567 低スペックキモ姉 sage 2009/11/17(火) 11:52:13 ID:qXOTRYws
『ふんふ~ん♪よし。』
「何『ふんふ~ん♪』とか言っちゃってんの?キモ過ぎるんですけどぉ~」
『いやいや、まぁ聞きたまへよ。ふふふふ……実はクラスの女子から一緒に買い物に行こうと誘われたのだ!!!』
「えっ!?………そそそっ、そんなのどどどっ、どうせ荷物持ち係とかそんなやつでしょ!?」
『何を言うか、愚姉様よ。一昨日放課後呼び出されて、それでその子が夕日に負けないくらいに顔を真っ赤にして俺にお誘い
をしてきたんできたんだぜ。もう完全にデートだろうがっ!!!遂に俺にも春キタ━━(゚∀゚)━━!!』
弟くんが……デート……?しかも私以外の誰とも知らない女となんて……。確かに弟くん、女の子に好かれそうな顔立ちだも
んね……。でもでもそんな急にデートだなんて。…………嫌、だよ……。弟くんが他の女に盗られるなんて絶対嫌……。だっ
て、弟くんが生まれた時からずっと二人一緒だったのに……、嫌だよぉ……グスン
「ふっ、ふ~ん!あっそ!!!でもあんたなんて顔立ちはかっこよくて、背もすらっとしてるし、時折見せる可愛らしい仕種
なんかキュンってしちゃうけど、性格なんて女々しくて、オタクで、童貞のヘタレ男なんだからねっ!!!そんなだからどう
せ帰ってきたら私に『うわ~んフラれちゃったよ~お姉ちゃん~こんなかわいそうな僕を慰めてくれ~』とか泣き付いてくる
に決まってるんだからねっ!!!勘違いしないでよねっ!!!……ふんっ!!」
はぁ………。あんな風に強がってはみたけど、やっぱり、嫌……だな…………そうだ!!!!弟くんを尾行してデートの邪魔
してやろう!!!………うん、そうすればまた私だけの優しくてお姉ちゃん思いの弟くんに戻ってくれるに違いないんだからっ!!!
~数時間後、駅ビル内デパート~
アナウンス「お客様のお呼び出しを致します。〇〇区からお越しの三枝様、〇〇区からお越しの三枝様。お姉様が四階迷子センター
にてお待ちでございます。至急お越し下さいませ。」
「ああああんたの事尾行してたらまままっ、迷子になっちゃったとか……そういうんじゃないんだからねっ!!!絶対違うん
だからねっ!!!???……グスン……うぅ……寂しかったよぉ~グスッ」
たまにはスペックの低いキモ姉もかわいい
最終更新:2009年11月22日 20:28