344 N.J.オトウトは、生意気なのか? (1/3) ◆6AvI.Mne7c sage 2009/04/17(金) 20:05:22 ID:DENplbl5
ボクの名前は純(じゅん)。今年中学1年の若人だ。そんなボクの朝は――
「ねえ純ちゃん、忘れ物はない? あるなら私が貸してあげる」
「ねえ純ちゃん、歯は磨いてた? まだなら私が磨いてあげる」
「ねえ純ちゃん、まだ居るよね? 一緒に学校まで、手をつないで行こ?」
いつもの姉ちゃんからのマシンガン可愛がり。
とにかくボクのことに口出しして、甘やかして、そして構いたがる。
正直うっとうしいので、またいつもどおりに、ボクは姉ちゃんから、逃げるように駆け出した。
「もう、姉ちゃん! ボクにばかり構わないで、自分のことをしてくれよ!」
「とまあ、今朝もそんなコトがあったとさ。
なんなんだろうね、ボクの姉ちゃんは、どっかおかしいのかな?」
本人が聞いたら失礼だと思うけど、あいにくここには姉ちゃんは居ない。
そんなワケで、ボクは姉ちゃんに遠慮せず、親友の新太(しんた)にぼやいてみた。
「ふぅん、オマエんちもなんか大変そうだよな。
オマエんトコは姉ちゃんか。オレんトコは妹がそんな感じだぜ?」
コイツは本当にいいやつだ。
本来ならボクが姉ちゃんの普段の素行を話題に出すと、みんな何故か怯えたようにヒいていく。
だけどコイツは似た悩みを持つからか、ちゃんとボクの話を最後まで聞いてくれるのだ。
「なあ、オレ思ったんだけど、オマエの姉ちゃん――潤さんだっけ?
漢字が違うだけで同じ名前なんて面白い姉弟だよな――オマエのこと、好きなんじゃね?」
「まあ好きってんなら、今までの態度からそう思うけど――」
「違うよバカ。そうじゃなくてさ、なんかこう、近親相姦――キンカン的な意味で、だぜ?」
何気なく言って来た新太の言葉に、なぜかボクは背筋が震えた――ような気がした。
「まさかぁ、そりゃないだろうよ。それだったらボク、とっくにヤられちゃってるって!
だいたいそれがマジだったら、新太んトコの妹さんだって、とっくに新太を――」
「まあ、そりゃそうだよな。あっはっはっはっは―――」
「話に割り込むけどさ。もしホントに、その――キンカン的愛情だったら、2人ともどうするの?」
そんなバカ話をしていると、後ろからクラスメイトのおー君が話しかけてきた。
こいつは放課後だけは人付き合いが悪いが、普段はめちゃくちゃ気の利く、いいヤツだ。
とにかく、そんな質問をしてきたおー君に返す言葉は、ボクらにとっては、これしかない。
「えーマジ『キンカン愛ブラコン』!?」
「キモーイ」
「『キンカン愛ブラコン』が許されるのは小学生までだよねー」
「「キャハハハハハハ」」
よし、即席でよく合わせられた。嬉しくて、ボクと新太とで、ハイタッチをしてみる。
こないだ2人で拾ったエロ漫画のセリフを、とっさに改変してみたのだ。
「まあ、普通はそうだよね……。
うん、アレだ。その、2人とも、すっごく頑張ってね……」
何故か意味深なセリフを残し、自分の席に向かうおー君。
そういえば、なんでか教室の入り口のほうを見て喋っていたような気が――
――♪きーん、こーん、かーん、こーん……
「おっといけね。もう授業が始まるのか。
じゃあな純、オレは席に戻るぜ。また後で、今日遊びに行く場所、決めようぜ?」
「そうだね、それじゃあまた、放課後にね!」
345 N.J.オトウトは、生意気なのか? (2/3) ◆6AvI.Mne7c sage 2009/04/17(金) 20:05:50 ID:DENplbl5
そして放課後、とりあえず今日は新太の家に集まって、ゲームをすることにした。
多分帰りが遅くなるので、まずは家に一度帰って、学校の荷物を置くつもりだった。
「ただいまーっ! 姉ちゃんはもう帰ってきてる?
いるんなら、今日はボク、出かけるから留守番よろしくーっ!」
「あ、おかえり純くん。今日はでかけるの?
でもゴメンね。その前に、ちょっと私と、オハナシしてくれない?」
なぜかボクと顔を合わせるなり、やたら真剣な目をしてくる姉ちゃん。
いつものボクを甘やかす時の、子供っぽい表情は、今は完全になくなっている。
「うん、わかったよ姉ちゃん。でも今日は新太の家に遊びに行くんだ。
友達を待たせちゃ悪いから、なるべく早くしてよね?」
「わかってるよ。だから純くん、もうちょっとコッチに近づいてくれない?」
なんだか嫌な予感がするけど、おとなしく姉ちゃんの指示に従うボク。
そしてあと5歩の距離に近づいた時――姉ちゃんの両手から、何かがしなって飛んできた。
「うわあぁぁっ!? な、なにコレ――なわとび用の、ポリなわ?
何でこんなもの――ってアレ? なんで両手と両足に巻きつ――ほどけない!?」
完全に油断していた。なにも言い訳できないくらいに。
こうしてボクは、両手足の自由を奪われたままで、姉ちゃんの前で無様にこけた。
「ごめんね。痛かった? ううん、間違いなく痛かったよね?
