『スクールドズブリドル』その四

317 『スクールドズブリドル』その四 ◆uC4PiS7dQ6 sage 2008/09/24(水) 23:24:05 ID:LMkuD38l
1
 何の前触れ無く思い出すのは、中学へと入学した時の記憶。
 その時……私は自分が怖かった。たかが十二歳の思考回路には、一線を危する思いばかりが詰まっていたから。

 「最低だ、私って……」
 何度も続く自己嫌悪。
 兄のシャワーシーンを覗いた事も有る。四度目ぐらいになると、脱衣所で兄の衣服の匂いを嗅いだりしてた。口に咥えて声を殺し、バレないかとドキドキしてた。とても……興奮してた。
 トイレの音を聞いた事も有るし、外泊で居ない時は兄のベッドで寝た事も有る。
 お兄ちゃんの私物を使い、私の身体はドロドロに溶けて行く。
 その度に甘い吐息を吐き出し、その度に「最低だ」と吐き出し、その度に自己を嫌悪して呪う。

 「私は、最低だ……」
 発端は六歳の時。父親の部屋で裏ビデオを偶然見つけて再生した時に、私の『普通』は無くなった。

 「ばか……簡単に見つかる所に置いとくから」
 七歳で自慰を覚え、九歳で『したい』と考え始めていた。ませたガキから、変態へと悪質進化した時期。
 対象は双子の兄で、気付いた時には好きだった初恋の人物。
 どこが好きだ? と問われれば『全て』と答え、
 いつから好きだ? と問われれば『一目見た時から』と答える。
 そんな愛しい兄と繋がるれたなら、どんなに幸せだろうと。幼い頃からずっと妄想を膨らませてた。
 この禁忌とされる思いを抱く事が、こんなにも辛いとは微塵も知らず……

 ほんの一時は、彼女に見える様に、それっぽい言動や振る舞いをしようとしてた。でも一時。直ぐにボロは出る。
 兄が成長する度、知り合いが増え、友達が増え、私達の関係が露見する。
 お兄ちゃんに悪い女が付かない様に。お兄ちゃんの為だ……何て、自分には言い聞かせてたけど。

 「私の為でしかないよ」
 この考えも、
 兄を守る為か? と問われれば『YES』と答え、
 自分の為か? と問われても『YES』と答える。
 結局は兄を独占したいだけ。
 算高で、利己的な……Egoistic Virgin。



318 『スクールドズブリドル』その四 ◆uC4PiS7dQ6 sage 2008/09/24(水) 23:25:32 ID:LMkuD38l
2
 換気扇が回る。洗濯機が回る。俺の思考もループする。今から、唏亜を……するって、何度も、自分に、言い聞かせる。
 「ふぅぅっ……ふぅぅっ……ふぅっ!」
 俺も、唏亜も、全身で呼吸し、興奮を極限まで高めて行く。
 「あにゃきぃ♪ は、や、くぅ♪」
 唏亜は口を拡げたまま。伸ばされた舌上からはトロットロの唾液が垂れ、胸元の制服にシミを作りながら濡らす。
 触れただけで性感を刺激し、高度な媚薬効果を有する淫魔の唾液。それの原液が際限無く溢れて満たされ、透明な蜜のように艶めいて糸を引き、ぬちゃぬちゃと蕩けてオスを誘う淫口。
 「黙れナクアッ! っ……ふぅぅっ、挿れる……からな?」
 ペニスをネバ付いた舌の上に乗せ、先端を僅かに唇の中へ。
 ちゅぶっ……
 その瞬間、じょりじょりとした舌が竿部分に巻き付き、ガッチリとペニスをホールドして捕える。
 もう既に、行為も腰も、後には引けん。
 「きゅて、あにゃき……あにゃき、きゅてっ!!」
 唏亜は上目で見上げたまま。俺は唏亜の頭部を掴んだまま。
 溢れ出る唾液でヌルヌルにされるペニスを見下ろし、息を整えながら、最初のタイミングを計る。
 このままでもイケそうだけど、このままじゃいけない。喉の、奥まで……
 プルンと肉厚な唇を、カリを引っ掛けるように出し入れして浅いピストンを繰り返す。
 徐々に深くまで挿入し、半分も呑み込まれた所で、
 「ふぅぅっ……ふぅっ!!」
 食道の手前、扁桃腺にぶつかるまでペニスを沈める。
 「ふんんっ♪」
 唏亜の嬉し気な息使い。舌ヒダは不規則にウネり、根元から裏筋までを
強気に締め付けて揺らめく。
 じゅるじゅると水音を立てて上下に動き、粘付いた感触でペニスを摩擦する。
 頬をすぼめて啜ってるけど、それじゃあ駄目なんだよな?
 イラマチオしないと、駄目なんだよな?
 一つ深呼吸し、柔らかな頬肉に挟まれ扱かれているペニスを、腰を引き、ゆっくりと引き抜く。
 ぢゅぷ、ぢゅぷ、ぢゅぷ、ぢゅぷっ……
 こんなの、休みながらじゃなきゃ、罪悪感がなきゃ、もう二回は果ててる。それ程の快楽。
 「奥までっ……挿れるからなっ!」
 舌は巻き付かれたまま、先端を唇の前まで戻し、最後の確認を取り、
 ぢゅぶぅぅぅぅぅっ!!
 最奥まで一気にペニスを突き刺す。



