103 名前:姉妹正義 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/06/17(日) 23:48:40 ID:Nt6iucWG
あたしは学校から帰ると、玄関の植木鉢の下から合鍵をとり、玄関のドアを開ける。
今日は委員会で遅くなると言って家を出てたが、なんか生徒会のやり手女会長と一年の書記の男の子が謎の失踪をとげたそうで、今週の委員会はお流れになってしまったのだ。
つまり、いつもより二時間早くこの家に帰ってきたことになる。
玄関には二つの靴が脱ぎ散らかされていた。ひとつはお兄ちゃんがいつも学校へはいていくシューズ。そしてもうひとつはお姉ちゃんのハイヒールだ。
「…ん。今日はお姉ちゃんも早かったのかな」
この家に住む姉弟は私の幼馴染だ。
学校では一年先輩のお兄ちゃんと大学生のお姉ちゃん。
あたしたち三人は小さい頃からずっと一緒だった。ただの幼馴染をお兄ちゃんお姉ちゃんと呼ぶほど、私はこの家族といつも一緒だった。
二人のお父さんとお母さんはいつも留守で家を空けていて、ほぼ二人暮らしだ。
そして、私は自分の両親と二人のお父さんお母さんからお兄ちゃんとお姉ちゃんの世話を任されていた。
「美夏ちゃんはしっかりしてるし。あの二人をお願いね」
そうやって二人より年下のあたしに保護者役を頼むのはどうなんだろう。
でも、小さい頃から三人のまとめ役だったあたしはなにも気にすることはなかった。
「ただいまー」
返事が無い。ゲームでもやってるのかな。
お姉ちゃんとお兄ちゃんは二人揃って無類のゲーム好きだからプレイに夢中になると周りの声が聞こえなくなる。だから、晩御飯のときはテレビのスイッチを切って二人を呼んだりする。
「まぁいいや」
あたしは、靴を脱ぐとお兄ちゃんたちが居るらしいリビングを通らず、廊下を通ってそのまま台所まで歩く。別に二人のゲームを邪魔する気は無い。
カバンをおろして椅子に引っ掛けると、いつものように美夏は冷蔵庫を開けた。
「あれ。牛乳が無い」
今日はクリームシチューにしようと思っていたのに。冷蔵庫を開ければ、昨日何本も買っておいた牛乳は一本もなくなってる。
あたしは部屋から顔を出すと大声でお兄ちゃんを呼んだ。
「おにいちゃーんっおねえちゃーんっ。牛乳全部飲んだのー!?」
リビングに向かって呼ぶが、返事が無い。リビングは明かりがついていておにいちゃんとお姉ちゃんは居ることはわかる。
まったく、よっぽどゲームに夢中になってるのね。HALOなんてどこが面白いのかしら。無駄にゲーム機大きいからリビングで邪魔になるのよ。
「おにいちゃーんっ、おねえちゃーん!」
返事は無い。
もう、いい加減にして欲しい。お姉ちゃんもゲームに夢中だから恋人が居ないのよ。
「ちょっと、お兄ちゃん! 牛乳!」
あたしは部屋から出て、直接リビングに居るお兄ちゃんのところへ歩く。
お兄ちゃんとお姉ちゃんがゲームに夢中になってるはずのリビングに顔を出してあたしはもう一度叫んだ。
「おにいちゃ、聞いてる……!」
104 名前:姉妹正義 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/06/17(日) 23:50:26 ID:Nt6iucWG
……。
リビングで、お姉ちゃんとお兄ちゃんは下半身を露出させていた。
カッターシャツの胸元を大きく開けたお姉ちゃんはリビングの小さなテーブルに手を着いて、ジーンズのミニスカートは縞々のショーツと共に足元でいい加減に床に脱ぎ捨てられてくしゃくしゃになっていた。
そんなお姉ちゃんを、学生服を着崩し制服ズボンをさげただけのお兄ちゃんが、お姉ちゃんをお尻を強くつかみこんで、背後から犬のようにばんばんと腰を打ち付けていた。
何をしているのか。あたしはすぐにわかった。
「あ、あふっ、あんっ、ふんっ、ふぅっ、んぅっ」
お兄ちゃんの腰がお姉ちゃんのお尻に叩きつけられる度に、お姉ちゃんは悩ましい声をあげて気持ちよさそうによがる。
「いいっ、姉ちゃん、しまるっ、姉ちゃん、姉ちゃん!」
そして、お兄ちゃんはまるで恋の媚薬で狂ったかのように、お姉ちゃんを何度も呼びながら出し入れを繰り返していた。
ばちんっばちんと肌を叩きつける音とびじょりびじょりと何かがかき乱されるような水音がリビング中に響いている。
異様な雰囲気。異様で淫靡で背徳。あたしは二人の交わりを目を丸くして眺めていた。
が、すぐに正気を取り戻し、あたしはこれ異常ないぐらいの大きな声を出した。
「な、なにやってるの!!」
あたしの姿に先に気付いたのはお姉ちゃんのほうだった。
「あン、おかえりぃ、んっ、ンふっ、ああっ、そこ、そこいいっ!」
お姉ちゃんはいまの自分の状況を悪びれもせず、あたしに笑顔を向けてよがりながら答える。
「あ、美夏。おかえり。今日、委員会は、なかったの、かっ? 、んっ、んっ」
ふんふんと鼻息を荒くしながら、二人はいつも遅く帰ってくる私を出迎えるように笑う。
そして、今行っている行為が、さも日常のように。ぶるぶると小刻みに震えながら。腰のグラインドを止めない。
お兄ちゃんのアレが、お姉ちゃんのあそこに出し入れしているのが見える。毛に覆われた棒が、出たり。入ったり。時々、奥まで差し込んだままお兄ちゃんは腰を小刻みに動かして、お姉ちゃんの反応を見ている。
「うんんんんっ! それ、えぐれてぇ、いいぃっ!」
「姉ちゃんのもいつもより、ごつごつしてるっ!」
「……うわぁ……」
「なにやってるの! ふたりとも! 離れて! 離れてよ!!」
あたしは何故か涙を流して絶叫していた。
「お姉ちゃんも、お兄ちゃんも! 実の血のつながった姉弟でしょ!」
「え、美夏ちゃんっ。いつも、いつもしてるもんね。ね、昌樹?」
「え、あ、うん。なにを、いまさら、姉ちゃん? ねぇ?」
腰の動きを止めないまま、二人はあたしを見ながら、何も疑問にもたずに二人はお互いに頷きあう。
「そ、そんな……!」
「だって、いつも言ってるじゃないっ、あたしは昌樹のこと、誰よりも大切だって」
「そうだよ、俺は姉ちゃんのことが、大好きで、尊敬してるって」
信じられない。そんな、確かに二人は仲がいいけど……! それは違うはずでしょぉ!?
