161 河童の苦悩(1/6) sage 2010/09/25(土) 19:29:16 ID:OW9JKP/h
やあ、みんな!俺の名前は明神河童(ミョウジンカッパ)。
自他共に認めるイケメン(池で泳いでいそうな顔面)だ。
今日は息抜きとして、みんなに俺のイケメン振りを伝えられればと思っている。
あれは、いつだったか。
雨で川が増水して近所の野良猫が流されているところを発見した俺が、
猫を華麗にスルーして、クラスのマドンナである珠代ちゃんに告り、そのまま勢いで抱きつこうとした時の話だ・・・。
「一億年と五千年前からあっいっしってっる~!!」
どこかで聞いた事のある歌を歌いながら、
勢い良くバタンッと俺の部屋のドアを開けて侵入してくる奴がいた。
とりあえず、心の中でツッコんでおこう。歌のチョイスが古いんだよ。
「オイ!邪魔すんなよ!これから俺の武勇伝をみんなに聞かせようと思ってたのに!」
「何言ってんのお兄ちゃん、珠代先輩にビンタされた時の話なら、それお兄ちゃんの武勇伝じゃないから。珠代先輩の武勇伝だから」
「うるせぇ!珠代ちゃんはツンデレなんだよ!猫だって後で助けようと思ったんだ!」
「結局、お兄ちゃんの同級生の出来松さんだっけ?川に飛び込んで助けたんだよね~。もう珠代先輩メロメロ」
「ふんっだ。本物のイケメンは嫌いだ。で?お前何しに来たんだよ?」
「いやだな~愛するお兄ちゃんに会いに来たに決まってるじゃない!!」
あぁ・・・キモい。
コホンっ紹介が遅れてすまんね。
このだいぶネジが外れていそうな女は俺の妹、明神木野子(ミョウジンキノコ)だ。
「アッチョンブリケ」とは言わない。それはピノコだ。
肩ぐらいまである茶髪がビッチっぽいが、彼氏はできた事がない。理由はすぐに話そう。
何?名前がおかしい?
しらねぇよ!休日の昼間っから寝室でイチャついてるアホ夫婦(両親)に言えよ!
俺の名前なんてアレだぞ?
母さんがカナヅチだから、溺れた時助けてくれるようにって名付けられたんだぞ?
なんで生まれたての子供頼りなんだよ!親父!てめーが助けろよ!!
ハァハァ・・。まぁそれはひとまず置いておこう。
木野子は俺の一学年下。つまり高校一年になるわけだが、
頭にどういう衝撃を与えればこうなるのか、俺の事が大好きらしい。LIKEではなくLOVEだ。
黙っていればソコソコな容姿なのに非常に勿体ない。
古くは幼稚園の時にお遊戯で、俺と手を繋いで踊っていた女の子を積み木で殴り、
最近では学校の文化祭、『未成年の主張』とかいう古臭いイベントで、
「お兄ちゃん~~~~!!愛してる~~~~!!手出したメス豚は・・・ブっ殺すから~~~~~~~~~~~~~!!」
と叫んだ何処へ出しても恥ずかしくない、真性のキチ○イだ。
そのせいで、せっかくイケメンに生まれた俺まで年齢=彼女なしというこの状況。
「どうしてくれんだよ!」
「何が?それよりお兄ちゃん!遊ぼうよ~。ツイスターゲームしよ!」
「やらねぇよ!どこに兄妹二人でツイスターゲームやる奴がいるんだよ!」
「じゃあバッファローゲームは?」
「バッファローゲーム??聞いた事ねぇなぁ。どんなゲームよ?」
「じゃあ一度やってみようよ!う~んとね~まずお兄ちゃんが頭に指でツノをつくるの」
「こうか?」
頭の横で人差し指を伸ばして角っぽくみせる。
「そうそう!それで~下を向いて木野子めがけて突進してくるの!」
何かオカシイと思いながらも言われた通り、角を突きだしたまま、木野子に向かって小走りしてみる。
ムニュン
「?」
この感触は・・・。木野子の胸だった。
163 河童の苦悩(2/6) sage 2010/09/25(土) 19:30:06 ID:OW9JKP/h
「バッファローーーー!!やったね!お兄ちゃん!見事乳首にクリーンヒットだよ!」
「くだらね~~~~~!!」
何この下賤な遊び!考えた奴馬鹿じゃないの!?
