Golden Tuning

55 Golden Tuning (1/3) ◆6AvI.Mne7c sage New! 2010/05/08(土) 15:39:09 ID:XVg4awA7

 『ゴールデンウィーク』――言わずと知れた、5月頭に存在する大型連休。
 今年は金曜(と土曜)をどうにかできれば、7日間の連休となる。
 残念なことに、僕はバイトのせいで半分さえも休めなかったけど――
 それでも、残った後半の2連休を使って、久しぶりに妹と一緒に遊ぼうと思っていた。
 そう、思っていたはずなのに――
 どうして僕はいま現在、全裸でベッドの上――布団の中にいるんだろう。
 どうして妹は、薄着で僕の身体に擦りついて、深いキスをしてきているんだろう。

「むぅ……! ぐ……!? ふむむぅ~~……!?」
「んくっ、んじゅぅ……、んはぁ………♪」
 妹からの、舌を絡めた深い深いキスが途切れ、僕の呼吸が自由になる。
 ずっと妹に息を吸われていたからか、少し頭がぼぅっとしている。
 多分僕の顔は、汗と唾液に塗れながら、真っ赤になっているんだろう。
 いま僕の目の前で、唾液を垂らしながら恍惚の笑みを浮かべている、妹のように。

「……ぅふふ、……ぁは♪ おにぃちゃん、あたしのおとなキスきもちよかった?
 えっちなほんとかですごくおべんきょうして、がんばったんだからね♪」
「………………なんで、キスするのさ?」
 とても嬉しそうにそう言ってくる妹に、僕はそれだけしか返答できなかった。
 やや酸欠気味なのもあるけれど、目の前の出来事に頭が対応できていなかった。
 それに、何か重大で致命的な出来事を、忘れているような気さえする。

 そんな僕の心情を感じ取ったらしく、妹が自分から答えてくれた。
「さいきんいつも、おにぃちゃんおそくまでおしごと、がんばってるでしょ?
 だからあたしがこうやって、おにぃちゃんをいやしてあげてるんだよ」
 いや、僕を労わってくれるのは、それはそれで嬉しいんだけどさ……。
 この状況で癒される人間がいるなら、ぜひ僕は会ってみたいもんだよ。
 ちなみに妹の言う『おしごと』とは、僕のやっているバイトのことだ。

 でも確かに、最近僕は頑張り過ぎていたと、自分でも思う。
 僕は昔から共働きの両親に代わって、まだ幼い妹の面倒を見てきた。
 妹も僕にとてもよく懐いてくれて、とてもいい子に育ってくれた。
 妹が小学校に入学してからは、僕もバイトを始めて、家計の足しにしていった。
 最初の頃はそれこそ週2回程度で、学業とも家事とも妹の遊び相手とも全てこなせていた。
 けど最近はバイト先が忙しくて、僕の出勤日が前より多くなってきている。
 当然そのぶん僕の休みは減り、妹や家のことがおざなりになってしまっていた。
 だからこそ、今回のゴールデンウィークの休みには、期待していたんだけど――

 いや、今はそんなことはどうでもいいんだった。
 それよりも、目の前の現実に向き合わないといけないんだ。
「まあ、キスはご褒美だってことで、嬉しく受け取らせてもらうけどさ……
 なんで僕は――というか2人して、こんな格好なんだい?」
「あはは♪ やっぱりおぼえてないみたいだねおにぃちゃん♪
 きのうは『つかれた』っていいながら、じぶんからそのかっこでねたんだよ?」

「そうか……って、いったいいまは何時くらいなんだ?」
 今日は連休の初日で、昼からバイトのシフトが入っている。遅刻するわけにはいかない。
 慌てて時計を探す僕に、妹は笑顔で携帯電話を渡してくれた。
「あ、ありがとな……って、もう朝の10時じゃないか……!?
 まずいなあんまり時間がない……。悪いんだけど、どいてくれないか?」
「? なんで?」
 妹が何故か、きょとんとした顔で尋ねてくる。
 そう言えば今日まで、連休もバイトがあることを、教えていなかったっけ。

「ごめん。今日は僕、これからバイトに行かなきゃ行けないんだ。
 だからさ、もうそろそろ僕から離れてくれn」
「なにいってるの、おにぃちゃん?」
 今まで聞いたこともない、妹の深く昏(くら)い声が、僕の鼓膜に響いた。
 直後僕が見た妹の表情は、これまで見たことのない、感情のないものだった。


