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妹の病んだ原因 第二話 sage 2008/05/07(水) 23:37:50 ID:ba2PHS+P
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危なかった。
あのまま流れにながされて、してしまうところだった。
寸前で兄さんの『妹』という言葉を耳にしていなければ本当に口移しをしていたかもしれない。
私は熱に浮かされたように火照った体を引きずりながら廊下の一番奥にある自室にこもる。
「…ん、はあっ……」
そのままベットに倒れこみ毛布に顔をうずめる
「ふぁ…兄さんのにおい、だぁ……」
この毛布は兄さんが使っていたものを、洗濯するから、と言って奪い取り、そのまま洗濯せずに私が『使っている』モノ。
毛布にくるまると兄さんのにおいが私を包み、まるで兄さんに抱きしめられているような錯覚を覚える。
そう思うと私の中に安堵の気もちが芽生え、同時に私の女の部分が熱く疼きだす
「ん…ふぅぅ……あ、やぁ……ぬ、濡れてきちゃったよぉ……」
濡れていると知りながら、私は片方の手でスカートを捲し上げ、淡い色のショーツに覆われている秘所に布越しで触れる。
「ん、くぅ!」
すでに愛液でびしょ濡れになっていたそこは布越しで触れただけなのに電流が走ったような快感をもたらす。
「にい…さん……」
今ここでこうしている間も狂おしいほどの愛欲が兄さんのことを求め、
ここから飛びだして兄さんに懇願し、私のファーストキスも、処女も全てを捧げてこの体を慰めてほしくなる。
おそらく、兄さんは私がお願いしたら喜んでもらってくれるだろう。
でも、それではダメだ。
そうして兄さんが抱いてくれるのは私が『妹』だからであり、決して『私』自身を見てくれるわけではない。
だから、もう少し……もう少しだけ、我慢しよう。
でも……
「やっぱり……せつないよぅ……」
一度スイッチの入った身体は抑え切れない衝動と共に私の理性を溶かしてくる。
「だめ…きょう、は…んっ!が、がっこうが……あ、あるのにぃ…」
頭では理解しつつも私の指はすでに、ショーツの奥の薄い茂みを掻き分けそのさらに奥の秘裂へと進入している。
「やぁ…やっ!に、おいが…ついちゃうよぉ………に、にい、さん……んぅ!」
空いている手で兄さんの毛布をしっかりと抱きとめ、肺いっぱいに兄さんの匂いを吸いこむ。
部屋の壁という壁に隙間無く張られている兄さんの写真を見ながら、私は兄さんを想い自慰にふける。
そうするとなんだか本当に兄さんに抱かれているように思えてきて……
「やっ!……に、にいさ、ん…そ、そこは……ダメなのぉ……」
私は自分の指を兄さんの指と重ね、より激しく挿入を繰り返す。
「あっ!あ、あ、ぅん……に、い、さん、あんっ!は、はげしいよぉ……」
533 妹の病んだ原因 第二話 sage 2008/05/07(水) 23:38:28 ID:ba2PHS+P
ふと、私の目に空いている片方の手が見える。
ああ、これが兄さんの性器だったら……
そう考えると体の疼きが激しくなる。
私は自分の唇に、人指し指と中指を持っていく。
「にいさんも……きもちよくなってぇ………あむ」
私はその指を兄さんの性器に見立て、口に含んだ。
「んちゅ……ちゅ、れる………じゅぷっ…んむ……」
