長い夜 後編

405 長い夜 6 sage 2010/02/18(木) 21:01:53 ID:AWWMf23Y


「―わかった…?弟くんが、誰のものなのか」
そっと口を離して、たずねてみる。
弟くんの耳にも、唾液の跡が残る。つ、と透明な糸が伸びた。
「…な、何言って…っ。大体、こんなこと…」
息も絶え絶えなわりに、まだ強がっている。
可愛いんだけど、これは思った以上に深刻だ。
もっと深く、私をすり込む必要があるみたい。
続いて私は、弟くんの体に手を伸ばす。
制服のワイシャツの前をはだけ、Tシャツをめくりあげる。
「―あれぇ…?ちくび、硬くなっちゃってるねぇ…?…やっぱり、気持ちよかったんだ?」
弟くんの乳首は、見てはっきりとわかるほど隆起していた。
「し、仕方ない、だろ…っ」
弟くんは顔を真っ赤にして、なんとかそれだけを搾り出した。
「―そう、しかたない、よね。…だから、私もこんなことするの。弟くんが、わかってくれないから…っ」
仕方ないのだ。
私が、どれだけ弟くんのことを想ってきたのか。
どんな気持ちで、弟くんのそばにいたのか。
それもわからないで、弟くんは、あんなメス豚と…!
「…っ…。お、おい、ちょ…」
弟くんの乳首を口に含み、舌で転がす。
―ちゅ、ぴ、ぴちゅ…っ。ふちゅ、ん…。
再び、淫らな音が部屋に満ちる。
一旦口を離すと、続けて指先でもてあそぶ。
こりこり、と指で摘まむようにして、やさしく愛撫する。
「―あ、いまぴくっ、てした…?ふふ、感じちゃってるんだぁ…。女の子みたいだね、かーわいい…」
そういうと、弟くんは顔をそらし、必死で快感を堪えようとする。
―そんなふうに可愛いトコみせたって、やめてあげるつもりなんてない。
私の唾液でてらてらと光っていた弟くんの乳首も、愛撫を続けているうちに、ぬちゃぬちゃと粘ついた音を立てるようになっていた。
指の動きに合わせて、弟くんの身体がぴく、ぴくと反応する。
だいぶ素直になってきたみたい。
―もう、わかってくれたかな…?


