本日の日誌を職員室に届けようと廊下の角を曲がった先に妹が居た。
今では妹のトレードマークと言っても過言ではない太ももまで届きそうな長く綺麗な黒髪と、洗練された佇まいから遠目でも妹だと一目で分かる。
妹は当初複数の女子学生と楽しそうに雑談していたが、そこに男子学生が一人割り込むと妹をそこから少し離れた場所へと誘導していく。
(・・・・・・またか)
腰より長く伸ばした黒髪に目筋の整った顔、その感情を余すことなく表す大きな瞳。
男女隔てなくにこやかに応対する妹は、教師、学生、親御、全てに受けが良く。
その容姿も相まってか学園でも有名人で、入学してから僅か4ヶ月だいうのに妹に慕情を抱く男子はその数を日々増やしている。
男子ならば必ず誰もが憧れる高嶺の華、それが俺の妹「桜井 咲」である。
俺の予想は当たったらしく真っ赤な顔をした男子学生は妹に手紙らしきものを渡すと、そのまま走り去ってしまった。
走り去っていく男子学生の後姿を眺めていた妹。
そんな妹と一瞬だけ視線が交差する。
次の瞬間、妹が信じられない行動に出た。
渡された手紙の中身を見ることなく両手で握り潰すと、近くにあったゴミ箱目掛けてそれを捨てたのだ。
綺麗な放物線を描きながら、ゴミ箱へと消えていく手紙。
妹は制服の上着のポケットからハンカチを取り出すと、丁寧に何度も指を拭っていく。
まるで汚いものでも払うかのように。
そして一瞬だけ俺に視線を返すと、にっこりと微笑んだ。
.
.
.
.
.
コンコンと規則正しくドアがノックされた音が部屋に響き渡る。
「お兄様、咲です。入っても宜しいでしょうか?」
「あぁ。入って良いぞ」
「失礼します」
ガチャリと音を立てながらドアノブが回され、咲が部屋に入ってくる。
学校が終わってからそのまま来たらしく、学生服のままであった。
咲は俺の姿を一目だけ見るとベットに上がり、俺に御尻を見せるかのように四つん這いになった。
形が良い捲し上げられたスカートから純白のパンツがちらりと見える。
真っ白なベッドシーツに拡がる黒髪が酷く扇情的に見えて俺の中の加虐心を酷く刺激した。
「お兄様。本日、咲は悪いことをしました。・・・・・・いつものようにお仕置きして下さい」
「今日は何をやらかしたんだ?」
座っていた椅子から立ち上がり、咲に近付いていく。
俺の接近に感づいた咲が時折体を振るわせる。
恐らくこれから起こるであろう”お仕置き”に興奮にしている証拠なのだろうと思う。
咲は四つん這いの姿勢を変えることなく、首を垂れたまま続ける。
「な、名前の知らない男子学生から頂いた恋文を中身を見ずに捨てました」
「相手に悪いと思って反省しているのか?」
白く滑らかな肌をゆっくりと撫でながら咲に問う。
「・・・・・・」
しかし、返答はなかった。
お尻を撫でていた手を止めると、無造作にそれを振りかぶり咲のお尻へと叩きつける。
肉を叩く音が狭い部屋に響く。
「ひっ、っっ」
体を震わせながらも咲は何も言うことなく、痛みに一生懸命に耐える。
「聞こえなかったか?俺はどうしてそんな”いけない事”をしたのか聞いたのだが?」
聞こえていた筈なのに咲は何も言わずに沈黙を貫き通す。
さっきより力を込め、今度は2度叩いた。
「ひっっ、いったっっ」
自分では一生物に出来ないであろう程の美女を四つん這いにさせ、そのお尻を叩くという倒錯した行為は自分だけに許された権利であるのだと錯覚させるには十分だった。
男子学生が憧れる高嶺の華を俺だけが独り占めにして嬲りそして服従させているのだ。
そこには止めようのない悦楽があった。
もっとだ、もっといじめて怯えて痛みに耐える顔が見たい。
「ひっぐ、痛い・・・・・・です。にぃ様」
夢中になる余り、我を忘れていたらしい。
咲の泣き声で我に返る。
白く美しかったお尻は赤く腫れ上がり見るからに痛々しかった。
力の加減をすることなく全力で何度も叩いていたらしい。
咲の顔を見ると、その美しい顔は涙と涎で汚れていた。
ベッドシーツに出来た涙の染みから、咲は何度も泣いて許しを請い願っていたのだと分かる。
ふと時計を見ると咲のお仕置きを始めてから既に30分以上が経過していた。
「ぐす・・・っひぐ。な、何度も許してっておねがぃしたのに。ひ、ひどいです。兄様・・・・・・」
涙で汚れた顔を見下ろしながら不覚にも、美しいなと思ってしまった。
