【場所:宿泊所】
フラグ3
みんなはすでに寝入っていた。
オレンジジュースを一気に飲み干す。
僕はもう一度ビデオテープを巻き戻していた。
【効果音:ジー】
この女性が深く関与していると思ったからだ。
最後までみて、プツンと画像が消える。
やはり、収穫はない。
今度は今年のビデオテープを再生してみた。
綾の顔が鬼に変わる直前、鬼が何かを指さしている。
この先には・・・たしか祠が。
やはり、彼処には何かある。
祠、鬼、夢、去年の事件
四つのキーワード、しかし、どれも不足している。
臆病にあと三日待っても良い。
しかし、これ以上誰かが犠牲になる可能性があるかぎり、何とかしなければならない。
まず、なぜ人を襲う?
生前は気が違っていたのかもしれない。
しかし、意味もなく人を殺すならとっくに地獄にでも堕ちているだろう。
それに、般若は女の憎しみの表現だ。
そう、般若は女・・・ということは鬼は女だったのか。
そして叫んでいた言葉「さま」?これについては判らない。
去年の事件。
脳に浮かんだ出来事、あの女性の言葉「私じゃ救えなかったみたい」
鬼を救う?鬼は何の被害者なのだろうか。
これも判らない。
次に、夢。
何で僕が夢を見るのか。
残留思考というヤツだろうか。
この手の話はミス研でも出ていた。
強く思い残した考えは他人に影響を与えるというものだ。
僕は間違いなく、鬼と女性の記憶を吸収している。
記憶を残すほどの強い何か、それがある。
いったい、何が・・・。
駄目だ駄目だ駄目だ。
どれも情報不足で推理にもならない。
ビデオデープを地面に置くと、僕はベットの上に寝ころんだ。
そういえば、夢の中で打ち首になっている人がいたな。
あれは誰なんだろう。
そして祠。
なぜ、生首なんか保存されているんだろう。
あの打ち首のクビなのだろうか。
それならなぜ祠に?
昔の人達はさらした後も保管したのだろうか。
それはないだろう、他にも打ち首になっている人がいたとしたら数が足りない。
もしくは何かの儀式だろうか。
ふと、生首を中心に置き、魔法陣の上で杖をふる魔女を想像した。
いや、儀式、その点はあるかもしれない。
生首を納めていた、というのは儀式じゃないだろうか。
現にあいつは部長の生首を持っていた。
つまり、鬼は新しいクビが祠にまつられるのを待っている?
じゃあ誰かの犠牲なしにはくい止められないのだろうか。
そんな事はないはずだ。
なぜ、クビを欲しがるのか。
僕は、部長の部屋へと向かった。
めぼしい話が無いだろうか。
もうしわけないと思いつつ、部長の鞄をあさる。
中には古い文献が大量に出てきた。
黄色くなった新聞。
「恐怖、孤島での犠牲」
読んでみる。
そこには日本軍の十三名が一人の兵士にクビを落とされ死亡し、犯人は気が狂ったとかかれている。
僕には判る、これは兵士の仕業でなく、あいつの仕業だと。
きっと気が狂った兵士は残劇を見てしまったのだろう。
他の文献をあさっていると、ふと祭りの儀式の本があった。
ぺらぺらとめくる。
そこには、小さな村のまつりごとが書いてあった。
なんでも、年に一度、動物たちの生首を神に捧げたらしい。
もしかしたら、これに近いのでは。
あの鬼は生首を待っている。
あの村が無くなるまで、きっとにたような儀式が行われていたに違いない。
きっと、生首をあの鬼に捧げていたのだろう。
しかし、年に一度だなんて、なぜだ?
そんなに入れ替わる必要があるのだろうか。
欲しいのはクビじゃないのか?
それとも、誰か特定の人物のクビを求めている・・・?
誰のクビなんだろう・・・。
少し眠気が差し、本を閉じる。
すこし眠った方がいいな。
【場所:徹の部屋】
僕は部屋に戻ると、ベットへと寝ころんだ。
特定の人物・・・いったい誰なんだ。
最終更新:2006年09月16日 21:27