406 長い夜 7 sage 2010/02/18(木) 22:43:43 ID:AWWMf23Y
「ねぇ、もうわかったでしょ…?弟くんは、私といたほうが絶対にいいの。こんなに気持ちよくなっちゃってるんだから、ね?」
乳首を弄ぶ手はとめないままに、もう一度聞いてみる。
「だ、だからなに言って…。姉弟だぞ、俺た…っ、ぃ、あっ…!」
まだ抵抗を続けようとする弟くんの反論を、乳首を少し強くつねって遮る。
―もう、許してあげない。
早めに認めるんなら、このあたりで解放してあげようと思っていたのに。
弟くんの下半身に手を伸ばす。
ベルトを外し、ファスナーを下げ、トランクスから弟くんのそれを解放する。
すでにトランクスは、先走りで大きなシミになっている。
そっ、と、竿の部分に指先で触れる。
それだけで、弟くんの身体はびくっ、と跳ねた。
「あはっ、そんなに我慢してたんだぁ?でもね、もう遅いんだ。弟くんが素直にならないから。簡単に気持ちよくなんて、させてあげない…っ」
それだけ言うと、ゆっくりと竿を上下に扱き出す。
ゆるゆるとした動きで、じわじわと快感を与えていく。
弱すぎて萎えてしまわないように、でも、決してイクこともできないように。
「…っ、もう、やめ…っあ」
うまくいっているみたいだ。
弟くんは快感で顔を紅潮させながらも、苦しそうに顔を歪めている。
それを見ると、私の心に黒い悦楽が浮かぶ。
―可愛い。こんなに可愛い弟くんが、他の女と一緒にいるなんて許せない。全部、自分のモノにしてしまいたい―。
少しずつ力を強めていく。
弟くんの顔が、射精できる瞬間を感じ取り、綻んでいく。
そして、弟くんのそれが、びくん、と一層強く脈打ち、白濁を撒き散らす―
その、寸前に。
根元の部分を、ぎゅっと締め付ける。
「…!っ、くぁあ…っ…!」
解放を予期していたのだろう、弟くんの顔が苦痛に歪む。
射精を許されなかった弟くんのそれが、びくびくびくっ、と震えた。
「…はぁ、っ…。どう、して…」
弟くんが、弱りきった、潤んだ目で見上げてくる。
危うく抱きしめそうになったが、我慢我慢。
心を鬼にして告げる。
「どうして?分かってたことでしょ?弟くんが素直にならないからでしょ?
……でも、かわいそうだし…、もう一回チャンスをあげる。
―弟くんは、誰のものなの?ちゃんと、そのお口で、おねーちゃんに言ってみて?」
亀頭に指を這わせながら囁く。
その間も、弟くんの身体は、小刻みに跳ね、より強い快感を求めていた。
「…姉、貴…」
「ぅん?よく聞こえなかったなあ…。相手に聞こえるように、おおきな声で言わなくちゃ、ね?」
もう一押しだ。
悦びを悟られないように、声を必死で押さえつける。
「―姉貴のモノだよ…っ!俺の全部は、姉貴のモノだ…!だから、頼む…もう、無理だ、イカ、せて…っ!」
やっと、聞けた。
この言葉を、ずっと待ってた…。
「―はあい、よく言えました…」
竿を強く握りなおし、全力で扱き出す。
弟くんの顔が、ついに訪れた快楽で蕩ける。
そして、溜まりに溜まった白濁を、思い切りぶちまける―
なんて、そんなわけない。
再び、ぎゅっと締め付ける。
「ふ、ぁぁっ!!な、んで…?」
弟くんは、もうワケがわからないみたいだ。
「―ふふっ、ごめんね?でもね、おねーちゃん心配なんだぁ…。弟くん可愛いし、これだけじゃまだ、他の女に騙されちゃうかもしれない…。
……だからね、もっと強く、おねーちゃんのことだけ考えられるようになるまで、おあずけ、ね?
―夜は、まだ長いんだから…」

見上げた空は曇り空。
月は、見えなかった。



407 長い夜 8 sage 2010/02/18(木) 22:58:06 ID:AWWMf23Y
次の日、私は学校にいた。
私の通う学校は進学校。こうして休みの日も、補習と称して授業がある日も、時々ある。
弟くんを買い物に付き合わせようと考えていたときはすっかり忘れていたが、今となってはありがたい。

あの後、限界まで我慢させて、弟くんが身も心も私のモノになった後。
2人して力尽き、眠ってしまったらしい。
再び私が目を開けたとき、弟くんはまだ眠りこけていた。
そうして、顔を合わせる前に、家を飛び出してきたのだ。

「―やっ、ちゃったなあ…」
絶対に嫌われた。
あんな、レイプまがいのこと。
冷静になってみれば、あんなことをして、本当に私のモノになってくれるはずがない。
それどころか、一生口もきいてもらえないだろう。
机に突っ伏す。
もぅ、いいや…。
ほとんど寝ていなかったようで、私は、絶望とともに眠りに落ちていった―。

目を覚ましたら、夕方になっていた。
身体のあちこちが痛い。
大きく伸びをして、ふと傍らに目をやると。
弟くんが、こちらをみつめていた。
「―え、な、なんで…?」
「お、起きた、か」
「なんで、弟くんがここに…?」
ワケがわからない。
「さ、帰るぞ」
「ちょ、ちょっと待って、どうして?……その、昨日、あんなことしたのに…」
「―姉貴」
「?」
「俺のこと、その…好き、か?」
「え?あ、うん、それは、もう!大好きじゃ、ぜんぜん足りない、けど…」
「じゃあ、いい」
「え、でも…彼女、は?」
「は?誰だ、彼女って?」
「え、だって…私のクラスの」
「俺に彼女なんていない。俺が一度でも、あの人を彼女だって言ったか?」
「あ、れ…」
「わかったか?―あそこまで女に言われて、放っておけない。
大体、好き放題してくれやがって…今晩、優しくすると思うなよ」

その夜の空には。
昨日とは違って、きれいな三日月が輝いていた。

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最終更新:2010年03月07日 20:40
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