「お前が言うのはそうじゃないだろ。俺の質問に答えることじゃないのか?」
真っ赤なお尻を再度いたぶる。
今度は強弱をつけながら何度も叩く。
痛みに耐えるだけだった咲の声に変化が起こり、やがてそれに嬌声が混じりだす。
やがて白いパンツの秘部の部分が濡れ始め、同時に部屋に甘い匂いが充満してきた。
そこを触るとくちゅりと湿った音が聞こえてくる。
「咲、濡れてきてるぞ?」
秘部から出てきた愛液を指に絡ませ、それを咲の顔へと持っていく。
「・・・・・・舐めろ」
策は何も言わずに、小さな舌を出すと一生懸命に舐め始めた。
左手を咲に舐めさせながらも右手ではお尻を叩き続ける。
「咲。どうして捨てたか答える気になったか?」
それでも答える気配のない咲に苛立ちと怒りが積もっていくのが分かったが、それを制御する理性はとっくに壊されていた。
湧き上がってきた苛立ちに従うがまま全力でお尻を何度も何度も叩いていくと、咲の声が絶叫に近いものになっていく。
「っっっっ!!!!」
咲の体が脱力し、シーツの上で何度も痙攣を繰り返す。
口から涎を垂らしながら、痙攣を繰り返す妹。
その姿を横目で眺めながら、俺はズボンから自分の一物を取り出すと咲の黒髪を掴み、それを既に勃起していた一物に巻きつけた。
そして何度も何度も上下に擦る。
さらりとした髪が表現しがたい快感を与え、否応なく射精感を高めていく。
「出すぞ、咲!!」
咲の赤く腫れたお尻に濁った精液を吐き出すと、それを白いパンツへと擦り付けていった。
「・・・・・・はぁはぁ」
精液でパンツを汚され痙攣を繰り返す妹を眺めながら、俺はこうなってしまった経緯を思い出していた。
桜井一家は特別裕福というわけでも貧しいというわけでもなかった。
父は中流商社の管理職で母親は専業主婦。
そんな両親に育てられた俺と咲は二人の愛情を一身に受け、すくすくと育っていった。
無口で大人しいが威厳のある父、優しくてお茶目な母。
そして俺をお兄様と尊敬しながら、一生懸命に後を追ってきた可愛い自慢の妹。
俺は暖かな家族に恵まれたことを心から感謝している。
朝起きたら母親手製の料理が用意されておりそれを食べてから学校に行き、夕食は家族揃って頂く。
それが長年の家族の決まりごとみたいになっていた。
俺はそれに対して特別不満を抱いたことはないし、むしろ家族全員で夕食を食べれることを楽しみにさえしていた。
だが、その頃の俺には唯一気がかりなことがあった。
実の妹である咲のことだ。
幼い頃から少しブラコンではあったのだが、年を経る度にその兆候は度合いを増していた。
兄妹ではなく、思慕・・・・・・悪く言えば「狂愛」とでも言うのであろうか。そんな視線を何度も向けられるようになってきたのだ。
初めは何かの冗談かと思ったのだがそうでないと分かった時、俺は疑いようのない不安に駆られていた。
咲は昔から聡明な子だった。
善悪の区別もきちんと理解し、他者を思いやる気持ちも人一倍強かった。
そんな妹だからこそ俺は惜しみない愛情を注いだし、常に妹を気にするよう心掛けていた。
その反面、妹に対して不安を感じていたのもまた事実である。
妹は他者に対して気を配りすぎる余り、自分の感情を隠す所があったからだ。
水量が増した川が何かのきっかけで決壊する時があるように、妹の感情もいつか”決壊”するのではないかと。漠然とした不安が常に俺を苛んでいた。
そしてその予想は、当たることになる。
俺が中学卒業を目前に控えた2月、父親が本社へ転勤することになったのだ。
家族全員で転勤先へ引っ越すという案もあったのだが、俺の高校の事も踏まえ結局は、俺と咲だけがここに残ることになった。
母は月の半分をここに居て、もう半分は父の元へ。
母が「二人だけの時は新婚を思い出しながらイチャイチャしている」と嬉しそうに語っていた事から向こうでの生活は悪くないものなのだろう。
母が居ない間、俺と咲の二人が家事を公平に分担して日々生活していた。
家事が増えた分何かと面倒な事も多かったが、それなりに充実した生活を送っていたのだと思う。
中学の卒業式を終えたその日、早々に帰宅した俺を迎えたのは信じられない光景だった。
その頃から咲の容姿に磨きがかかり同級生の子でも、咲以上に可愛い子は居ないと周りの人も俺もそう感じていたし嬉しくもあった。