56 Golden Tuning (2/3) ◆6AvI.Mne7c sage New! 2010/05/08(土) 15:41:48 ID:XVg4awA7

「おしごと……? またそんなうそつくんだね、おにぃちゃん?」
 妹が僕を抱きしめる力が、徐々に――だけど確実に強くなる。
 まだ幼い――小学生女子の力のはずなのに、僕のあばら骨が悲鳴を上げ始める。
「……いや、本当なんだよ。嘘をついてるわけじゃないんだ。
 ごめんな? 最後の2日間しかお休みがとれなかったんだ。
 だからさ、今日はこれからバイトにいかな――――っだ!?」
 僕の謝罪は、妹に背中をつねられることで、無理やり途中で遮られた。
 確かに今回は僕が悪かった。連休前半は休めないと、伝えなかったのは僕だ。
 けれど、そのことで妹に言い訳する余裕は、僕にはなかった。
 妹が纏う空気が、僕に拒絶することを許してくれそうにない。

「ねえおにぃちゃん? どうしていつもあたしをおいて、どっかいっちゃうの?
 おやすみのひはおにぃちゃん、あたしとあそんでくれるって、ゆったよね?
 あたしずっと、きょうからのおやすみを、たのしみにしてたんだよ?
 なのになんでやくそくやぶって、あたしをまたひとりで、おるすばんさせちゃうの?」
「いや、そのゴメン……? 別に僕はおまえを、蔑ろになんか――」
 妹の静かな口調の糾弾に、僕は圧倒されてしまっている。
 この10歳離れた幼い少女の何処に、こんな迫力が秘められているのだろう?

「ああそっか~! おにぃちゃんはあたしとなんか、いっしょにいたくないんだねっ!?
 あたしとじゃなくて、よそのめすぶたどもとあそびたいから、うそつくんだよねっ!?」
「な……っ? め、めす……ぶた……?」
 妹から今まで聞いたことのない単語が飛び出して、唖然としてしまった。
 その間に妹は僕の首元に顔を近づけ、上目遣い気味にこちらを見つめてくる。

「よそのめすぶたになんて、おにぃちゃんをわたしたりはしないもん。
 おにぃちゃんのこいびとは、このあたしだけだもんっ。
 だからあたしが、おにぃちゃんをやすませてあげるのっ!」
「な、こ、恋人って、僕たちは血の繋がった、兄妹じゃないか……!?
 実の兄と妹じゃあ、結婚もできないし、エッチだって……んぐっ!?」
 再び妹からの『おとなキス』で唇を塞がれる。同時に口の中に、謎の苦味が広がる。
 異常に気付いた時には、妹から流し込まれた大量の唾液に押され、嚥下してしまっていた。
 喉の鳴る音を聞いた妹は、満足するように笑顔になり、僕の唇から頭を遠ざけた。

「おにぃちゃんがそうゆうたいどにでるんなら……きめたよ。
 あたしやっぱり、おにぃちゃんをきっちり『ちょうきょう』してあげる♪」
「ち、調教って……」
「えへへ、おにぃちゃんがあたしのことを、も~っともっとスキになるようにするの♪
 あたしだけいっぽうてきに、おにぃちゃんがすきすぎるって、ふこーへーだもんね?」

 そう言いながら、妹は僕に対して、とても可愛らしい照れ笑いを浮かべてみせる。
 その表情は見たことがある。クラスメイトの女子や、バイト先の先輩がたまに浮かべている。
 誰か特定の異性を、思い想う過程で至る――恋する少女の笑顔だ。
 一体何をどうしたら、実の兄に向かって、こんな相貌(かお)ができるんだよ……!?

 くっ、だめだ駄目だ飲まれるなっ!? 僕はこの子の兄なんだ。
 だからこそ、僕が妹のことをちゃんと、説得しなければ――!!

