貴方だけを愛し続けます 第二話

153 貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E sage 2008/04/26(土) 19:17:56 ID:ZhpSgci/


[kai side]

俺は、珍しく、早朝に目覚めると、
同じベットにいて寝顔を覗いている雪の姿があった。

その微笑みは何物にも、かえ難いと思わせる笑顔。

「にい、さん。朝ですよ」

長らく夢を見ることなんては、なかったのだけれども。
そう思って、

「これは夢だな」

まったくD.C.の音夢[ねむ]かよ。と一言つぶやいて、
せめて愛娘ならぬ愛[まな]義妹[いもうと]を抱きしめ、
まさかの二度寝という愚考に奔った。



[yuki side]

「びっくりしちゃった」
とドキドキバクバクの心臓を抑えながら、
私はは自分の唇を魁のそれに合わせてすぐ離した。

寝ぼけ眼の兄さんに、もう開き直ろうと思った矢先、
彼は優しく雪を抱きしめ、眠りについた。

こんなに心臓がばくばくしてる。





154 貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E sage 2008/04/26(土) 19:19:00 ID:ZhpSgci/

[kai side]


朝起きて、横を見つめると、やはり雪の姿はなくて。

ぼりぼりとかゆくもない背中を掻くと、
やっぱり夢か、と呟いてベットから起き出した。



予想通り、雪は軽い朝食を作っていた。
後姿はいつもどおりで、夢に見た儚さはない。

俺堪ってんのかなー?と考えつつ、
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し咥えた。

味噌汁をお玉で掬って小皿に分ける雪を尻目に、

「なぁ、雪」
「なんですか、兄さん」
「お前、ベットに潜り込まなかったか?」
「ぶっ、ごほっごほっ」

なんて事を喋り出す口先だった。

味見をしていた雪は咽返り、
あわてて俺が口付けたミネラルウォーターを雪に差し出した。

雪は素早く取ると口に付ける。その間、俺は妹の背中をさすってやる。
・・・決していやらしい意味ではない。と弁解は心の中で語る。

「まったく何言い出すんですか兄さんっ」
「わりぃわりぃ。冗談だよ冗談」

そうやって誤魔化すと、ミネラルウォーターを、
雪の手からひったくった。



155 貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E sage 2008/04/26(土) 19:19:31 ID:ZhpSgci/

口付けてから雪は、

「それ、私が・・・(///) 」



「あン?どぉし」

『どおした』と呟こうとした俺は口に咥えたペットボトルの先を見つめ、
小皿を片手に持った状態で色白い指で唇をなぞりペットボトルの先を見つめ、



俺と雪は不意に固まった。



「べ、別に俺は!!うん、そんな妹との間接キスなんて気にしないし!!」
「そうですよねっ、そうですっ!! 兄さんぐっと呑んじゃってください」

俺と雪はお互いに顔を朱に染めて、俺は一気に水を飲んだ。
味がわからなかった。・・・・・・いや水だから当たり前なのかもしれないけど。






156 貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E sage 2008/04/26(土) 19:19:53 ID:ZhpSgci/
[yuki side]

私は、兄さんの部屋に、盗聴器と盗撮ビデオを仕掛けている。
私が一手に家事をこなすので、兄さんより幾分か多く小遣いを貰っている。
食費を節約しながら、先月やっと購入できたものだ。
もちろん、録画と同時に中継再生だって可能の優れもの。
だが、やはり、中継に越した事は無い。だって、私が慰めている十メートル以内では兄さんも励んでいるのだから。



兄さん、なんでそんな本で抜こうとするんですか?
本に写されている、二次元の少女達に私は嫉妬した。
だけど、破るわけにもいかない。好きの反対は無関心だってよく言うけど、

兄さんに不の感情を向けられるだけで私はそれこそ自殺したくなるほど欝になる。
もっとも、次の朝お早うと笑う兄さんを見て、元気がみなぎってくるのだけども。



兄さんが世界にいないと生きていけない。



なんて言うほど私の感情は“甘っちょろい”ものではないのだ。



“兄さんが”私の世界なのだ。



話が少し脱線した。




157 貴方だけを愛し続けます ◆PsPjd8yE3E sage 2008/04/26(土) 19:20:32 ID:ZhpSgci/
自分で言うのもなんだけど、可愛い義妹がいるじゃないですか。
本の中にいる、可愛い子より、もっと可愛い私が。



私を寵愛してください。
私を蹂躙してください。
私を篭絡してください。
私を堕落させて下さい。



私は、本ではできないことだって喜んでやってあげます。

あなたの其れを咥えて、しゃぶって、扱いて、
なんなら、私のヴァージンを使ってください。後ろだって捧げてみます。

あなたが望むなら淫乱な言葉を、貴方のために言って見せます。


あなたが望めば、私はどんな風にだって変わって見せます。



だから、そんな、雌犬の本で、
あなたの貴重な精子を、貴重な時間を使わないで下さい。



イヤホンで兄さんが果てたのを聞きながら、
私は頭を真っ白して

「イクッイクッイクゥゥ!!」

口を抑えながら、同時に果てた。



兄さん、愛してます。

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最終更新:2008年04月27日 21:11
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