38 :キモ姉は二度死ぬ ◆WXGiSVZK0w :2011/01/07(金) 02:30:14 ID:JQIBRS1d
「お、お、おねえちゃん…」
「カイくん…なかないで…」
「だ、だって。うぇ‥ひっく、うぇえ…おねえちゃん…しんじゃいやだ…」
「カイくん…わたしのこと好き?」
「あたりまえだよ!ぼくのしょうらいのおよめさんはおねえちゃんなんだーー!!」
号泣してすがりつく僕の頭をおねえちゃんの手がゆっくりと撫でる。この優しい手を失いたくない。
「ありがとう。カイくん…よく聞いて。
わたしは必ずもどってくるから。
そのときは…おねえちゃん‥を…およめさんに…もらって……ね。」
「うん!ぜったいやくそくする。
だから…だから…」
「ご臨終です。」
僕の姉さんが逝った。享年七歳。もう十六年も前の話だ。
****
「ふーーう。白昼夢か‥」
僕は今大学四年だが、今のご時世優秀でも無い自分はご多分に漏れず就職が決まって無く、幼い頃姉とよくあそんだ公園で途方に暮れていたというわけだ。
こういうとき彼女でもいれば、気も紛れるんだろうが…生憎と彼女どころか女性とつきあった経験すらない。
「しかも二十歳を過ぎて、いまだに童貞で…くそっ!いっそのこと景気づけに風俗にでも行ってくるかな。アハハ」
自嘲的な乾いた笑いしか出てこない。
「あんた!ばかぁああーー!?」
罵声と共に、いきなり頭をコツンと叩かれる感触。我に返ってみると目の前に小学校低学年くらいの長い黒髪の美少女。
それにしても可愛い。色白でぱっちりとした眼に紅い小さい唇。まるで人形か少女漫画から抜け出してきたような現実離れした可愛さだ。
「お嬢ちゃん何処の子かな?」
「自分の姉にお嬢ちゃんはないでしょ!」
「ごめんね…今は遊んであげる気にならなくてさ。」
就職浪人が決まっており、美少女とはいえ、とても子供と遊ぶ気になれない心境である。
「ーーったく。せっかく霊界から虫がつかないようにコントロールしてたのに。今更風俗なんかに行かれたりしたら、たまったもんじゃないわよ。」
「(もしかして知恵遅れの子かな?)」
「な、なによ!その眼は…
まあ、いいわ。帰るわよカイくん。」
「カイくんって…ま、まま、まさか…お姉‥ちゃん?」
僕のことをカイくんと呼ぶのは姉しかいないが…我ながら途方もないことを。お姉ちゃんはもう十六年前に亡くなったはずだ。
「ふぅ。やっと気づいたのね。ただまだ半信半疑のようだけど‥‥‥カイくん輪廻って言葉知ってる?」
39 :キモ姉は二度死ぬ ◆WXGiSVZK0w :2011/01/07(金) 02:32:43 ID:JQIBRS1d
「輪廻。生まれ変わりのこと?」
「正解よ。」
「じゃ、じゃあ。本当に…お姉ちゃん。」
「ただいまカイくん。」
「お、おかえり。お姉ちゃん‥‥‥」
僕は懐かしさのあまり自分の半分くらいの少女…もとい姉を強く抱きしめていた。昔と変わらない優しい手で僕の頭を撫でる。間違いなくお姉ちゃんだ。
姉は死後キモアネノテンショウオオミノカミという長ったらしい名前の女神様に大層気にいられたらしく、前世と霊界の記憶を持って転生したらしい。
「さて。早く帰るよ。」
「はあ!帰るってどこに?」
「私達の家に決まってるじゃない。」
「えーー!!今の両親は?」
「あ‥わたしの今の親は織田夢聖ね。」
「織田夢聖って霊能者で臨済宗寺の?」
「生まれ変わる時ちゃんと両親を選んで転生したからね。当然輪廻も理解してるし、寺を継ぐ代わりに前世の実家に住んでいいってことになってるのよ。」
「いや、いや。ウチの両親が納得しないだろう。」
「カイくん。ウチの菩提寺は?」
「臨済宗寺だけど…」
「もう分かったでしょう。
今日からまた一緒よ。」
「‥‥‥」
ウチの家は臨済宗寺の一番大きい檀家で代々寺の後継者を預かる風習があるとのこと。なんという用意周到さだ。
でも、もう一つ問題が…
「あ‥お姉ちゃん。
小百合が…」
「小百合って赤ちゃんでしょう。」
「何言ってんだよ!もう高校生だよ!」
小百合というのは我が家の末の妹のことである。
「なに!キモウトにでも成ったの?」
「ち、違うよ。僕なんか全く無視されて…というか真正のレズでロリコンなんだよ!」
「知ってるわよ。
所であんたの幼馴染みの彩花はまだアイドルとつきあってるの?」
「な、なんで、そんなことまで‥‥‥」
「(ふふふ。勿論邪魔だからに決まってるじゃない。小百合はレズ化。彩花はアイドルが恋人。わたしとカイくんの間には誰も入れないわよ。)」
姉は不敵な笑みを浮かべている。なんか恐ろしくなってきた。
「お姉ちゃん。何を考えているんだよ!」
「うるさーーい!!