「――なあ、すまない。いや、ごめん。なんでもするから許してくれ。
 僕は実の妹を女としてなんて見れないし、ましてや抱くことなんて――」 
「でも、そんなこといったって――もうおそいんだよ?」
 説得はほんの数秒で遮られ、否定された。
 それでもなお続けようとする僕に、妹は人差し指で僕の唇を制した。

「だっておにぃちゃんとあたしは、きのうのよるにむすばれたんだもの♪」


57 Golden Tuning (3/3) ◆6AvI.Mne7c sage New! 2010/05/08(土) 15:43:41 ID:XVg4awA7

 そう言いながら、妹は僕の身体を離れ、掛け布団を押しのけながら上体を起こした。
 さっきまでは見えなかったけど、妹はワンピース状のパジャマを着ていた――だけだった。
 それ以外には何も――いつもお気に入りのくまさんパンツさえ、穿いていなかった。
 そして僕は妹のある一点を直視して――ゾッとした。

 妹の未成熟な性器から、何か薄く白い、匂いの強い液体が漏れだしていたからだ。

 いや、でもしかし、僕がそんなことを、万が一にでも――
「ほらおにぃちゃん、あたしのこどもすじから、おちんぽみるくがたれてるでしょ?
 これぜ~んぶ、きのうのよるにおにぃちゃんに、だしてもらったものなんだよ?
 ほんとはもっといっぱい、い~っぱいあったんだけど、もれだしちゃったみたい♪」
 間違いであってほしいという僕の祈りは、妹の言葉に粉砕されてしまった。

 同時に、あやふやだった昨夜の記憶の一部が、次々と繋ぎ紡ぎ直されてくる。
 止まらない勃起。湧き続ける衝動。締め付ける感覚。射精の快感。
 妹の未成熟な肢体。まだ幼い嬌声。あふれ出る愛液。処女の鮮血。
 未だ完全に繋がらない断片集――けれどそこまでで充分に理解できた。
 自分がとんでもない罪を犯し、その被害者が妹であったと理解できた。
 どうしようもないほど事実であったことを、力づくで理解させられた。

「う、うそだ……ろ……? 僕は……妹を……おかし……?」
「ほんとうだよ? おくすりがきいたおにぃちゃん、すごかったなぁ~♪
 いたがったあたしのからだに、むりやりおちんぽぶちこんで、よろこんでたもん♪
 ふるえるあたしのおなかに、しろくてなまぐさいみるく、たくさんそそいだもん♪
 ちょっとこわくて、ドキドキして――でも、すっごくぞくぞくってしちゃった♪」
 言いながら、妹はまた僕に顔を近づけてくる。瞳を覗き込むように接近してくる。
 僕は咄嗟に妹から顔を背けて――ほぼ同時に、妹の手で無理やり目線を合わせられた。
 向かい合った妹の顔は――僕にでもわかるくらいに、発情していた。

「あたししってるよ。これって『きせいじじつ』ってゆぅんだよね?
 こうゆうことしちゃったら、もうおにぃちゃんはあたしから、にげられないよね?
 だってこんなことがバレたら、おにぃちゃんはもう、オシマイなんだからね?
 もちろんあたしだって、おにぃちゃんをにがすつもりなんて、ないんだけど、ね?」

 発情した妹の科白を聞き終えると同時に、僕の中で再び衝動が湧きあがる。
 目の前の妹を――少女を――オンナを凌辱し喰い荒らせと、精神が暴走する。
 それに気付いた妹が、僕の身体に再び縋りつき、自らの『すじ』を擦りつける。
 もはやどうしようもない。僕の性欲は完全に、まだ小学生の妹に掌握されている。

「やっぱり、きのうはちょっと、おくすりつかいすぎちゃったのかなぁ~?
 どうぶつみたいなおにぃちゃんはすごかったけど、おぼえてないといみないもん。
 だからきょうのおくすりは、りょうをはんぶんだけにしてあげたからね?
 それでもじゅーぶんにきくとおもうから、あんしんしてくるってくれていいよ?」

 あはは、そうイってくれて、ウレしいよ。 ――そんなのダメだよ、ボクはアニなんだ。
 いくらでも、マんぞクするまでヤろうか。 ――いモうトには、そんなマねできないよ。
 ぼくも、おまえのことが、だいすきだよ。 ――だれでも、いいから、とめてください。
 もういもうとのこといがい、あいさない。 ――しこうが、かたっぱしからくわれてく。

「あ……ああ、あ、いして、るよ……、ぼくの……いもう、と♪」
「もうぜぇ~ったいに、にがさないんだからね、おにぃちゃん♪」


――ぼくのじんせいさいあくの『ちょうきょうしゅうかん』は、まだまだおわりそうにない……


                       ― I follow for the worst golden week... ―

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最終更新:2010年05月09日 22:43
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