「いや~お兄ちゃんさすがだね!木野子の乳首に命中率100%!!ちなみに惜しいと『ニア・バッファロー』って言うらしいよ」
「知るか!!妹の胸触っちゃったじゃねぇか!!どうしてくれる!!」
「いやだなぁ!毎晩どさくさに紛れて、触ってるじゃない!」
「嘘をつくな!嘘を!俺がいつ触った!?」
「寝てる時」
「何?」
「だ~か~ら~寝てる時だって。毎晩、木野子がお兄ちゃんのベットに潜り込んでるもの」
「何~~~~!!!聞いてねぇぞ!そんなの!・・・いや待て、嘘だろ?それ。もし本当に潜り込んでたら、お前は朝まできっといるはずだ!!」
「うん。そうしたいのは山々なんだけどねぇ~。朝立ちしてるの見たら我慢できなくなっちゃうから」←頬を赤らめながら言ってる
「そこかよ!俺が怒るから、とかそんな理由じゃなくて!?・・いやそんな事はどうでもいい。じゃあ本当に毎晩俺のベットに潜り込んでいるのか?」
「うん」
ガーン。神様、いや河童大明神様。俺はモテないばかりについに実の妹に手を出してしまったようです。
「まぁまぁドンマイお兄ちゃん!大丈夫よ。お兄ちゃんの好きなエロ小説なんか、毎晩兄妹でヤってるじゃない。うらやましいなぁ」
「はい仮にも女子高生がヤッてるとか言わな・・ん?・・・お、お前!!なぜそれを!?」
「この前、部屋漁った」
実は河童は二次元妹萌えな男だった!!
「ふざけんなよ!!なんで勝手に人の部屋漁るの!?」
「まぁまぁ、それはいいじゃない。それよりお兄ちゃん!あんな妹駄目よ!暗いし、何より貧乳っぽいじゃん!」
「お前はなんっっっにもわかってない!そこがいいんだよ!あの子は俺の理想の妹なんだよ!!
うるさくて、馬鹿で、チビのくせに胸だけは立派な現実の妹よりな!」
ちなみにこいつの胸はDカップで、いまだ成長中らしい。
- いや・・・なんで知ってるの?って言われても、サイズ上がる度に無理やり報告してくるんだもん、そりゃ覚えるよ。
「ははは、現実みなよ~お兄ちゃん」
「うるさい!うるさい!もう出てけ!二度と入ってくんじゃねーぞ!」
「あっ待って、せっかく新しく買ったブルマで誘惑しようとした・・」
「バタン!!」
フー。木野子を追い出し、ドアを締めてやっと静かになったぜ。
ちなみに、あの木野子(アホ)が最後に言っていたのは、俺がブルマ好きという根も葉もない噂をどこからか聞きつけてきたからだ。
別に嫌いではないが、『ナイスブルマ!』と叫ぶほどファンでもない。
一体どこから、そんな噂が出始めたのか。
そういえば昔、俺達が今通っている高校に異常なほどブルマが好きな校長がいたらしい。
そいつはブル魔王と恐れられ、時代の流れでブルマが廃止される折には、
国会議員に立候補して法律でブルマ着用を義務付けようとしたらしい。
立候補者締切日まで体育教師総動員で監禁し、陰謀を食い止めたその事件は、
ブル魔王の伝説として代々語り継がれていく事に・・はならない。
その後、ブルマ泥棒で逮捕されるから。学校のタブーになりました★
ブル魔王よ・・今は一体どこで何をしているのか・・・。
「バタンッ」
人が感傷に浸っている時に誰かが俺の部屋のドアを勢いよく開ける。
何やら凛々しい顔をした老人が立っていた。
誰だ・・コイツは・・俺の拳法かなんかの才能を見込み、迎えに来た仙人かなんかか・・・?
それとも、何かの力に覚醒しようとしている俺を止めにきた暗殺者かなんかか・・・?
「河童よ。ワシのコレクションNO:298ミキちゃんのブルマ見なかったか?」
「ふざけんなよ!!なんでせっかく伏線にしようとしたのにすぐ出てくるんだよ!!」
「ワシのマキちゃんのブルマ知らんか?」
「知らねえよ!!ミキちゃんだろ!?ボケきてんならその悪趣味やめやがれ!!」
「孫が冷たい・・」
泣きそうな顔をしながらトボトボと引き返すブル魔王。
残念ながら、ちっとも悪いとは思ってないぜ!!
あいつのせいで俺のあだ名はしばらく『ブルマ三世』だったんだぞ!!
確かに大泥棒の孫だけど・・ってやかましいわ!!
