L・ウェルマン著、林勝郎訳『反対尋問の技術上下』青甲社(1973年2月,1973年6月)、梅田昌志郎訳『反対尋問』旺文社文庫 (1979年10月、本書は電子書籍化されている。)……反対尋問実例集。古典。※両方とも原著:Francis L. Wellman "The Art of Cross Examination" は同じ。
  • ダイヤモンドルール研究会ワーキンググループ編著『実践!刑事証人尋問技術―事例から学ぶ尋問のダイヤモンドルール』現代人文社(2009年4月)……季刊刑事弁護への連載の単行本化。実際の刑事裁判を題材に仮想尋問失敗例と実例を対比しており実践的で参考になる。
  • 大阪刑事実務研究会「証人尋問,被告人質問に関する諸問題」(判例タイムズ1318,1322号、全7回)……関西の刑事裁判官による共同研究。
  • 大阪弁護士会刑事弁護委員会公判弁護実務部会『実践!刑事弁護異議マニュアル』現代人文社(2011年11月)……刑事公判における異議について網羅的に解説したマニュアル本。巻末付録の「尋問における異議申立一覧カード」は役に立つ。
  • 大塚武一『30問30答 証人尋問ノート』東京図書出版(2012年10月)……ベテラン弁護士による新人弁護士向けの証人尋問指南書。とはいえ小手先のテクニック集ではなく、尋問を成功させるには丁寧な下準備が必要であるとされている。

 

(供述心理)
  • 菊野春雄『嘘をつく記憶―目撃・自白・証言のメカニズム』講談社選書メチエ(2000年1月)
  • 浜田寿美男『自白の心理学』岩波新書(2001年3月)、『<うそ>を見抜く心理学』NHKブックス(2002年3月)、『取調室の心理学』平凡 社新書(2004年5月)……冤罪事件に積極的に関わっている心理学者による著作。供述調書の変遷等から供述の信用性を判断する供述分析を提唱。『自白の 研究―取調べる者と取調べられる者の心的構図』北大路書房(2005年7月・新版)は大著。
  • 高木光太郎『証言の心理学─記憶を信じる、記憶を疑う』中公新書(2006年5月)……自白の信用性判断につき浜田の供述分析と異なるアプローチを提唱。
  • エリザベス・F・ロフタス著、西本武彦訳『目撃者の証言』誠信書房(1987年9月)……目撃者証言の信憑性の乏しさについての心理学者による古典的文献。キャサリン・ケッチャムとの共著『目撃証言』岩波書店(2000年3月)は一般向けなので読みやすい。
  • ギスリー・グッドジョンソン著、庭山英雄・渡部保夫・浜田寿美男・村岡啓一・高野隆訳『取調べ・自白・証言の心理学』酒井書店(1994年9月)
  • 渡部保夫監修『目撃証言の研究―法と心理学の架け橋をもとめて』北大路書房(2001年3月)
  • 厳島行雄・仲真紀子・原聡『目撃証言の心理学』北大路書房(2003年8月)
  • 法と心理学会・目撃ガイドライン作成委員会編『目撃供述・識別手続に関するガイドライン』現代人文社(2005年10月)
  • ブライアン・L・カトラー著、浅井千絵・菅原郁夫訳『目撃証人への反対尋問─証言心理学からのアプローチ』北大路書房(2007年8月)
最終更新:2013年02月24日 20:24