兄さんのモノを咥えている。そのことを認識するだけで私の興奮はより一層強まった。
舌を絡ませ、唾液をまんべんなく塗す。
唇をすぼめて、強く吸引する。
その間も下半身の愛撫は休まることは無い。
「あぁん、れろぉ…ん……ちゅ、ちゅむ……ん、んむ、じゅぽっ…じゅぷっ…」
「れるぅ…ん、ちゅ、じゅぱぁ……にい、さぁん?ろう、かなぁ?き、きもひい、い?」
口での愛撫に顎が疲れ、興奮により呂律が回らない。
それでも兄さんは肯定してくれた気がした。
「あん……うれしいよぉ……もっと、もっとぉ…きもひよくしてあげるからねぇ……」
そう言って私は再び指を咥える。
「はむぅ……ん、ん、ちゅる…ぁんぅ……にいひゃぁん……もっろ、きもひよく…なっへ、ねぇ……」
「ぺろ……ん、じゅる…はぁん……ん、むぅ、ちゅる…」
「ちゅ、ちゅる…ん…はむ……ん、ちゅ、んっ!んんんんんんんんんっ!」
そのとき、すでに限界に近かった私の身体は、指が軽くクリトリスを擦っただけで、軽く達してしまった。
快感で口の中の指も震え、私にはそれが、兄さんが達してしまったように思えてうれしくなった。
534 妹の病んだ原因 第二話 sage 2008/05/07(水) 23:39:06 ID:ba2PHS+P
「にい、さん?わたしで、きもちよく、なったんだよねぇ……」
快感に打ち震える兄の顔が、はずかしそうに歪むような気がした。
「わた、しもぉ……きもちよかったよぉ…」
これは事実だ。私の体は今の行為にこれまでに無い快感を感じていた。
自分の指でこれほどまでだったのなら、本物ならば口に入れただけでイッてしまうかもしれない……
「ああ……ヤダ……わたし、また…」
兄さんのことを想う。それだけで、一度は落ちついた衝動がまた私を襲ってくる。
「兄さん……すきぃ、だいすきっ!」
今度は秘裂の奥のほうまで指を突き入れる!
それだけで私の脳に焼けつくような快感が走る。
「はあぁぁぁぁぁん!あっ、んんんんんん!」
あまりの快感におかしくなってくる。
それでも、私の指はもっと強い快感を求め深く、深く入り込んでゆく。
「やぁっ!らめぇ、らめなのぉ!こんなの……わたひ、おかしくなっちゃうよぉっ!」
頭を振り、必死で快感から逃げようとする私など無視して、私の指はさらに快感を得ようと激しく動く。
「やだっ!……あっ、うん、ふぁ…やらぁ、やらぁ!ホントにキちゃうよぉっ!!」
今まで何度も兄さんのことを想い、こういうことをしてきた。
でも、こんなのははじめてっ!!
「あん!あっ、ん、はぁぁっ!にい、さん!にいさん!きもちいいよぉぉっ!!」
すでに部屋の中には、ぐちゅ、じゅぷ、といった激しい水音が響いている。
ダメ、こんなに声出したら兄さんに私のしていることバレちゃうっ!
「んんっ!!あ、あっ!!ひゃぁん!!」
兄さんにバレる。そのことを考えただけで私の膣がきつくなり、より激しく擦れて頭が狂いそうになる。
「んやあぁぁぁっ!!にいさぁん!にいさん!!」
もはや自分でも何を口走っているのかわからないほどだ…
「ひうぅっ!!らめっ!!らめぇっ!!キちゃう!!キちゃうのぉぉっ!!」
そのときを待ちわびていたかのように指の動きが激しくなる。
「あっ!あぁっ!もう、もうっ、イッちゃうよおおおぉぉぉっっ!!!」
私の指が一際強く、膣を突き刺したとき、
「だめっ……だめ、だめぇっ!!イクッ!!イクゥゥゥゥッッ!!!!