164 河童の苦悩(3/6) sage 2010/09/25(土) 19:31:07 ID:OW9JKP/h
もうやだこの家族。
ん?そういえば、今日はめずらしく木野子(アホ)は一回で引き返したな。
普段は、追い返しても追い返しても粘り強く部屋に入ろうとするんだが・・。
どうも胸騒ぎがして、俺の部屋がある2階から階段を下り、様子を見に居間へ行ってみた。
いた!テレビを観てやがる。
しかも近っ!ソファーに座らず、テレビの前に正座して30cmぐらいの距離で凝視してるよ。目悪くなるぞ。
何をそんなに熱心に観てるんだ!?
「今日は最近巷で噂のアイドルグループ、MKI24の皆さんに密着取材しま~す!」
元気な声で、はしゃいでいるように魅せる女子アナウンサー。あいつらも大変だな・・・。
で?そのMKI24とやらが木野子は好きなのかな。パッと見、普通のアイドルグループに見えるが。
再度テレビを盗み観る。
左端の髪をツインテールにしている小柄な女の子がインタビューに答えるところだった。
「わたし~、今日はお兄ちゃんのパンツ穿いてるんですよ~もう幸せで死にそう!!キャ~!!」
!!!!!!!!!
それに負けじと、左から2番目のポニーテールで長身の女の子が前に出る。
「わたしなんか~!今朝、兄さんの眼球舐めてきゃった~!!ホント美味しかった~~!!キャ~!!」
!!!!!!!!!
な、何この子たち・・・。
放送していいの?これ。ツインテールとポニーテールって純真の証じゃないの・・?
プロ根性か、女子アナは何事もなかったかのように爽やかな笑顔で、リポートを進める。
「ははは、ご覧のようにM(マジで)K(キモい)I(妹)24(人のグループ)の皆さんは、日々自分のお兄さんへの愛を演技や歌で表現しているわけです。」
「嘘こけ、普通に行動で表現してるじゃんか・・・」 ←思わず声に出したツッコミ
放送席の男性アナが一言。
「すごいですねぇ」
「本当に皆さん、お兄さんへの愛で溢れていますよね!以上!MKI24の皆さんでした~!!」
再び放送席。
「いや~アイドルの世界も変わりましたねぇ。」
男性アナの隣にいる女子アナが、付け足す。
「ちなみに年に1度のファン投票で見事第1位に輝いた妹さんには、NASAプレゼンツ『お兄ちゃんと行く!1週間の宇宙旅行』が贈与されるそうです。」
「ほほう、それはすごい。大好きなお兄ちゃんと二人っきり、宇宙で1週間彷徨うわけですな、はっはっは」
「そうですね、さらに現在メンバーの追加募集をしていて、15歳以上のお兄ちゃんを愛する女の子なら誰でも良いそうです。宛先はこちら」
テロップが流れた瞬間、今まで微動だにしなかった木野子(アホ)がついに動き出した!!
バババババババッ
は、早い!!手の動きが見えない!!なんだあのメモを取るスピードは!?
「命に関わるため、応募にはお兄さんの同意書が必要なのでお忘れなく。では皆さん、よい週末を~!!」
放送事故レベルの事を爽やかに締めやがったアナ達が手を振っている間に、俺は自分の部屋へと猛ダッシュで帰った。
あぁ・・・どうしてこうなった・・・・。
なんだあの企画!!てかNASAって、あのNASA!?何やってんのNASA!?ヒマなの!?
ていうかあの子達アイドルなの!?
お兄ちゃん宇宙に拉致したいだけじゃん!夢も希望もないよ!!
人間は大地を離れては生きてはいけないのよ!?
それにファンいるの!?誰が応援すんだよ!!
166 河童の苦悩(4/6) sage 2010/09/25(土) 19:32:19 ID:OW9JKP/h
ハァハァ・・・落ち着け俺。
少なくとも参加には『お兄ちゃんの同意書』が必要だと言っていた。
俺はサインする気はない。大丈夫。大丈夫だ・・・。
「お・に・い・ちゃ・ん(はぁと)」
「うわぁぁぁぁ!!」
「きゃあ!何よ?どうしたの?そんな声出して」
いつ間にか木野子が俺の部屋のドアから顔だけをチョコンと出していた。
怖い・・生首みたいだ・・。
「い、いや何でもない・・ど、どうした?」
「うん、お兄ちゃん」
部屋に入りドアを閉めた後、茶髪を軽くかき上げて妙な色気を出してくる木野子。コイツ・・まさか・・。
「あ、ああ」
ヤバイ、変な汗出てきた。
「宿題教えて!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!嫌だ!それだけはkんあばえし・・・・何?」
「だ~か~ら~宿題教えて?数学得意でしょ?」
「あっああ」
何だよ・・ビックリさせおって・・。
寿命が二万年縮まったわ!!流石の吾輩もビビったぜ。
ここで断ると、しつこく居座りそうだからなぁ・・・。仕方あるまい。
「どれだよ?」
「これ~」
部屋の隅に畳んで置いてあった、ちゃぶ台ぐらいの大きさのテーブルを部屋の中央に広げて、木野子と挟んで向かい合う。
木野子は持参してきた通学カバンから、教科書を取り出すと、付箋を付けてあったページを開いた。
ていうか、なんでこの子はシャツを第2ボタンまで開けてるの?
