『受け入れたら負けかなと(姉的に考えて)』

36 (1/3) ◆Hx2CWeG5HI sage 2009/06/20(土) 06:29:50 ID:oR9Vsbfe
んぅーっ!
やっぱりりょうちゃんのお布団は良く眠れるわね。
ってもうお昼じゃないの!
りょうちゃん起こしてくれればよかったのに…
いや、これは愛しの姉上を気遣ってわざと起こさなかったのよ!
昨日はあんなにがんばったからね…ウヒヒ!
さて…とりあえず朝ごはんを食べましょうか。
…でもこの時間だともうお昼ごはんかな?

冷蔵庫を漁る。
お、白米発見。目玉焼きも発見。
今日のお昼ごはんはこれですか。
ママが作っておいてくれたのかな?
フヒ…感謝感謝♪
朝早くからご飯作ってお仕事に行ってホントお疲れ様です。

うーん…暇ねえ…
りょうちゃん自動車学校に行っちゃってるし…
私免許取ってるから行きたいとこ連れてってあげられるのに…
いや、きっとりょうちゃん私とラブホにドライブインしたいのよ!
もしくはちょっと過激にカーセックス…
もう…りょうちゃんったらえっちなんだから!
私がお世話してあげないとほんとダメなんだから…♪
とりあえずお世話の一過としてお部屋のお掃除をしてあげましょうか。

さて!何かいいもの出てくるかな!
ゴミ箱は…夢が詰まった箱はとりあえず後のお楽しみということで…
軽くお部屋の埃を落としてあげますか。

…ない。
ない!
ないないないないなああああああい!!!
なんで下のおけけが一本も落ちてないのよぉ!!
もしや…りょうちゃん私がおけけを食べてるのに気付いて…処分したとでもいうの!?
もったいない!!実にもったいない!!
姉に対する反逆だ!けしからん!!
罰として…帰ってきたら下のおけけ全部剃っちゃいましょうか。
そして目の前で美味しく食べちゃうのよ…イヒヒ!
きっとりょうちゃん泣いちゃうだろうな…♪
あー!もうそれ想像しただけで一日終わっちゃいそうだよお!
駄目、おけけのことはこれでおしまい!
お掃除に集中するの!

ふう、埃も全然集まらなかったわね…
あの子存外に綺麗好きなのね。
というより私が毎日お掃除しているせいか。
さて…あとは埃を掃除機で吸い込んで、と…
…待て。この埃はりょうちゃんの部屋から出たんだよな。
それ即ち…りょうちゃんの気化した汗を吸収しているかもしれないということよ!!
やっべー!食いてー!!
りょうちゃんの身体から出たものなんだよ!りょうちゃんと一つになれるんだよ!!
こんなの我慢できるわけないよね!?
よーしお姉ちゃん食べちゃうぞー!って…
これ食べたら…私でも流石に身体壊すかもしれないよね…?
ああ…でもりょうちゃんを食べて身体を壊されるなら…イイ!!
でも夕方にはりょうちゃん帰ってくるよね。
だったら…本人を直接頂いた方が…
…ごめんね…ありがとう…そしてさようなら!りょうちゃんの分身!!
あなたは掃除機の中で安らかに成仏して!!


37 (2/3) ◆Hx2CWeG5HI sage 2009/06/20(土) 06:31:19 ID:oR9Vsbfe
さて…埃タンはちゃんと処理したし…
お次はお楽しみのゴミ箱よね!
さーて何がでるかなー♪
せーし付きてぃしゅー来ーい!
…ない。
一個もない。
…というか何これ。手紙?
クシャクシャで全然読めないよ…
ひょっとして…私宛に恋文を書いてみたのかしら!?
ちょっと失敗しちゃったから捨てたのね…
ふふふ、りょうちゃんったら照れ屋さんなんだから♪
しわくちゃを手で伸ばして…机の上に置く!!
ふっふっふ…これをネタにりょうちゃんからたっぷり絞り取っちゃおうかしら♪
覚悟してなさい!りょうちゃん!!