にいさ、にいさんっ!!……んやあああああああぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!」
目の前がまっ白になって、私は、果てた。
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「はあっ……はあ……」
私は絶頂の余韻に浸りながらぼんやりと思考する…
兄さんは、私が兄さんのことを想ってこんなに乱れていることを知ったらどう反応するだろう……
俺もだよ、って抱きしめてくれるかな…
それとも軽蔑されちゃうかな…
ううん。それだけは嫌。もし兄さんに嫌われてしまったら、今すがりついている『妹』という立場を失ったら、
私は生きていけなくなる…
兄さん…受けいれて欲しいなんて言わない。ずっと『妹』でいるほうが嫌われるよりもずっとマシ。
だから、兄さん……
もう二度と、私のことを忘れないで………
あと少しで起きるから……私は少しだけ泣いた……
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535 妹の病んだ原因 第二話 sage 2008/05/07(水) 23:39:40 ID:ba2PHS+P
なぜ学校に行くのか?と、問われたことがある。
問うた本人曰く、
『だって、兄さんと一緒の時間が減るんだもん!』
ということらしい。
まあ、たしかに学校へ行かずに、フリーター程度でも生活できる余裕はあるにはある。
なのに何故、義務教育を終えたいまでも学校に通い続けているのかといえば、
単純に情報化社会の中で行き残るために人間関係の構築方法を学ぶためだ。
いくら金があるからといっても金を扱うのは所詮人と人、いわば金は人のレールに沿って流れているだけ。
そのため金を円滑に流す社会の歯車として生きる一般人はは、人間関係をより良くすることに尽力するわけだ。
そのために、いろいろと閉鎖して生きてきた俺たち兄妹は、学校で勉強以外のものを学ぶ必要があるのだ。
と、ここまで語ったのが麻里への建てまえの理由であったりする。
もちろん、今言った様な理由もないことはないのだが、本音としては麻里に普通の生活を送ってほしかったりする。
知っての通り麻里は、俺に近づく女を『ブッタギリ♪』する趣味があるので、兄としてはうれしいと思う反面、
心配したりするのである。
いつの日か(そんな日は来るんじゃねえと思うし、現状を考えると百パーセントありえないのだが)、
麻里が兄離れし人を殺す趣味がなくなったとき、ときすでに遅し、ああ、あの子は犯罪者なのですよー、と
世間様から非難の視線を浴びるような立場に立たされるということを考えるだけでも、俺はもう大変なのである。
そのため麻里にはいつか真人間になった時の『立場』いる。そのための学校。そのための友人。
幸にして麻里は、俺の前以外では、完璧超人との評価をいただいている。
そう、今のところ俺の考えは間違っていないモノと思われる。
「以上、おわり」
「なにが?」
麻里が聞き返してくる。
時刻は早朝。朝のラブコメが予想以上に功を成した所為か、今の俺は眠気など吹きとばし、
むしろ徹夜明けの変なテンションを維持している。
麻里に寸止めをくらったのと、朝の生理現象のせいで肥大化したマイサンを鎮圧するために、
徹夜明けの体に鞭打って、朝からスクワット100回とマラソンをこなした俺は朝食をとるためにリビングへむかい、
すでに準備を終えながらも愚直にも兄の到着を待っていた麻里と「汗だくだけど大丈夫?」「お前こそ顔が赤いけど大丈夫か
?」のような会話を終え、黙々と朝食を摂取していた。食事は静かにというのが我が家(といっても二人しかいないのだが)の
ルールだ。
536 妹の病んだ原因 第二話 sage 2008/05/07(水) 23:40:19 ID:ba2PHS+P
「以上、回想終了」
「だから、なにが!」
「落ちつけ麻里。食事中だぞ」
麻里は「だって、兄さんが……」などとぶつくさ言いながらも食事に戻る。
ふむ、こうして見るとなんらおかしな様子もないな。
アップだった髪は降ろし、普段の美しいロングに戻っており、
エプロンをはずした制服姿もまた、非常に麗しく目の保養となる。
いつも通り、脳内フィルタに焼きつけておきたくなるような美少女だ。
ではさっきは何故……
「麻里」
「食事中は静かに、じゃないの?」
「俺はもう食べおわった。よってこの場での発言権を得た。」
「はやっ!い、いつのまに……」
「いつも通り最高の朝食だった。」
「あ、ありがとう」
「ところで麻里、質問いいか?」
「あ、ちょっと待って…私も食べちゃうから。」
「わかった。じゃあ、登校途中に話そう。」
「うん」
そう言うと急いで朝食を食べ始める。
まあ、別にわざわざ聞くことではないな。あれが麻里じゃないわけないんだから…
今日はたまたま調子が悪かったんだろう。前日に何かくさいものでも食べたとかだ。うん、きっとそうだ…
だから聞くだけ野暮なんだ。
俺とキスしたことあるよな、なんて……
最終更新:2008年05月11日 21:47