谷間がチラチラ見えるんだが・・・まぁいいや、シカトで。
木野子が見せてきたのは、特別難しくもない問題だった。
「何がわからないんだ?」
「わからないところがわからない」
出たよ・・・一番厄介なタイプだな。少しお説教してやる。
「いいか?お前は確かにアホの子だが、授業をキチンと聞いていれば解けない問題じゃないぞ??」
「授業??いいよ~寝たいもん」
「寝るな寝るな!お前は何をしに学校にいっとるんだ!」
まさか、『お兄ちゃんと登下校するため(特大はぁと)』とか言わないだろうな・・。
さすがにそれ言ったら、アホの王様だぞ・・・。
「お兄ちゃんと登下校するため(特大はぁと)」
うん、どうやら我が家は魔王と王様が同居しているようだ。
とりあえず誰か衛兵を呼んでくれないか?
まさか・・ここまでとは・・。しかも一字一句間違えてねーよ!! すごいな俺!!
しかし、こんなのでも妹は妹。宇宙に1週間拉致監禁は免れそうだし、イケメンな上に超優しい俺が、しょうがねーから面倒みてやっか。
「しゃーねーなー、教えてやるからここに座れ」
向かい合っていると少し教えにくいので、若干左に移動し右側にスペースを作った。そこへ、木野子(キング)を呼ぶ。
「は~い」
クククッ笑っていられるのも今のうちだわさ。
みっちりしごいて、ヒーヒー言わせてやるぜ!!!
あれから3時間が経過した。
今も木野子は、俺が数字だけイジった、比較的難しい教科書の問題を必死に解いている。
「できた~!!」
「ほう??我に見せてみよ」
167 河童の苦悩(5/6) sage 2010/09/25(土) 19:32:58 ID:OW9JKP/h
「OKだ。後は自分でテスト前に少し勉強すれば、必ず良い点数取れるぞ」
「やった~!!ありがとねお兄ちゃん!!」
「お前こそ、3時間も集中力がもつとは正直意外だったぞ。頑張ったな」
「へへへ~お兄ちゃんに褒められた」
照れるように微笑む木野子。
いつもこう素直で健全ならかわいい妹なんだが・・。
まぁ、休みの日が潰れてしまったが、教えて良かったな。
「ねぇお兄ちゃん!!この勢いでさ!現国も教えてよ!」
「現国?」
「うん、文章は教科書と同じでいいけど、問題は昔みたいにお兄ちゃんがオリジナルの作ってくれると嬉しいなぁ」
そういえば、そんな事もあったな。かなり前の話だが。
「え~お兄ちゃんさすがに疲れちゃったなぁ。面倒だな~」
「いいじゃん!前に作ってくれたの友達に見せたら、『お兄さんの字綺麗でカッコイイね!』って言ってたよ!」
「ま、まじか!?」
「うん」
「そ・・その友達は、無口キャラで黒髪ロングで貧乳か??できればちょっとエッチな子がいいんだけど!!」
「そんな気はしない事もないかもしれない」
何とも曖昧な答えだが、俺は1%の可能性でもあれば理想を追い求めるぜ!!!
「よぉ~し、お兄ちゃん頑張っちゃおうかなぁ」←腕まくりしてる
「キャ~!頑張って!お兄ちゃん」
そう言いながら、なぜか木野子はあぐらをかいていた俺の上へ向かい合って座る。
腕を俺の首に回し、足も俺の腰に回してガッチリとホールドされた。
マズい・・この体勢は非常にマズいんだ・・。
しかし・・コイツの身体柔らかい・・。
しかもなんか甘い良い匂いする・・。
「こっこら!何してんだ!」
「へへへ~、現国の前に、かー君分補給~」
「かー君言うな!」
「いいじゃ~ん、二人っきりの時ぐらい~」
オレの胸へ顔を擦り寄せて、気持ち良さそうにしている木野子。
本当にマズイぞ!!!