105 名前:姉妹正義 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/06/17(日) 23:51:07 ID:Nt6iucWG
腰の動きを止めないまま、二人はあたしを見ながら、何も疑問にもたずに二人はお互いに頷きあう。
「そ、そんな……!」
「だって、いつも言ってるじゃないっ、あたしは昌樹のこと、誰よりも大切だって」
「そうだよ、俺は姉ちゃんのことが、大好きで、尊敬してるって」
あたしは死刑判決を受けたように呆然としていた。二人の悪気の無い笑顔が、余計あたしを絶望の淵に追い詰める。
「なにも、変じゃないよね? あン!」
「変、じゃ、ないよ、なっ!」
その声と共に、お兄ちゃんの腰が大きくグラインドしはじめ、ゆっくりだった行為が、本格的な動きへと再開された。
「おおおっ! からみついてくる! んんんっ! ああああ!」
「アん! いやぁ、激しっ、激しい! 激しい! あん! あン! あン! あン! あン!」
ばしん! ばしーん! ばしぃん! ばしぃん!
腰を叩きつける音が、これまでに無いほどリビングに響き渡った。
淫靡な匂いがリビング中に広がっていく。二人の間にはもう私は見えていなかった。
「姉ちゃん姉ちゃん姉ちゃん姉ちゃん!!! んんんんっ」
「んん、むちゅ、んちゅるちゅる、ちゅば、ちゅばちゅば!!」
お姉ちゃんとお兄ちゃんは首を大きく曲げて、むさぼりあうように唇を求めあった。
お互いの舌がお互いの舌を嘗め回し、口の端から落ちてゆく唾液がお姉ちゃんが手を着いているテーブルにぽたりぽたりとおちていく。
あたしはこういった経験は無い。つまりセックスという行為自体も見るのは初めてだった。他人の行為を見ることなんて一生無いと思っていた。むしろ考えたこともなかった。なのに。なのに。
それなのに。まさか。実の姉弟で、とても仲良しの幼馴染の二人のセックスを見ることになるなんて。
106 名前:姉妹正義 ◆oEsZ2QR/bg [sage] 投稿日:2007/06/17(日) 23:52:13 ID:Nt6iucWG
「姉ちゃん! 俺、もう、もう、もぅ、げ、限界!」
「うん、いいよっ。私も、もうすぐだから! 一緒に、一緒に、一緒に、一緒に」
「いいの!? 中! 中で! 中に出すよ! 中に! 中に! 中に! 中に! 中に!」
「出して! 出して! いっぱい、いっぱい、中に出して! ぶしゅってして! 全部注いで! 中に! 中に! なかに!」
「「なかに! なかに! なかに! なかに! なかにぃ!!」
そして、二人の動きは事切れたように止まる。
「あああぁぁぁぁ! 来てる! 来てる! 昌樹のぉ! せーえきぃ! きてるぅぅぅ!」
「姉ちゃんんんんん。姉ちゃんんんんんん!!」
お姉ちゃんは大きく体をそらして。白目をむいて虚空に向かって吼えるように、下半身に注がれる快楽を享受していた。
そしてお兄ちゃんも、実の姉の体にどくりどくりと、腰をお尻にくっつけたまま小刻みに体を震わしていた。
「ああ……最高ぉ……」
「ううん……なかだし……きもちぃぃ……」
そうやって、汗まみれの体をくっつけて一向に離れないお兄ちゃんとお姉ちゃん。
傍から見れば想いあい愛し合っている恋人のようだ。でも、ふたりは実の姉弟だ。
「い」
あたしはお兄ちゃんが好きだった。
幼馴染で、ずっと一緒で、仲の良かったお兄ちゃんが、クラスメイトの誰よりも好きだった。お姉ちゃんも、どの友達のなかでも一番好きだった。
「い、い、い、い………」
将来あたしはお兄ちゃんと結婚して、大好きなお兄ちゃんと、そして大好きなお姉ちゃんに囲まれながら、幸せに暮らせると確信していた。
でも。それはただの妄信だった。
「いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」
二人の抱き合う姿。あたしの家族よりも大事なお姉ちゃんと、お兄ちゃんの瞳の中には。
実の弟と、
実の姉。
血のつながったお互いの姿しか見えていなかった。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああ!!」
(おわり)
最終更新:2007年11月05日 01:55