理緒の檻(その27)

649 理緒の檻 ◆/waMjRzWCc sage 2008/01/05(土) 23:11:01 ID:UJNXlNfF
「ただいま…あれ?理緒姉?」
部屋が暗い…
「理緒姉、帰ってないのか?」
「修くん…」
「理緒姉…電気も付けないでどうしたんだよ?」
話しながら電気のスイッチを入れる。
「修…くん…」
寝てるのか…?それにしては様子が変な気がする…
ぱっと電気がきらめく。
目に入ったのは、血の鮮やかな赤。
理緒姉はテーブルに腕を投げ出して動かない。
その腕は真っ赤に染まっている。
「理緒…姉…?なにやってんだよ…」
理緒姉は身じろぎ一つしない。
「理緒姉ぇぇっ!」
落ち着け落ち着け落ち着け!
とにかく止血しないと…!
すぐ俺の服を脱いで理緒姉の腕に巻き付ける。
俺の服が理緒姉の血に染まっていく。
「くそっ、止まれ、止まれよっ!」
理緒姉、なんでこんなことしてんだよ…
俺を一人にしないでくれよ…
力を込めて、止血を続ける。
…止まった、か?
理緒姉を、ベッドに運ぼう。
くっ…人間って力が入ってないとこんなに重いもんなのか…
なんとかベッドに寝かせ、腕を高くする。
「理緒姉…なんでだよ…」
理緒姉はこんなことするような弱い人じゃないだろう?
「理緒姉、頼むから目を開けてくれよ…理緒姉…理緒姉ぇ…」


650 理緒の檻 ◆/waMjRzWCc sage 2008/01/05(土) 23:11:28 ID:UJNXlNfF
「修…くん?手、痛いよ…」
強く握り締めていた手をほどく。
「理緒姉…良かった…」
本当に良かった。
「修くん、それ…」
言われてから気付く。
俺の目からは涙が溢れていた。
「あれ…おかしいな。全然悲しくなんか無いのに」
いくら拭いても次から次に溢れて、止まる気配が無い。
「修くんは…こんな私の為に泣いてくれるんだね…」
「当たり前だろ…俺と理緒姉は家族なんだからな」
そう言った直後理緒姉が俺に背を向ける。
「でも、修くんは私の事嫌いなんでしょ?」
「えっ…?」
「病院の事、覚えて無いの?それだけ私なんてどうでも良いんだ」
「あれは…違うんだ」
「何が違うの?言い訳なんて聞きたくない!部屋から出てって!」
「…ごめん」
俺は謝る事しかできなかった。
理緒姉の部屋を出て自分の部屋に入る。
何もする気が起きず、ただベッドに横になる。
やっぱり、嫌われたか…
それもそうだよな…あんな言い方しちまったんだから。
でも…なんでこんなに痛いんだ?
締め付けられているかと思う程胸が痛い。
俺は…理緒姉をどう思ってるんだろう。
今までずっと、姉として見てた。
でも、だとしたらこの痛みはおかしいよな…


651 理緒の檻 ◆/waMjRzWCc sage 2008/01/05(土) 23:11:54 ID:UJNXlNfF
「修くん…ごめんね?」
一人の部屋で呟く。
これで修くんが私の事をどう思っているか分かる。
考えたくないけど本当に私が嫌いだったら、何も変わらないだろう。
それなら…修くん以外の全てを壊してでも修くんを私の物にする。
家族として好きなら、謝ってくるだろう。
ある意味一番最悪なパターンね。
現状と何も変わらないのだから。
後は…私を一人の女として好きでいてくれるパターン。
もちろんこれが最高だ。
明日になれば分かるだろう。
それより今は…
「んっ…」
修くんが握り締めてくれていた右手を自らの股間に当てる。
「はぁ…はぁ…」
修くんの温もりを感じる。
それが快感を後押しする。
「んんっ…」
既に割れ目からはとろとろとした液体が溢れ、下着を濡らしている。
腕に巻かれた修くんの服。
その匂いをかぐ。
修くんの匂いと私の血の匂い。
まるで私が修くんを犯しているような錯覚を覚える。
「修くん…気持ち良いよ…」
ぐちゅぐちゅと淫らな音が響く。
「あぁっ!気持ち良い!指が…止まらないのぉ!」
修くんに弄って貰っている想像をする。
指は更に加速し―
「だめっ…もう、あぁぁぁっ!」

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最終更新:2008年01月08日 04:20
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