「・・・オイ、昨日しらねー女と喋ってただろ?」
しっしまった!遅かった・・・。
発動しやがった。
実は木野子は俺にくっ付くと心の内をすべてさらけ出してしまう、という恐ろしい病気にかかっている。
今回は声が非常にドス黒い気がする。
クソッ今回はかなりダークサイドな感情が溜まっていたようだ。
「お前、何度言ったらわかんの?私以外の女と喋ったら駄目だって、言ったよなぁ?」
「ヒイィィ、ごめんなさい。あれは宿題の範囲がわからなくて委員長に聞いてただけなんですぅぅ・・」
ここでの最善策は、ひたすら謝る事だ。
謝って、謝って、木野子様の怒りを鎮めるんだ!そうすれば比較的いつもの木野子に戻る。
けっ決して立場が弱いわけじゃないんだからっ!
「後よぉ、珠代だっけ?あのブスにまだ付きまとってんのか?」
「たっ珠代ちゃんはブスなんかじゃ!!」
「あぁっっ!?」
「・・・ない・・・ような・・ははははははっ」
「お前今度約束破ったら、どうなるかわかってんだろうなぁ?」
「どっ・・・どうなるんでしょう?」
「あれをこうしてボンッっだ」
!!!!!!
168 河童の苦悩(6/6) sage 2010/09/25(土) 19:33:33 ID:OW9JKP/h
「そっ!!それだけはやめてぇぇぇぇぇぇ!!!!」
「だろう?そうされたくなかったら、おとなしくしておくんだなぁ」
「はいっ、以後気をつけますっ!!」
「よおし、いい子だ。で?」
「で?、と申しますと?」
クソッ中々ダークサイドが静まらない・・。余程溜まってたんだな。
「そろそろ、ヤらせろや?お前も童貞捨てたいだろう?ホレホレ」
俺に抱きついたままの木野子がお尻を左右に振って俺の股間を刺激し始めた。
「いっいや~~~!」
「嫌で済めば世の中、性犯罪なんてねーんだよ!!おら、誠意みせろや誠・・・・・・」
!!
木野子の動きが止まった。
危なかった。やっとか・・・。
「・・・あれ?木野子何してたんだろ?わぁ!!!かー君だ!!やだぁ木野子に抱きついて何してんの~!?」
「おっお前が最初に抱きついたんだろーが!」
「そうだっけ?まぁいいや、かー君分ほきゅうぅぅぅぅ~~~!!」
ギュッと女の力とは思えない力で俺に抱きつく木野子。
マズい・・柔らかさと良い匂いでクラクラしてきた・・・。
おっぱいが俺のおっぱいの上でムニッと形を変えて、誘惑してくる。
賢いみんなはもう気付いたよね?
状況まったく変わってないんだよねっ!
しかし・・なんだこの柔らかさは・・天使のほっぺのようだ。
えへへ・・・触っちゃおうかなぁ・・・・。
だってさぁ、考えてもみてよ?
俺、男じゃん?
木野子、女じゃん?
なんの問題もないじゃ~ん!!
兄の尊厳をこんなアホの子で失ってはならない!! 私・・負けない!!!!
「俺の上に座るな!てか、なんだこの格好!!」
「いいじゃ~ん!減るもんじゃないし~」
「しかも普通後ろ向きに座るだろ!なんで向かい合ってんだよ!お前もう勉強する気ねーだろ!」
「いいじゃ~ん!木野子が発情するだけだし~」
「よくねぇ!大体お前は・・・」
「木野子の事を褒めまくって、スイッチ入れたのは旦那ですぜ??ヒヒヒッ」
「うわっキモ!ちょ・・変なとこ触るな!あ!!あぁ~~」
その日やっとの事で、木野子(アホキング)を引き離した時には既に夜中の11時だった。
ギリギリ貞操は死守しました。
こんな感じで毎日が過ぎていく。
キモチ悪い事に変わりはないが、なんだかんで可愛い妹だ。
いつまでも、こうしてバカやれる日々が続けば・・
「お兄ちゃん~!!」
「邪魔すんなよ!!人が締めてる時に!!」
「今、珠代先輩から電話かかってきて『ごめんなさいあなたとは付き合えません』だって!」
「いまさらかよ!!知ってるよ!!ビンタされた時点で気付くよ!!」
「ハハハッ残念だったね」
「笑うな笑うな!!ていうか、お前キモウトだろ!?こういう時は『あの泥棒猫!』とか言いながら、包丁持って駆けだすんじゃないの?」
「え~初登場なのに、そこまでできないよ~。それにそんな事したら、すぐお巡りさんに捕まっちゃうじゃん」
「意外にそこは冷静なんだ!!」
完
最終更新:2010年09月26日 20:40