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小ネタ キモウト戦争 sage 2009/08/30(日) 14:06:38 ID:7hz5OVcO
西暦20XX年
世界中のキモウトは泥棒猫その他を抹殺し、愛する兄達を追い詰めつつあった
その動きにただ貞操が奪われるのを待つだけとなった兄達は一斉に蜂起し最期の防衛線を旧日本国某所に展開し徹底抗戦の意思を見せる
次々と犯されてゆく盟友達に黙祷を捧げ、地下に潜りながら戦い続ける兄達
そして、その貞操を終わらせようとしている兄達がここにも二人
「ここももう保ちそうにないな・・・」
「そうだな」
俺は幼馴染のユウヤとこの地下シェルターに立て籠もっていた
俺の妹のチナツとユウヤの妹のユウナギから逃げ回って二日、よくやった方だろう
「へっ、まさか最期の最期まで腐れ縁とはな」
ユウヤが苦笑する
「まったくだ」
俺もユウヤに笑い返す、恐怖をひたすら虚勢を張って隠したぎこちない笑みだった
二人のキモウトが俺達を探してこのシェルターに勘付き始めている
キモウトの接近を前にしてへらへらと笑っていられるユウヤが俺は少し羨ましかった
「兄さん、そこに居るんですね?」
どこかからチナツの声がする、遂に見つかったようだ
「鬼ごっこは終わりですよ、ふふっ・・・美味しそうな兄さんの匂いがする・・・」
「お兄ちゃん、どこぉ?あたしもう我慢できないよぉ・・・んっ」
最後の声はユウナギのものだ、ユウヤの顔からも余裕の色が消えている
しかし何か覚悟を決めるとユウヤは支給されていたライフルを取り立ち上がった
「どうせ最期だ、思い切り抵抗してやろうぜ」
立ち上がった幼馴染の顔には最早何の迷いもなくて
俺もいつしかライフルを手にしていた
最終更新:2009年09月05日 22:22