319 『スクールドズブリドル』その四 ◆uC4PiS7dQ6 sage 2008/09/24(水) 23:27:00 ID:LMkuD38l
3
 俺のカリ首が掻き分けた肉は、きっと喉の奥。食道。
 「ガッ……あっ……」
 ボルトに変わった快楽の波が、ビリビリと一瞬で全身を駆け抜ける。
 声も出ないのに、広がった口が閉じれない。歯は食い縛れても、その隙間からは涎が滲む。
 イカずに居られた……それだけで自分を褒めたい。
 「んむぅっ!? ひょっ、あにゃきっ……ぢゅちゅっ、くるひぃよぉっ」
 そんなの、知らない!
 唏亜は目尻に涙を浮かべ、苦しそう……な『フリ』をしてるだけだ。その証拠に、いつの間にか唏亜の手は、俺の背中で結ばれてる。
 唏亜は試してるんだ。もし気遣って止めてたら、俺の精を受け取らなかっただろう。
 だからこのまま……
 「気持ちいいよ唏亜……お前の中、最高に気持ちいい」
 唇から食道まで、長いストロークで腰を打ち付ける。
 ぢゅぷん! ぢゅぷん! ぢゅぷん! ぢゅぷん! ぢゅぷん! ぢゅぷん!
 プリッとした唇に、柔らかな頬に、キツキツな喉穴に、人外の舌の動きも加わり、一度に四つもの感触を味わされる唏亜の咥内。
 「ボクもっ、ちゅきゅっ……んぢゅぅぅぅっ♪ もちゅっ、おクチのナカがっ、キモチひいよぉっ♪♪」
 クソッ、大体エロ過ぎなんだよ! そんな美味しそうに咥えられたら、どんな男だって反応しちまう!
 キュウキュウ擦れるすぼめられた頬の柔肉に、ヒダを蠢かせながら締め付ける肉欲的な長い舌。その奥に在るコリコリの穴蔵。唾液の原液を作り出すソコは、優しく、キツく、精液を搾り取ろうとする。
 唏亜の咥内は、その為だけに進化しているんだ。
 唏亜は俺から精液を搾り取る為だけに、言動と態度で感情を高ぶらせ、淫らな蜜穴で快楽を与え続ける。
 そんな事、とっくに理解してるのに……ちっく、しょう!
 ぢゅぷん! ぢゅぷん! ぢゅぷん! ぢゅぷん! ぢゅぷん! ぢゅぷん!
 身体の中、睾丸の中から熱いモノが噴き上がる感覚。限界は近い。
 全神経がペニスに集まってるかの様に、中心の管が膨張し、尿道が拡張するのをリアルに感じれる。
 「ううっ、出すぞ唏亜っ! 全部っ、受け取れっ!!」



320 『スクールドズブリドル』その四 ◆uC4PiS7dQ6 sage 2008/09/24(水) 23:28:07 ID:LMkuD38l
4
 今ここに入って来られたら一発でバレるけど……ここで止めたら全てが無駄になっちまう!
 早く、妹を、普通に、戻すんだっ!
 「うけとりゅう♪ おクチで妊娠すりゅからぁっ♪♪ だちゅて、あにゃきのっ、せーしだちゅて!!」
 普段の唏亜なら決して使わない、一々イヤラシイ淫語をだけを繋げた台詞。目を細めて、頬を染めて、耳まで染めて……俺の限界を感じて、熱く溶けそうな咥内で、一層にドロドロの性器を締め上げる。
 ぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶぢゅぶっ!!
 唏亜ッ! ナクアッ! ナクアッ! ナクアッ! ナクアッ!!