そんな咲が俺のベッドの上で洗濯に出していた筈のトランクスを舐めながら下半身を弄り自慰をしていたのだ。
「咲、何してるんだお前は!」
”とりあえず止めなければならない”そう感じた俺は部屋に入り、咲の手からトランクスを取り上げた。
取り上げたトランクスは唾液でぐっしょりと濡れており、乾いてるところが少しもない程に湿っていた。
「自慰ですよ、お兄様」
焦りと驚きから必死に詰め寄る俺とは対照的に咲は冷静そのものであったと言える。
少しも悪びれたとこがなかった。
「自慰。ご存知ないのですか?」
「自慰ぐらい知ってるさ!でも、俺が言いたいのはそういう事じゃない!!!」
何が言いたいのかさっぱり分かっていないのか、咲は少し首を傾げるだけ。
「自慰をするななんて言わないが、何で俺のトランクスを使っている!!?」
合点がいったかのように咲は微笑む。
「好きだからです」
このトランクスがそんなに好きなのか?そう問うために口を開きかけたが、それよりも先に咲が口を開いた。
「正確に言いますね、トランクスが好きなのではなく。お兄様、貴方を愛してます。だから”貴方のトランクス”で自分を慰めていました」
「なっ!!」
「お兄様先に断っておきますが。私の願望はお兄様を逆レイプすることですよ?それをトランクスで我慢しているのです。感謝されるべきなのに非難される謂れはありません。」
開いた口が閉じてくれなかった。
「そう思いませんか?」
色んな感情が渦巻いて反論できなかった。
妹はそんな俺に近寄り頬を撫でると、俺の手からトランクスを取り上げそれを再び口に含んだ。
くちゅくちゅと湿った音が再度響き渡る。
「・・・・・・狂ってる」
そう、妹は狂っている。
実の兄を犯したいと宣言し、その相手の前で自慰を始めるぐらいに。
咲はトランクスを口から取り出すと、固まったままの俺の手にそれを押し付けてきた。
「そのトランクスにはお兄様の残り香がありません。今お兄様が召してるものを下さい」
貰えると思って疑ってないのだろう、両手をずいと差し出してくる。
「・・・・・・お前は狂っている」
俺の視線を真正面に受けても、妹は微笑んだままだった。
「私は一般の倫理観から外れているのかも知れない。でも私はそれを間違ったことだと思っていませんよ。」
「それが狂ってるって言ってるんだ!!!」
「それはお兄様の倫理観でしょう?その倫理観に基づいて私を叱責しているだけのことです。ですが私の倫理観ではこれが”正常”なのです」
「それは詭弁に過ぎない」
「詭弁?なら詭弁で結構です。私がお兄様を愛している。それは事実ですから」
「お前は自分が何を言っているのか、本当に理解しているのかっ!!」
ただ狂っているのならまだ良い、精神科でも連れて言って矯正すれば良いのだ。
でも咲の狂いかたはそうではない。
実の兄を愛しその上で正常な精神を保ったまま、それが正常であると信じているのだ。
「お兄様、もう一度言います。お兄様が今召されているトランクスを下さい。自慰の途中でお兄様が入ってこられましたのでイクことができませんでした」
「・・・・・・」
「どうしました?」
「・・・・・・もし、俺が渡すのを拒んだらどうする?」
んーっと、人差し指を頬に当て考えていますというポーズをする咲。
そんな態度に苛立ちがつのるが表情には出さない。
「その返答は考えていませんでした、必ず渡してくれると思いましたから。そうですね、もし頂けないなら今夜、お兄様を逆レイプします」
どこまでも真剣な顔、恐らく本気で実行する気だろう。
その顔に躊躇いはなかった。
トランクスを渡せば自慰をし、渡さなければ逆レイプされる。
どっちに転んでも最悪だが今はとにかく考える時間が欲しかった。
「分かったトランクスをやる。その代わり自分の部屋で続きをしろ」
「良い返事です。流石は私の溺愛するお兄様です」
抵抗はあったが一度廊下に戻ってトランクスを脱ぐと、叩きつけるかのように咲に投げた。
「約束は守ります。お兄様ごきげんよう」
その言葉を最後に本当に出ていく。
今はとにかく対処法を考えよう、そう考えてベッドに向かったが愛液の飛び散ったベッドで横たわる気がしなかった。
ベッドシーツを剥がすとそれを丸めて部屋の隅に放置。
匂いを消す為、窓を開ける。
窓から見えた景色は俺の心情と反して憎らしいほどの晴天だった。
最終更新:2010年01月28日 14:12