マンコはアウトな

219 マンコはアウトな (1/3) ◆Hx2CWeG5HI sage 2009/05/27(水) 20:12:20 ID:NEPP+biE

学校に行った。
友人全員から『お前、痩せたな。つーか肉が削げ落ちたな』と言われた。
現実から目を逸らし、空を仰ぎ見る。
空は青かった。


思えば、ここ数日で俺はえらく変わっちまったな。
ちょっと前までは自称ノーマルだったのに、今じゃあ妹の変態行為を受け入れちまってる。
それどころか自分自身それを望んでいる節もある。
今までは妹を妹として愛してきたが、最近では本当は女として愛しているんじゃないのかと思ってしまうときがある。
このまま流され続けたら妹とセックスしてしまうのではないか。
…いかんなぁ。
妹が変態なのは生まれつきだし、まあ仕方が無い。だからといって俺まで変態になっていいわけではないだろう。
妹がアレなのは重度のブラコンってだけで話は済む。
だが、もしも。
もしも俺が妹とセックスしてしまったら。
近親相姦の変態野郎ってことで社会から強烈な差別と迫害を受けるだろう。
子供が生まれてもその子はかなりの確率で何らかの障害を持っている。
俺だけだったらいいんだ。苦しむのが俺だけなら。
だが、それが妹や罪の無い子供にまで及ぶから。
ここらで一度ケジメつけとかないとな。
妹に一度ガツンと言っておかないと。
…あんなことしておいて妹に言うのか。
最低だな、俺。



220 マンコはアウトな (2/4) ◆Hx2CWeG5HI sage 2009/05/27(水) 20:15:55 ID:NEPP+biE

一人公園で悩んでいたら、空は既に暗くなっていた。
頬を心の汗で湿らせながら帰宅した。
「おかえりなさい、お兄ちゃん」
…ああ、ただいま。
…玄関で待っていたのか。しかも正座で。三つ指突いて。
「…お兄ちゃん、どうしたの。何かおかしいよ?帰りも遅かったし、学校で何かあったの?」
いや、なんでもないさ。久しぶりに学校に行ったからちょっと疲れたんでな。公園で一休みしてたらこんな時間になっちまった。
「本当にそれだけ?」
ああ、そうだ。
「…そう。お兄ちゃん」
何だ。
「今日はお口になさる?お尻になさる?それともま・ん・こ?」
飯にしてくれ。
「それともま・ん・こ?」
飯にしてくれ。
「それともま・ん・こ?」
飯にしてくれ。
「それとm」
飯にしてくれ。
「もう、お兄ちゃんのいけず~♪」
もうそういう性的な冗談は無しにしてくれ。本当、勘弁してくれ…
「うふふ…でも私がえっちな冗談言っているときお兄ちゃんいつも楽しそうな表情してるよぉ~♪」
そう、なのか…
…そうか。
なあ、妹。
「何?」
その、俺たち兄妹だから…今更だけど、セックスじゃないとはいえ、もう体を重ねるのは…
「…お兄ちゃん。私、お兄ちゃんとセックスしたいよ。お兄ちゃんとひとつになりたいよ…うん、すっごく。お兄ちゃんがいいって言うなら今すぐ襲っちゃいたいくらい」
……
「…でもね、しないよ。だってしたらお兄ちゃん泣いちゃうもん。私はね、お兄ちゃんとずっと一緒にいたいの。ずっと隣で笑顔を見ていたいの」

「えっちぃことしなければお兄ちゃんと一緒にいられるんだったら私、我慢できるよ…でも、たまにはハグハグしたりちゅーしたりするぐらいはいいよね…」
…すまんな。妹。
妹を抱き寄せ妹の唇に自分のそれを重ねる。いつもよりも妹が小さく感じられた。