 「ふぅっ! ふぅっ! ううっ、うっ……ぐおぉぉおおぉぉぉぉぉぉっ!!!」
 ビュルゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!! ビギュッ! ビュルビュルビギュッ! ビュクビュクビュクン! ドクドクドクドクドクン……
 俺は途切れない快楽に耐え切れず、外に聞こえるかも何て考えもせずに、発情期の犬の如く、全力で打ち付け、声が潰れそうなくらいに叫び吠え、全てを妹の中へブチ撒けた。
 「んぐぅぅぅぅぅぅぅっ!!?」
 唏亜は今度こそ本当に苦しそうに目を見開き、浮かべていた涙を一杯に溢れさせる。
 喉の奥に注ぎ込んだ精は、そのまま胃袋まで流れたろう。これなら、唏亜が吐き出す事は出来ない。
 唏亜への罪悪感と、自分への嫌悪感で死にそうだ。
 「はぁっ、はぁっ、はぁぁぁっ……はぁぁっ、くうっ!? もう締め付けるなっ」
 残り汁を舌の上に零しつつ、未だに強く締め付ける口の中からズルズルとペニスを引き擦り出す。
 唏亜はギリギリまで吸引機の様に吸い付いた後、ちゅぽん! と小さな破裂音を鳴らして漸く唇を放した。
 「んんっ……くちゅ、くちゅ、ふふっ、アニキの……プリプリしてて、おいしっ♪」
 そして舌の上でゼリー状の精液を転がし、プチュプチュ音を立てて咀嚼する。
 俺に見せ付ける様に。俺を見上げながら。ゆっくり、ゆっくり、飲み下す。
 終わった……これで良かったんだ。これで良かったって思わなきゃ、やってられない。



321 『スクールドズブリドル』その四 ◆uC4PiS7dQ6 sage 2008/09/24(水) 23:30:47 ID:LMkuD38l
5
 俺は唏亜を掴んでた手を離し、一歩だけ後ろへ下がって、膝から崩れ落ちた。
 果たしたぞ唏亜。だから……

 「頼むっ、頼むよ唏亜……頼むから、自分を大切にしてくれ。もう、俺に、こんな事をさせるなよ。『普通』に戻ったら……普通に暮らして、普通に学校へ行く、普通の兄妹に戻るんだぞ? それに……」
 情けない姿で視線を床に向け、普通になれと唏亜に言い聞かせようとして、
 「あのさアニキっ! もう、変な事しないよ……ちゃんと学校だって行くし、人前でオシッコなんてしないし、アニキのオチンチン気持ち良くするし、女らしくするから……だから、ねっ? ボクを……好きになってよ、ねっ? アニキ……」
 捲くり立て遮られる……
 しかも唏亜が照れながら、さりげなく独白したのは、俺へと綴られた想い。言葉を断つには充分な内容。
 はっ? 何て言ったコイツは? 唏亜は? 妹は? っ……いんや、どこかでは気付いてた。だけど違う! 唏亜は勘違いしてるだけだ。俺を好きなんじゃ無くて、俺に依存してるだけ。
 だってそうだ! 勝手に人外へ……俺の精を貰わなきゃ生きられない身体にしたんだぞ? 俺を怨む事は有っても、俺に好意を持つなんて絶対に無い!
 それに嫌だ。お前とは一緒に居たくない。俺は、お前を幸せにしたいんだよ。今まで不幸だった双子の妹を、心の底から笑わせたいんだ。だから、俺なんかが隣に居ちゃ駄目。俺が側に居たら、彼氏だって出来ないし、それじゃ結婚だって出来ない。不幸になるだけ。
 「唏亜……お前は勘違いしてるだけだ。俺と一緒に居ちゃ駄目だ。お前は、幸せになれ……」
 身体が丈夫じゃなくて、まともに出歩けなかった十五年。それを今から取り返せよ。もうすぐ普通になれるんだ。そしたら何だってやれるさ。狭い視野で俺だけを見る必要はない!



