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ええ、それを借ります。
僕は長野先輩からごてごてとしたナイフを受け取った。
重量感が少し心を軽くする。
しかし、心臓にナイフを突き刺しても死なないなら、どこを・・・。
そうだ、顔だ。
あの般若のお面ごと突き刺してやる。
僕は慎重にナイフをポケットに入れた。

【場所:廃虚】

僕はここでおとりをしなければならない。
どうすれば出てくるだろうか。
とりあえず大声を出す。
霧は薄く、遠くまで見渡せた。
あいつは、もっと濃い霧の時に現れるはずだ。
徹「出てこい!般若のお面野郎!」
しかし、何の反応もない。
少し、寂しかった。
ピッチを持つ。
徹「まだ、現れません」
長野「了解、続けてくれ」

徹「はーんにゃーのおーめーんー♪」
そこら辺を自作の歌を歌いながら歩く。
ここまで出てこないなら先に港行った方が早いんじゃないか。

ゾクン。

寒気がした。
周りの霧がだんだんとこくなっていく。
そして夜でもないのに赤い月があたりを照らす。

【効果:真っ赤に照らす】

【音楽:和風】

後ろを振り向くとさらに深い霧、白装束の般若面が立っていた。
再びピッチを取り出す。
徹「現れました」
長野「わかった!逃げろ!」



長野「わかった!逃げろ!」
長野先輩が大声で言った。
きっと徹君があれを見つけたのだろう。
あのおぞましい化け物を。
なぜか空には赤い月が爛々と輝いている。
重い道具はすべて置いて最小限の荷物だけ持つ。
長野「走れ!」
走って港を目指す。
徹君、どうか無事でいて。
港には船がぷかぷかと浮いていた。
運転手のおじさんは嫌そうな顔で私たちを迎えてくれた。
運転手「もう行ぐよ」
運転手さんは少しでもここにいたくないといった感じだった。
綾「まだ、一人来てないんです」
運転手「おめぇ、ここに霧がでるとバケモンがでるっつぅでねぇの」
綾「必ず来ます、来ますから」
───それから十五分、まだ徹君はこない。
どうしているんだろう。
まさか、いや、やめよう。
絶対、徹君は来る。

大振りで斧が振り下ろされる。
素早く、それをよける。
ナイフ、選択間違ったな・・・。
刃が短い分、つばぜり合いに持っていけない。
ねらうのは、斧を持った右手。
何とか切れれば。
何度か振り回される斧を回避しつつ、チャンスをねらう。
再び斧が大振りになった。
今だ!
僕は鬼の手首を深くえぐった。
これで攻撃できまい。
しかし、斧は僕の肩を切り裂いていた。
「え?」
一瞬理解に迷ったが、すぐに痛みがおそってきた。
「うあああああああああ!!」
痛い、痛い痛い。
ぶらぶらになった手首で斧を持つ鬼。
僕は死ぬのか?
いやだ、怖い怖い怖い。
はいずりまわる僕に鬼はとどめの一撃を仕掛けてきた。
よけられない。

ザクン

気がつくと僕は廃虚で田圃の仕事をしていた。
中には部長もいた。
なんだ、こんな所にいたのか。
すると、赤い月が照らされて・・・。
あいつだ、あいつだ。
「僕を殺した」あいつだ。
あれ?僕はどうして居るんだろう。
まあ、いいや、鬼に見つからないように体を透明にさせていく。
もう鬼に追われる事はない、もう安心じゃないか。
なんだか忘れているようだけど、忘れたままでいいや。

――BADEND2

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最終更新:2006年09月20日 22:16