妹と一緒に夕飯を食べたが、妹は何も言わなかった。ただ俺をニコニコ見ていた。
食事を終え、一人風呂に入りぼんやりと思考に耽る。
…そう、か。
妹と喋ってるとき、俺は笑ってたのか。
俺は妹と馬鹿やってるのが大好きだったんだ…
妹は俺と一緒にいるだけで幸せだったんだ…
いつまでも妹と笑っていられたら…一緒にいられたらいいな。
なんか今まで妹を不幸にさせたくなくて、とかウジウジ悩んでた自分が馬鹿のように思えてくる。もう妹を馬鹿呼ばわりできんかもな。
今思えばあの玄関での冗談も俺を元気付けるためにしてくれたのかもしれんな。
うん!俺は大丈夫だ。何も間違いを犯しちゃいない。ならきっとこれからも大丈夫さ。
よし!風呂から出たらいつも通りの突っ込み役の優しいお兄ちゃんだ!
俺は両頬をはたき気合を入れた。



221 マンコはアウトな (3/4) ◆Hx2CWeG5HI sage 2009/05/27(水) 20:16:34 ID:NEPP+biE

風呂からあがり自分の部屋でくつろいでいたところ、パジャマを着た妹がリッカーの如き高速移動をしながら飛び込んできた。
なんで海老反りしながら来るんだよ。お前はバイオに出演する気か。つーか海老反ってるからパジャマがずれて腹見えてるぞ。
「最近海老反りしながら結婚発表した芸人いたでしょ。私も海老反ったら今すぐお兄ちゃんと結婚できそうな気がして♪」
その発想は無かった。海老反ったら結婚できるとな。やっぱりお前は馬鹿だな。
それはともかく、何のようだ。
「実はね、お兄ちゃんにラブレター書いてみたの♪」
ほう、手紙か。お前にしては極めて控えめなアプローチだな。
…おい、何故パンツから手紙が出てくる。
「懐で温めておきました」
懐じゃなくて股間じゃねーか。しかも微妙に湿っているし。
俺はヌメヌメしたピンクの便箋を受け取り目を通した。


―――
第一章 ドキッ!初恋相手はお兄ちゃん!?

妹「ちょっとお兄ちゃん!何するの!!」
兄「うぇっへっへ!良いではないか良いではないかぁ!」
私、妹。中学1年生の恋に恋する女の子♪
今、自分の部屋でネールアートしてたんだけどいきなりはいってきなお兄ちゃんにベットに押し倒されちゃった♪
兄「そうれ、服を脱いでしまいな!」
姉「いやぁーん♪」
もう、お兄ちゃんたらエッチなんだから☆ この、おませさんめ♪
妹「ぬふふ…兄上の立派なせがれを見せてあげようじゃないか!そうれ、妹!僕たちの息子だよ~♪」
兄「ひやあぁ!お兄ちゃんの変態!スケベ!露出狂!お前の父ちゃんでべそ!!」
いうなりお兄ちゃんはカモシカのようなおちんちんを出しちゃった♪キャッおちんちんて逝っちゃった☆テヘ♪
妹「さあさあ妹よ…お兄様と○イルダァーオォンッ!しようではないか!レェェッツゥ!○キガァ・ゥイィィーン!!」
妹「ダメーお兄ちゃん私達兄妹なのよーこのレイプ魔ー卑劣漢ー悪代官ー☆」
妹「なにおいうか!もうお前の幼きクレヴァスはいみじくもしとどに濡れ、禁じられし青い蕾は妖しく艶やかに鼻に突く雌の匂いを撒き散らしこの兄上を誘っているではないか!」
妹「らめぇぇーひぎぃー」
バッコンバッコン☆
ギーコギーコ <○> <○> <ハァハァ♪
妹「そうれ中にたんまり出してやるぞー!!妊娠させちゃうぞー!!」
兄「イヤァー!中だけはやめてー!!まだママになりたくないのーー!!」
ガッシ!
ボカッ!バキューンバキューン☆
私はイッタ♪
スイーツ(孕)
(省略されました。全てを読む場合は妹大好き!愛してる!!結婚して!!!と叫んでください)
―――



222 マンコはアウトな (4/4) ◆Hx2CWeG5HI sage 2009/05/27(水) 20:17:46 ID:NEPP+biE

最後まで読み終えた後、俺は盛大にため息をついた。
…何ぞこれ。マリファナでも吸いながら書いたのか?