だから、ぶつけたトコとか、ちゃんと舐めて治してあげるね?」
そう言って、さっきこけた時にぶつけた膝の部分を捲くり、そこに舌を這わせる姉ちゃん。
くすぐったい。でもどうして? そんな感情がごちゃまぜになって、状況が理解できない。
「な、なあななななんで、なんでボクに、こんなことすんのさ姉ちゃん?」
「あ、ビックリさせてゴメンね。でも純くんが悪いんだよ?
姉ちゃんのことキモイって言うから。中学3年のワタシの愛を、否定したりするから」
キモイ? 中学生? ――って、そうか、昼間の話題か!?
でもなんで、姉ちゃんがそのことを知ってたんだ? どうしてこんなことに?
「あの時ね、ワタシのかばんに、純くんの鉛筆が数本、入ってたままだったの。
だからね、返してあげるために、純くんのクラスの前まで行ったんだ。
そしたら、あんなこと言うんだもん。姉ちゃん、その場で倒れそうになったんだよ?」
それは悪かったけど、いま倒れそうなのはボクのほうだ! いやもうこけてるけど!
「ってそうじゃない! 姉ちゃんまさか、いつもボクに構っていたのは、こうしたくて――」
「うん、そうだよ。ようやくわかってくれたんだね♪
――好きで悪い? キモくてごめんね? でも仕方ないじゃない。
だってさ、純くんがとっても、とぉ~っても、可愛いんだもの。
でもね、キモイって言われるのは、さすがに姉ちゃんも許せないな~。
ねえ、純くんはいつ、そんな悪い子になったの?」
そう言いながら、自分の服とボクの服を交互に脱がせて、お互い裸になろうとする姉ちゃん。
「姉ちゃんは悲しいな~、すっごく傷ついたな~、もう生きてけないかも。
………ねえ、傷ついた責任、とってもらうから、ね? いいでしょ!?」
「やめてよ姉ちゃん! ボクはこんなの……嫌だイヤダ、誰か助け――
そうだ! 今日は新太と遊ぶから、新太の家に行かないと、多分ウチに――」
必死の抵抗。最後の言い訳。でも姉ちゃんは止まらない。
それどころか、いつもみたいな甘え声で、恐ろしい言葉を返してくる。
「大丈夫。今日は新太くんの家でも、急用ができて遊べない――はずだから。
だからね、純くん。今日と明日で、めいっぱいワタシと遊びましょう?」
346 N.J.オトウトは、生意気なのか? (3/3) ◆6AvI.Mne7c sage 2009/04/17(金) 20:06:51 ID:DENplbl5
――そして、次の日――ではなく2日後の朝。
あのままボクは、まる1日近くかけて、姉ちゃんに性的に喰われた。
ボクは当然だけど、姉ちゃんもハジメテで、最初はとても痛かった。
でもどんどん気持ちよくなって――もう姉ちゃんから離れられそうにない。
そう、ボクは姉ちゃんと同じくらいの「キンカン的シスコン」に改造されたのです。
「やあ、おはよう純く――その分だと、もう堕ちてるみたいだね……」
いきなり背後から、おー君に声をかけられた。
気になって話を聞くと、どうやらあの時、ボクの姉ちゃんがいたことに、気づいていたらしい。
そして、ボクと同じように、何故か新太も昨日、学校を休んでいたそうだ。
「あの時はゴメン。ちゃんと教えてあげたらよかったんだけどね。
でもそんなことしたら、余計危なかったんだ。これは僕の経験則からだけどさ。
じゃあ、僕は先に学校に行くよ。――姉ちゃんを、大事にしてあげなよ?」
そう言って先を急ぐおー君の後姿は、なんだか無駄に背が煤けて見えて、カッコよかった。
そういや、おー君には小学校低学年の妹が――いや、詮索はよそう。
「やあ おはよう じゅん きのうは おたのしみ でしたね
オレも きのうは とても たのしかった です…… ▼」
突然背後から話しかけてくる新太。
なんでカタコト――つうか、昔のロープレ風な喋り方なんだ?
――なんて、聞くまでもないか。だって、新太の家にも、構いたがりの妹が――
「あはは、妹ってさ、いいもんなんだぜ、純?
カワイイし、愛おしいし、柔らかいし、気持ちいいし、美味しいし……」
「待て、もういい、もういいから、それ以上喋るな新太ぁ!
オマエの心の傷は、ボクがよぅくわかっている! だから、だから……」
最後には2人して泣き出すボクたち。通学路のど真ん中だから、他の生徒に見られまくる。
でも構うもんか。オマエラなんかに、この絶望的な気持ちが、わかってたまるかぁ!?
しかし神様は、そんな弱者の嘆きすら、許してはくれなかった。
「「おはよう♪ 2人とも、待っててくれたの?」」
背後から女の子の声が2つ。すごく楽しそうで、すごく恋している声音。
というかアナタら2人、最初から知り合いだったのか?
そんな疑問の視線には答えず、彼女らは一段と高い声で、こう言って来た。
――さあ、学校に行きましょう? そして放課後は、2人だけでまた、アイシアイマショウ?
― A feel sick? No, it is love. ―
最終更新:2009年04月20日 19:45