無題12

139 1/2 sage 2008/01/19(土) 17:54:18 ID:IOcXi95F
「兄さん、いけないことだってわかってる。でも、それでも僕は兄さんのことが・・・」

あのときの夢・・・容姿端麗で成績優秀でスポーツも万能な俺の自慢の弟の夢だ。
ある日弟から告白されたときの夢だ。

「僕は男だけど、世の中の女より誰よりも兄さんのことを愛しているんだ」

そう言って想いを伝えてきた弟だが、その弟を俺は拒絶した。

「そう・・・なんだ。やっぱり、兄さんも、女の子の方が・・・」

このことは俺の胸の内にしまっておくと言って立ち去る俺。
今思えば気不味くても落ち込んだ弟の傍に居てやればよかった。

・・・と、ここで目が覚める。
俺は目覚ましを止め学校へ行く仕度をする。

「おはよう母さん」
「おはよう・・・顔色悪いけど平気かい?まだ辛いなら学校休んだほうが・・・」
「いいよ、大丈夫。天国のあいつの分も生きるって決めたし」

弟は自殺した。
遺書はなかったけど事故でも他殺でもないと警察は断定した。
警官に話しを聞かれたけど告白されたことは黙っていた。
あいつ、俺に拒絶されたからってなにも死ぬことはないのに・・・

通学途中での信号待ち。
周りには同じ学校の生徒が何人か居るが、女生徒の何人かが俺を見てひそひそと噂している。

"最後に会ったのがあのお兄さんなんだって" "なんで悩みに気付いてあげれなかったの"
"なんであの人が居ないのにあんなのが・・・" "あの人じゃなくてお兄さんの方が死ねば良かったのに"

なんでも女生徒の弟のファンの間では弟の自殺の原因は俺にあるらしい。
あいつが俺との関係に苦しんで自殺したのならあながち間違いではないけど・・・

そう思って苦笑したとき 突然、体が 浮いた。
目の前には向かってくる10トントラック 後ろを振り向くと見知らぬ女生徒が 手を突き出していて

・・・ツキトバサレタ?
周りの叫び声と女生徒の怨嗟の声の中、俺の意識は・・・沈んで・・・


140 2/2 sage 2008/01/19(土) 17:55:04 ID:IOcXi95F
「兄さん、いけないことだってわかってる。でも、それでも僕は兄さんのことが・・・」

あのときの夢・・・容姿端麗で成績優秀でスポーツも万能な俺の自慢の弟の夢だ。
ある日弟から告白されたときの夢だ。

「ボクは男だったけど、世の中の女より誰よりも兄さんのことを愛しているの」

そう言って想いを伝えてきた弟だが、その弟を俺は拒絶した。

「そう・・・でもね、こうすれば私たちふたりの障害も消えるのよ・・・」

このことは俺の胸の内にしまっておくと言って立ち去る俺。
今思えば気不味くても落ち込んだ弟の傍に居てやればよかった。

・・・と、ここで目が覚める。
俺は目覚ましを止め学校へ行く仕度を      布団がなんか不自然に膨らんでる?

「おはようお兄さん」

布団をめくるとそこにいたのは見知らぬ・・・いや、見知った美少女。
そうだ。俺の自慢のおと・・・妹だ。

「お、おはよう。って、お前またひとの布団に潜り込んで!」
「だって私はお兄さんのこと愛してるんだもーん」

反省の色もなく抱きついてくる妹・・・でも、なにか違和感が・・・

「なぁ・・・」
「なぁに?」
「いや、変なこと聞くだけど、俺たち2人兄妹だよな?」
「お兄さんったらまだ寝ぼけてるの?なに、夢の中で姉か弟でも居た?」

そうだ、俺の兄弟はおと・・・いや、妹?
確か 弟は 俺に 拒絶されて 自さ・・・ でも 目の前には 妹が 妹?

「お兄さん、そんなに深く考えちゃダメだよ。
 ね?妹になれば兄さんは僕のこと愛せるんだから。
 僕はもう兄さんのこと絶対に離さないからね・・・」

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最終更新:2008年01月20日 13:30
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