妹は興奮で頬を赤く染め、期待―いや、性欲かもしれん―できらきらと輝く目でこちらを伺っている。
…俺にどうしろと。つーかこれはなんだ。
「何って…兄妹間での禁じられし愛を繊細かつ大胆に書いたものよ!禁忌故に燃え上がる二人…まさに現代社会の倫理観にに一石を投じる問題作よ!どう、続きが気にならない!?」
…確かに気になるな。この脳みそがぶっ飛んだ文章は一体どうすれば書けるのか。
とりあえずコメントいってもいいか。
「うん!いいよ!だから早く続きを要求しなさい!!要求の仕方はちゃんと最後に書いてあるでしょう!!!」
今日も妹は正常に異常だな。
「ハァハァ…」
…突っ込みどころが非常に多いがあえて一言で言おう。
これは酷い。
「ふぇ…どこか変なとこあったかなぁ…?」
自覚まったくねーのかよ。
まず最初に突っ込むが、そもそも兄妹なのに兄妹モノの官能小説らしきものを持ってくるな。
「もう、お兄ちゃんったら想像力豊かなんだから…これは兄妹間のプラトニック・らぶ☆を書いたものよ。決して官能小説ではないわ」
何が『プラトニック・らぶ☆』だ。プラトニックが聞いて呆れるわ。
次に突っ込むとすれば、そう、誤字脱字だ。4行目とかなんだ。はいってきなお兄ちゃんって命令口調じゃねーか。それにお前発言者適当に書いたろ。最初以外全部間違ってるぞ。途中姉が混じってるし。
特に最後のところ、何で兄が中だしされてるんだよ。まだママにはなりたくないのー!ってなれねーよ。なれるわけねーよ。なれたらそいつはふたなりだ。
「それは全部私の愛よ!」
凄まじい強弁だな。誤字が愛で済むなら編集者も出版社もいらぬ。山○悠○の小説は夥しい量の愛に満ちているんじゃないのか。ぽっぽの愛よりも大安売りじゃねーの。
さて次に突っ込むのは…表現や慣用句だ。
「私、お兄ちゃんが読みやすいように特に表現にこだわったんだよ!」
その結果がカモシカのようなおちんちんか。お前は俺を何だと思っているんだ。大体版権的にNGっぽそうなのは使うな。作者がスレで村八分にあっても知らんぞ。
あとお前、途中で○ラン○書院参考にしたろ。そこだけ妙に浮いているぞ。そもそもあれはセリフに使うようなものじゃないからな。
「えぇ~…私、この表現で七回はいけるけど…」
想像力豊かだな。それをもっと他の事に使ってくれ。つーかお前、いけるけどって言ったな。さっきプラトニック・らぶ☆だとかほざいたがお前はこれでいけるんだな。
「あ…えへへ♪」
笑って誤魔化せん。
あと最後のスイーツ(孕)ってなんだよ。
「今巷で話題のスイーツを使ってみたんだよ!」
それ、(孕)じゃなくて(笑)な。
「もう、細かいなぁ…」
細かいか?
「そうだよ!お兄ちゃんは最後の行を読めばいいだけなの!」
何だよそれ…やっぱりお前それが言わせたかっただけか。つーか泣くなよ。まあ、どうせ嘘泣きだろうが。
「それなのにお兄ちゃんはいたいけな妹に情け容赦なく突っ込み続けるなんて…酷い!お兄ちゃんの鬼畜!!外道!!!もっと突っ込んでください!!!!ハァハァ」
あ~やっぱりキモイな、妹よ。
…ほれ、こっちに来いよ。
お前とは結婚もセックスもできんが抱っこや添い寝ぐらいはしてやるさ。
「え、ホント!?お兄ちゃん大好き!!」
ああ、俺もお前が大好きさ。

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最終更新:2009年05月31日 23:07
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