弟は黙って姉の言うことを聞いていればいいの!それ有史以来の世間の常識よ!」
「はあ…」
いくら前世が姉とはいえ、小学生に言い負かされる大学生って…
姉は強し……か。
****
自宅に到着した。一応お姉ちゃんのことは家族には内緒ということになっている。
40 :キモ姉は二度死ぬ ◆WXGiSVZK0w :2011/01/07(金) 02:36:07 ID:JQIBRS1d
何故ならば僕が精神病院に入院させられない為。だって普通なら誰もバカバカしくて信用しないだろう。十六年前に亡くなった長女が生まれ変わって蘇ったなんて。
そういえば帰る途中に芸能レポーターが沢山いたな。なにせ幼馴染みの彩花がつきあってるのが人気アイドルグループ風の大野聡だからな。どうでもいいことだが…
「ただいま。」
玄関のドアを開けると親父とお袋の靴がない。
どうやら妹の小百合しかいないようだ。
「なんだアニキか…」
居間の方まで行くと小百合は素っ気ない返事でこちらの方にめんどくさそうに顔を向ける。基本ガチレズの小百合は、男にはいつも無愛想だが。
「小百合。今日親父とお袋は?」
「寺。今日は帰りが遅いって。」
「そうか…その臨済宗寺の娘さんを連れてきたんだが…」
僕の言葉に小百合は、ん?とばかりに少女=お姉ちゃんの方に視線を移す。
案の定小百合の眼の色が変わった。
「きゃーー!!きゃーー!!
なに!この可愛い生き物。
きゃーー!!!」
レズ&ロリの小百合には今のお姉ちゃんはどストライクだ。ソファーからダイブしていきなり飛びつく。お姉ちゃんは勿論どん引きだが。
「私がこの子をもらったーー!!」
「離せ!この変態くそガキがーー!!」
「まあ、可愛い。照れてるのね。
私の部屋に行きましょう♪」
お姉ちゃんは大暴れしているが、いかんせ高校生と小学生では体格が違う。小百合にぎゅうぎゅうと抱き締められて動きを封じられている。愚妹は興奮して息づかいが荒くなって…
「はあはあ。先ずは可愛い唇ゲットだよ♪」
「くく…わたしのファーストキスはカイくん…って…決めてるのよ。」
「うふふ。男なんてくだらないわ。
私が女の良さを教えて・あ・げ・る♪」
「妹の分際で姉に逆らうとは森羅万象の理に反する行為だわーー!!」
「わけの分からないこと言って。
照れてるのね。」
小百合の顔がどんどんお姉ちゃんに迫ってくる。僕はこのキャットファイトに身体が固まってしまっていた。
後十センチ、五センチ。三センチ。
残りお姉ちゃんのファーストキスゲットまで二センチの所で小百合の動きがピタリと止まる。身体がゆらゆらとしたと想ったら、ドサリとその場に崩れ落ちた。
「さ、小百合どうした。」
僕が心配になって小百合に駆け寄ると、お姉ちゃんは額の汗を拭いながら僕を制す。
41 :キモ姉は二度死ぬ ◆WXGiSVZK0w :2011/01/07(金) 02:40:21 ID:JQIBRS1d
「大丈夫。死んじゃいないわ。
頸動脈締めて落としただけだから。」
「そう…」
「それに百合はスレチだからね。」
「はあ?」
「こちらの話し。
所でお姉ちゃん汗掻いちゃったから、カイくん一緒にお風呂にはいろ♪」
