24スレ27

27 名無しさん@ピンキー sage 2009/10/09(金) 15:44:54 ID:ONtNV82Y
一人暮らしをしている姉に呼び出された俺は夕刻頃、姉の住む東京郊外のアパートへとたどり着いた。
このアパート、最初こそ全部屋満席だったらしいが今では住んでいるのは姉だけなのだという。
それとなく「いわく付きの物件かもしれないから部屋変えたら?」と言ってきたが、「心配してくれるの? 嬉しいなぁ」とまるで相手にされない。
まぁ、そんなこんなで様子見も兼ねての訪問だった。

「いらっしゃ~い。疲れたでしょ、お菓子作っておいたよ」
呼び鈴を押す前に扉が開き、俺は一も二もなく部屋の中に引きずり込まれた。
ガチャリ...と鍵とチェーンまでも掛ける姉。女性の一人暮らしにおける防犯対策らしい。
「で? 今日は何の用なの?」
お菓子とお茶もそこそこに、俺は本題を切り出す。男手が欲しいということは力仕事なのだろうか。
「ふふふ。実はね、お姉ちゃんと―――」

ガン!! ガン!! ガン!!
突然玄関の扉が激しく音を立てる。扉の向こう側から聞き慣れた妹の声が響いた。
『お兄ちゃんまだ無事!? 扉を開けて!!』
住人がいれば近所迷惑になったであろう。とにかく妹は激しく扉を叩きありったけの声を上げて俺の名を呼ぶ。
『お兄ちゃん聞こえる!? 早く扉を開けてっ!!』
「おいおい、何だってんだよ。今開けるからちょっと静かにしてろ」
俺は急いでチェーンを外し鍵を・・・
「開けちゃだめッッッ!!」
物静かな姉から発せられた怒号。あまりの意外さと迫力に俺は固まってしまった。
「弟君・・・何でお姉ちゃんがここに呼んだか教えてあげる」
ユラリ...と一歩ずつ近づいてくる姉。なぜだかその行動に俺は恐怖を覚えた。
「妹はね・・・弟君のことを性的な目で見てたの。知ってる? あの子、弟君のシャツやリコーダーで自慰とかしてるのよ?」
妹がブラコン気質だということは前々から感じていた。が、まさか俺に欲情を抱いていると誰が予想できるだろう。
扉の向こうの妹の動きも止まっている。
「だからこの部屋に呼んだの。ここで弟君を匿わなきゃいつかきっと妹に犯されちゃうもの。お姉ちゃん、そんなの見たくない」
俺の指が扉から離れる。鍵を開ける気にはなれなかった。
『騙されないでお兄ちゃん!!』
俺の動きを察知したかのように妹が再び吠えた。
『私見たの!! 一人暮らしする前にお姉ちゃんが手錠とかロープを買ってるところを!』
ビクッと姉が反応する。そしてギロリと扉を睨んだ。
『それに薬も沢山あるのよ! きっとお菓子とかお茶に睡眠薬とか媚薬を盛ってるはずよ!』
そう言われれば何故だか瞼が重い。それに身体の奥が熱を帯びているようだ。
まさか・・・本当に姉が薬を・・・?
『早くしないとお姉ちゃんに捕まっちゃうよ!? 扉を開けてっ!!』
「弟君」
ユラリ...
「開けちゃだめよ」
俺はどうすればいい―――?
『お兄ちゃんっ!』
ガンガンガン!!
『扉を開けてっ!!』
俺はどうすればいい―――?
姉が近づき、妹は叫ぶ。
瞼は重く、身体は熱い。
俺は・・・俺は・・・俺は・・・――――――

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年10月17日 21:57
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。