28スレ720

720 名無しさん@ピンキー sage 2010/05/06(木) 23:11:45 ID:gXUS92t5

埋めようとしたのに埋まらなかったそんな経験があなたにもあるのではないだろうか。
スレを埋めようとしたのに500kBに届かない。
おっぱいに顔を埋めたかったがまな板だった。
嫁にお小遣いを減らされ、満たされないままの財布。
きっとあなたも足りないことへの理不尽さに憤りを覚えているに違いない。

かくいう私にも、妹との間に埋めることのできそうもない溝が存在している。
無論、精神的なずれという意味だ。
妹を理解しようという度重なる努力も、虚しく消え果てるばかり。ひょっとしたら
彼女の心理と世間の常識の間には、因果地平が居座っているのかも知れない。
私はずっと、良識と家族の常の板挟みとなる日々を過ごしていたのだ。

そして今日も、私はヒントを求め続けていた。
心理的な距離を詰めるには、まず相手を理解するべきと書物には書いてある。
もっともだ。だが、アレを理解するのは容易なことではない。異界の邪神と交流する方が
容易かも知れないとすら思える。彼女でなくても彼方の女なのだなぁ、と無意味な感慨に
浸りつつ、書物を読み進めていると、妹がやってきた。
異様な表情を浮かべている。目尻が下がりきっている。時々ヒクヒクと顔の筋肉が痙攣して
笑いに似た表情を形作る。そして瞳が潤みきっている…。
反応に迷う私に向かい、妹が口を開いた。

「お兄ちゃん、わたしを埋めてぇ~」

呆然と妹の顔を見つめていたのはどのくらいの時間だっただろう? 数秒か?、数時間か?
そして硬直した時間の中で私は諦めた。済まない、妹よ。お前を理解することは私には不可能だ。
せめて理解出来ないままでも、お前の望みを叶えよう。

……私はスコップを取り出した。

#パクリご容赦を

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最終更新:2010年05月09日 22:36
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