「嫌だよ。大学生にもなって恥ずかしい…」
「う…うう…せっかくカイくんの為に生まれ変わったのに…
カイくん…お姉ちゃんのことが嫌いになったのね…」
姉さんは両手で顔を覆い、俯いて肩を震わせている。オロオロしたヘタレな僕は、ただなだめるだけだ。
「何言ってんだよ。お姉ちゃんにまた再会できて嬉しいに決まってるじゃないか。」
「本当に…」
「本当だよ。」
「本当の本当?」
「ああ…」
「良い子ね。」
僕の頭を撫でるお姉ちゃんの顔は満面の笑顔だった。嘘泣きか‥どうやら姉に逆らうなどヘタレな僕には無理のようだ。
****
風呂場に姉と入る。何十年振りか。当時は子供で裸など気にならなかっが今は別だ。
なんせ僕は童貞で女性に免疫が無い。いくら小学生とはいえ、全裸の美少女が一緒では下半身がやばい。しかしお姉ちゃんには通用しないようだ。
「はい♪お姉ちゃんが綺麗にしてあげるからね。前を向いて。」
「いや…そ、それは…」
「サッサと前を向く!」
「……はい。」
お姉ちゃんは僕のそそり立つ肉棒を見て嬉しそうに笑う。
「うれしい‥お姉ちゃんの身体で興奮してるのね。」
お姉ちゃんの泡まみれの白い小さい手が僕の肉棒をニチャニチャと擦ると、もう快感の波に呑まれてしまう。
「お姉ちゃん…気持ちいい…ああ…」
「まあ、敏感なのね。
女の子みたいに声を出して♪」
「あ‥ああ…もう出ちゃうよ…」
僕の射精が近いことを悟ったのかお姉ちゃんは肉棒の根元をギュッと抑える。
「だーめ。先ずはマーキングをしないと…」
「ま、マーキング?」
「だってカイくんは、わたしをお嫁さんにするんでしょ?だったらカイくんもわたしのもの。」
「……」
快楽の虜に成っているヘタレ童貞に逆らうすべなど無い。お姉ちゃんは上から腰を下ろして僕の肉棒を自分の性器に挿入しょうとするが…
「あたっ!いたた…
今の身体では挿入は無理ね。
仕方ないわ。今回は仮のマーキングということで…」
流石に小学生の性器に僕の肉棒は挿入出来ないようで、お姉ちゃんは自分の性器を僕の肉棒に擦りつける。
42 :キモ姉は二度死ぬ ◆WXGiSVZK0w :2011/01/07(金) 02:43:16 ID:JQIBRS1d
ようはスマタだが。性器同士が絡み合う、ちゅぷ、ちゅぷと湿っぽい音が風呂場に響く。
「あ‥ああ…カイくん…」
「お姉ちゃん…ああ!で、でる。」
どぴゅ!どぷ!童貞の僕は僅か三擦り半で昇天してしまったが、お姉ちゃんは幸せそうな顔をしていた。
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天上界
「ふふふ…それで良い。常に姉は勝たねばならない。」
「ふっ。卑怯な手を使うキモアネノオオカミ。」
「お、お前はキモウトノミコト。」
「ワタシを忘れてもらっては困るな。」
「な!オサナナジミドロウボウネコノミヤまで…」
「スレでもキモウトの人気が高いのを知らんのか?」
「いや…近親相姦など邪道。幼馴染みが至高よ。」
「ならば決着をつけてくれるわーー!!」
天上界でも女神達の大バトルが発生した。
Fin
最終更新:2011年01月09日 00:42