322 『スクールドズブリドル』その四 ◆uC4PiS7dQ6 sage 2008/09/24(水) 23:32:15 ID:LMkuD38l
6
 ドラムの音はまだまだ続く。換気扇も、空調機も、ずっとそのまま。
 俺は近くなった目線を上げ、内面を悟られぬよう、唏亜の顔を静かに見据える。
 「やだっ! 好きなんだよアニキ……好きなのっ! すきっ、すきっ、大好きっ!! アニキはボクのモノなのっ!!」
 対する唏亜は、内面の感情をそのまま露に。
 さっきまでの余裕だった表情は消え、声まで震わせて悲しんでる。
 俺へと抱き着き、俺の背中に腕を回し、俺の耳元で想いを何度も呟く。
 こんなに、依存して……先ずは落ち着かせないと。学校に行けば、唏亜も友達に会えば、少しは落ち着くか?
 「そう思うのも今だけだから……お前が普通に戻ったら、すぐに他に好きな奴ができるさ。だから、なっ? 落ち着いて、さ。学校に、行こう?」
 俺が約に立ってるのも今だけだ。それも、しょうがない理由が有るから。それが無くなったら、唏亜の想いも変わる。
 俺は唯こうやって、唏亜が落ち込んだ時にでも、頭を撫でて宥めて(なだめて)やるしかできないんだ。
 「そっかぁ……そんなに、そんなに学校に行きたいんだ? そんなに……あの人に会いたいんだ?」
 急速に、声のトーンが低くなる。震えたまま、俺に撫でられてるままだけど、雰囲気に冷気を帯びて行く。
 それも、有り得ない思い違いを口に出して。
 「違うぞ唏亜、俺は唯……」
 取り敢えず、ソコだけでもと否定しようとして、
 「良いよ、アニキ。ボクと、『契約』しよっか?」
 再び遮られる。しかも今度は会話が繋がってない。
 唏亜が打ち切り、違う話しを俺に振ってるんだ。それも、普通じゃない単語の混じった話し。
 「契約? なんの?」
 確かに今の唏亜は『そう言う契約』が出来る事を知ってる。『彼女』も言ってたから本当の事だろう。
 だけどその妹が、俺と契約しようとする意図が解らない。
 「これからボクは、普通の妹になるよ。ご飯と精だけは戻るまで貰うけど……後は普通にしてる。自分を大切にするし、学校にも行く。素敵な彼氏が出来たら、真っ先に紹介する……って努力をする」



323 『スクールドズブリドル』その四 ◆uC4PiS7dQ6 sage 2008/09/24(水) 23:35:25 ID:LMkuD38l
7
 まず述べたのは報酬。これからずっと普通の妹で居ると言う、俺が一番に望んでる報酬。
 何で『契約』なんて言葉を介したかは思い付かないけど、唏亜がやっと一人歩きしようとする決心を付けた事は汲んで取れる。
 「でっ、払う代価は?」
 ならば乗っかろう。幾分かの仕返しくらいは受け切ろう。
 これで妹を幸せに出来るなら、どんな代価も軽いもんだ。

 「ボクに『チャクショウ』させてくれるだけで良いよ……簡単でしょ?」
 妹は俯いて、表情こそ見て取れないが、恐らくは笑ってる。さっきより元気が出てる様に感じる。
 やっと……唏亜も吹っ切れたのか? それは良い事。しかし……
 「ちゃ、くしょう? なんだよそれ?」
 代価の意味がわからない。『ちゃくしょう』と言ったんだよな? そんな言葉、初めて聞いたぞ? 変な意味では無さそうだが……
 「あれっ、知らないの? 口で説明するのは難しいけど……そうだね、五分も有れば終わる簡単な事だよ。でっ、どうするの? アニキがボクにチャクショウ……させてくれるの?」
 暗く、トーンの落ちていた声は、いつもの高さまで戻ってる。ここで決めろと言ってる。
 契約すれば、契約の通り、唏亜は幸せになる努力をする筈……なら、答えは決まってるさ!
 「わかっ、たよ……それで良い。自分を大切にするんならな」
 唏亜が幸せになる為に契約をしたいと言うなら、俺はそれに応じてやるだけ。
 答えを返した二呼吸後、頭から足の爪先へと、温かな熱気が一瞬で駆け抜けた。
 「ふふんっ♪ 契約、成立だなアニキ♪ 安心しなよ。普通にする……努力はするからさ」
 腕を解き、立ち上がった唏亜の顔は、ニッコリと優しく、これまでにない笑みで包まれている。
 俺がずっと見たかった、妹の、幸せそうな……
 「頼むぞ、本当に……」
 俺からも、自然と溜め息と笑顔が零れた。
 これで良い。この笑顔を見れただけでも契約した価値が有るよ。後は俺が代価を払うだけ。
 まぁ……大切な妹の為だ。どんな事だって、必ず払って見せるけどな!

 「うん、守るよ。今夜の十二時までに、アニキが『着床』させてくれたらな。でも気を付けてくれよ……万が一、遅れたら、ボク……死んじゃうからな? ふふっ、学校に行こうぜ、ア・ニ・キ♪」

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最終更新:2008年09月28日 20:58
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