お掃除も終わったし…シャワー浴びとこ。
綺麗にしとかないとりょうちゃんに嫌われちゃうかもしれないからね。
まあ…りょうちゃんがその程度で嫌うような器じゃないことは私がよーく知ってるけどね♪

さて…身体もお部屋も綺麗にしたし…
どうしようかな?
やることがない…
仕方ない、もう一回寝ようかな。
そーれ、りょうちゃんのベッドにダイビングだ!
…いたい。鼻打った。
もうやだ。
りょうちゃん慰めて。
りょうちゃんの布団に包まると、りょうちゃんに抱きしめられているような気がした。
はぅぅ…りょうちゃん…
無意識のうちに股間へと手が伸びる。
…いけない!
夜のためにエロスは残しておくのよ!
今やって疲れちゃったら…
疲れたまま本番に望むなんて本末転倒よ!!
ちゃんと万全の状態にしておくのよ!
それが奥さんの務め!
キャッ奥さんって言っちゃった♪
とにかくここは我慢よ!!

…でも、一回くらいはいいよね?

―――数時間後―――

……

らめぇ…りょうちゃん出すときは中っていったでしょ…ばかぁ…

はっ!夢か…
折角盛り上がっていたというのに…また寝るか?
…そういう訳にもいかないか。もう夜だ。
今日一日で何時間寝たんだ私…ま、いっか。
夜頑張るために寝溜めしたと思えば。
とりあえずリビング行こ。
誰かいるかな?


38 (3/3) ◆Hx2CWeG5HI sage 2009/06/20(土) 06:32:26 ID:oR9Vsbfe
…あ、ママだ。
お帰り。
「…ただいま。もうご飯は出来ているから食べなさい。私はもう済ませたわ」
え、そう?じゃあ…ってあれ?
りょうちゃんは?
もう帰っていてもおかしくないでしょ?
「…天音ちゃん。良君はもう…」


……はは。
何言ってるのママ?
そんなわけないよね。
ママったら冗談が下手なんだから。
そういうとこ私嫌いだよ。
…そうか、全部あの女がいけないんだ。
アイツが私のりょうちゃんに付きまとうからりょうちゃんが困っちゃうんだ。
りょうちゃん。
りょうちゃんりょうちゃんりょうちゃん。

りょうちゃんの部屋に駆け込む。
嘘だうそだうそだ…
女狐が…アイツさえいなければあああぁあ!!
ふと机の上に置いてあった手紙が目に付いた。
手に取りよく見たら…遺書と書いてあるように見えなくもなかった。
遺書を握りつぶし、ゴミ箱に放り込む。
どいつもこいつも私を騙しやがって…早くりょうちゃん帰ってきてよ…
クソッいらいらする…!
そうだ…布団に包まればりょうちゃんを感じられるはず!
勢いよくベッドに飛び込む。
布団に包まると、りょうちゃんに抱かれているような気がした。
いや…私はりょうちゃんに抱かれているんだ。
そうだ、りょうちゃんはここにいるんだ。
ならいいじゃないか。
これは悪い夢だ。
そうだ、そうに違いない。
夢なら…覚めてしまえば、全て元通り…


――――


天音ちゃん…
あの日からもう1年も経つのに…何も変われないのね…
良君と身体を重ねて…それを苦に自殺してしまった日から…
あの日良君が死んで…良君の彼女も後を追う様に自殺して…そして天音ちゃんも死んでしまった。
心が。
それ以来…ずっと良君の部屋に篭り続けている。
起きて、ご飯を食べて、お掃除して、体を洗って、お昼寝して…そして晩御飯の時に良君が死んだことに気付いて…
良君の部屋に逃げて…全てを忘れて眠る。
あの日から、ずっとそれを繰り返している…
天音ちゃん…もうやめようよ…
このままじゃ…良君だって天国で泣いているよ…
お願い…前を見て…
良君は死んだって受け入れて…
私だって寂しいの…
もう家族は天音ちゃんしかいないのに…
私…耐え切れないよぉ…
あなた…良君…
誰か助けてよぉ…っ!

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年06月22日 20:21
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。