554 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2011/04/07(木) 02:35:25.46 ID:rW7bol/1
けたたましいサイレンの音で僕は目覚めた。
横たわる僕を、姉が見下ろしていた。
スピーカー越しに声が聞こえる。
「それではコンクリートを流し込むからね」
「姉ちゃん、ここどこ?」
「起きたのね。ここはね、私達の新しい部屋よ。空気孔以外、完全に地上と隔離されている地下室なの」
「え?」
「なかなか被験者が見つからなくて困ってたんだって。報酬だって高額だから願ったり叶ったりだったわ」
「そんなこと勝手に決めないでよ!僕は嫌だからね」
「ふふ。もう遅いわよ。そこの窓を見てみなさい。」
地上から流し込まれるコンクリート。
それに伴い、部屋に注がれる太陽の光も次第に細くなっていった。
「外部との連絡も取れないからね。これで半年間二人きりよ」
姉はにたりと顔を歪めた。
最終更新:2011年04月09日 17:23