つい先日

693 つい先日 sage 2008/02/09(土) 02:42:38 ID:ORHPtU+I
妹と言えば、ついこの間。

私が深夜のバイトに疲れ、眠い眠いと訴え続ける眼を擦りながら床に就き、
深い眠りに漸く至った――その後の事で御座います。

ふと目を覚ましますと、当然ながら日は昇っており
ともすれば、既に西に向かって下っている時間でありました。
私はゆっくりと身体を覆う布団を捲り上げ、冬の室温に眉を顰めながらも床より立ちあがった時のことでした。
ハラリと……何やら舞い落ちる物が視界の端に映ったのです。
一体何が落ちたのやらと、ついと腰を下げ手を伸ばし、
摘み上げたその代物は、あろう事か妹の下着だったのです。

嗚呼、如何様にして自分の部屋に妹の下着があるのかと、当然の疑問が脳裏に沸き上がりました。
我々とていい歳をしており、どの家でも大抵はそうするであろう様に、妹と部屋はキチンと別々に用意されており、
普通に考えれば下着が迷い込むなどと言うことは、あり得ない話ではないでしょうか?
然し乍ら、現にこうして手には妹の下着が握られているのです。
否定したところで何も変わりはしますまい。

――と、よくよく下着を持つ私の掌を見ますと、何やら湿り気を帯びており濡れているではありませんか。
試しにソレを拭ってみますと、それは水と言うには粘りけがあり、半ば乾いたその手触りはやや不快なものでした。
匂いを嗅いでみますと、何処か生臭みが感ぜられ、早々に私はそれを奇麗にぬぐい去ってしまいました。
そして、その時の私はあまり深くは考えず、取り敢えず妹の下着を洗濯機に放り込み、
つつがなく今日まで過ごして参りました。

ですが、今思い返してみますと、それはもしかしたら……、
おや? 妹が私を呼んでおります。
この様な時間まで起きてるとは、一体何の用なのでしょう?

それでは、私はこれにてオチます――では。

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最終更新:2008年02月12日 23:22
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