アットウィキロゴ
深町「あ、すぐできると思うから二人を呼んできてくれないかしら」
徹「あ、はい」
僕と綾は長野先輩と村野さんの部屋に向かった。
僕らはまず、長野先輩の部屋をノックした。
ノシノシと音がした後、ドアがゆっくりと開いた。

長野「徹か、どうした?」

【立ち絵:長野(めんどくさい】

徹「夕食の時間なのでロビーに来てください」
長野「ああ、わかった」
長野先輩は電気を消すと、階段を下りていった。
そして、すぐ後ろの村野さんの部屋のドアをノックする。
すると直ぐにドアが開いた。
部屋の中は電気がついていない。
そのせいか、村野さんの顔色が悪いように見えた。
村野「なんやの?」

【立ち絵:村野(不安)】

村野さんの魚のような目で見られ、僕は不意をつかれてしまった。
徹「ああ、ええ、夕飯ができたそうですよ」
村野「わかった、直ぐ行くわ」
そう言って、ドアを閉めてしまった。
綾「どうしたのかしら・・・・みんな変な感じ」
綾が心配そうに眉間に皺を寄せた。
徹「さぁ・・・」
僕達はロビーへと向かった。

【場所:ロビー】

全員が席に着く。
全員『いただきます』
それからは金属が皿に当たる音だけだった。

【効果音:カチャカチャ】

気まずい、食べ物に気持ちが行っていないせいで味もほとんどしない。
昨日の夕飯とはえらい違いだ。
さすがになにか話題を出そうかと思ったとき、綾が口を開いた。
綾「先輩、長谷川部長はどうしたんですか?」
綾のいきなりの質問に僕の方がびっくりした。
        • ああもう、どうしてこう僕の幼なじみはストライクゾーンのど真ん中しか投げられないのか。
いくら聞くにしたってもう少し遠回しに言えないものかなぁ、みんなの態度から見て聞きづらいだろうに。
長野「そんなこと知るか、俺が聞きたいくらいだ」
表情を変えることもなく答える長野先輩。
綾「だって、結局一日帰ってこなかったんですよ?」
長野「もう少ししたら帰ってくるかもしれないだろ」
綾「そんな、なんで変だと思わないんですか?」
長野「考えても今は行動できないから考えないだけだ」
綾「だからって・・・・・」
長野「わかってる、明日になったら長谷川の事を探す。だから心配するな」
長野先輩がため息をはきながらめんどくさそうに答える。
徹「先輩、何か知ってるんじゃないんですか?」
遠慮がちに聞いてみる、なんだか先輩達はみんなおかしな態度だ。何か知ってるに違いない。
先輩は僕を見て目を細めた。
長野「俺は何も知らない。・・・・まったく、俺だって心配なんだ。お前達にそんなに急かされたらこっちまで不安になるだろ」
本当だろうか?部長の安否を心配しているだけだろうか。
僕の思い過ごしかなぁ・・・・。
結局はそれで綾も納得しない顔で黙り込み、静かな夕飯が終わった。

長野先輩は自分の部屋に戻り、深町先輩は綾と洗い物やら片づけやらをしている。
村野さんはソファーでなにやらビデオをいじっていた。
綾と深町先輩は雑談で盛り上がっているのか、二人とも笑顔だ。
それはまるで仲が良のいい姉妹のようで、見てるこっちまで顔が緩んでしまう。
僕の前ではお姉さんな綾も深町先輩の隣ではすっかり妹のようだ。
単に年齢の差じゃなくて深町先輩の柔らかい笑顔と静かな態度が周りをそう見させるのだろう。
徹「しかしすごい部だな」
学校、学年で1,2位を争う人気の二人がこうして泊まり込みでこんな孤島に来るのだから。
正直、この企画だけで学校の男子群は網一杯釣れそうな気がする。
綾も深町先輩もなにか間違いがあったときのことを考え無いのだろうか。
「徹君にそんな甲斐性あるわけ無いじゃない」と頭に綾の声が響く。
ああ、それは考えられるな。それに綾は強いし、深町先輩は部長がいるしな。
むぅ、とコップの水を口に含む。
村野「何見てるん?」
と、唐突に目の前にビデオカメラが現れた。
徹「うわっ!」
椅子ごと後ろに倒れそうになり、水が入ってはいけないところに入ってしまった。
結果、むせる。
僕が苦しそうにしている様子をカカカカカカと笑いながらビデオカメラで撮影しているお好み焼き星人。

【音楽:宿泊所(明るめの音楽】

村野「慌てすぎやわぁ、何考えとったん?」
ニヤニヤと音がしそうなほどの嫌な笑い方をしている。
徹「別にっ何も考えてませんっ、驚かせないっでくださいっ」
咽せながら反論する。
村野「いやいや、別に恥ずかしがらんでもいいやん、健全な男の子だって証拠やない」
徹「だから変なことなんて考えてませんって!」
カメラに怒鳴る、なんだか生意気なカメラと話してるみたいだ。
村野「そんな怒鳴らんでもええやない、誰にもいわへんよ?
徹君が深町さんと綾ちゃんのお尻いやらしそうに眺めてたなんて」
光る瓶底メガネ、洗い物をしている二人に聞こえるようにわざと最後の部分を強調してくださった。
これは、まずい。
徹「冗談じゃないですよ、深町先輩ならともかく!綾のどこを見るって?
見ませんね、決して見ません。見てもなんの面白みもないじゃないですか、
そんな所を見るくらいならパンの耳を見ますね!」
慌てて反論する、もう自分でも何を言っているか判らない。
ただ、自分はすごく深い墓穴を掘ってしまったということだけは判る。

頭のてっぺんを鷲掴みにされた。

【効果音:ゴゴゴゴゴゴゴゴ】

どこかのホラー映画のように首をギギギと回転させる。


ヒョーと吠えつつも既に安全地帯へと避難してビデオをズームアップさせているトラソルテオトル村野。
綾「・・・・・・・」
徹「いや、聞いてほしいんだ。僕はね、あくまで  ゴッ!」
喉に手刀で突きを入れられた、おそらく手加減無しで。
ブッチャーの地獄突きかと思えるその威力。
既に綾は第二、第三の技を繰り出そうとしている、絶望の視界に入ったのは村野さんの心底可笑しそうな笑いと
僕を見ないように視線を泳がせている深町先輩の顔だった。


徹「ひどい目にあった」
その一言につきる。
まさか人生でF.Uを食らう日が来るとは。石鹸を食べさせられないだけましだけど。
首の付け根をさすっていると、こんこんと部屋のドアをノックされた。
徹「はい、開いてます」
ドアをあけて入ってきたのは綾だった。

【立ち絵:綾】

さか本当に石鹸を食べさせに!?
綾「徹君。ちょっと来てくれない?」
徹「石鹸は勘弁してください」
即答する。
綾「何言ってるの?ちょっと展望台に来てくれない?」

行く → ■2日目_4_1
行かない → ■2日目_4_2

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2006年09月15日 22:38