443 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/14(日) 23:25:46.31 ID:SYoPBdTl0 [5/5]
SS『彼氏彼女の関係?』



「ただいまー」
「・・・おかえり」

俺がリビングに入ると、身も心も最高に可愛らしい女の子が俺のことを迎えてくれる。

スラリと伸びた手足に、発育途中にも関わらず十分に大きなおっぱい。
しかも大きいだけじゃねー。硬くも無く柔らかすぎもせず。男にとって最高のおっぱいを持ってるんだ。
それに顔だって良い。そこらのアイドルなんざ比較にならんくらいの超絶美人だ。
陸上で引き締まった体は、ただダイエットだけで痩せてる連中が哀れに思えるくらい健康的だ。

見た目だけじゃない。
俺が苦しんでる時には、抱きしめてくれる。
自分がどんなに苦しんでいても、俺のために、俺の背中を押してくれる。

こんな世界最高の美少女と、一つ屋根の下なんてうらやましいだろ?

「なによ、あんた、何ニヤニヤしてんのよ」

・・・まあ、少々ムスっとしてるのが珠にキズだが、それも含めて魅力的なんだぜ?
惜しむらくは、これが俺の妹って事なんだよなー

何しろ俺たち、彼氏彼女より、お互いのことを優先しちまうような兄妹なんだけどよ、
これ以上進むとやばいっつーか・・・
い、いやっ!俺は別に進もうとか考えてるわけじゃねーぜ!?

俺がそんな事を考えていると―――

「で、クリア、した?」
「・・・えーと?」
「この前渡したでしょっ!?『妹○6歳~ぶるまぁのささやき~』をっ!」

そうだったな、もう一つ、取るに足らない小さな問題があったな。
こいつは重度のエロゲーマーで、何故か俺にもプレイを強要してくるんだったな・・・。

正直に言うと、妹モノのエロゲーってのは、俺には合わない。
面白いとか面白くない以前の問題なのだ。
どだい本物の妹がいる人間に、仮想の妹を愛でるゲームを楽しめってのが酷な話なんだよな・・・。
いくらこの雪希とやらが、かわいい顔して、かわいい台詞で俺を慕ってくれようと、
俺には『現実の妹以下じゃねーかよ』としか思えんのよ。

・・・ん?昔も似たような事を思った気がするんだが?
まぁ、はじめから肌に合わなかったって事だよな。

だけど、せっかく妹が選んでくれたエロゲーだ、やらんわけにはいかねーだろ?

「ああ、あれな。CG回収97%までは来たから、もうちょっと待ってくれよ」
「ま、まぁ、あんたにしちゃ上出来じゃない?あとそんだけなら今日中にコンプできるでしょ?」
「ああ!まかせとけっ!」

勢い勇んでリビングを出、階段を上る。
っと、ちょっと待て、俺。
そういや97%なんて中途半端な所で止まってる理由、思い出したぜ!
ルート分岐がありそうな選択肢のどちらを選んでも、同じルートにしかならねぇんだった・・・
他は全部しらみつぶしに調べたはずだしよ?
その辺の攻略ヒントを桐乃に聞かねーと、って思ってたんだよな。

慌てて階段を駆け下りる。
リビングへの扉に手を伸ばし―――って!このパターンは!

ふにっ

「きゃっ!」

・・・あ、あれっ・・・?
突然リビングから出てきた桐乃を、俺は何とか回避し・・・回避・・・した・・・はず?

ふにっ、ふにっ

俺の目の前の桐乃は、何故かゆでだこのような真っ赤な顔をして、固まっている。
そして、この俺の手は、何かマシュマロのように弾力があり、やわらかい物体をつかんでいる。

ふにっ、ふにっ、ふにっ

えーと・・・これは・・・?ヨクワカンナイヤ

一瞬のち・・・あるいは何分も経ってからだろうか
俺の頭はようやく正常に働き始めた。

「ごっ、ごめっ!」
「っ~~~~~~///」
「ほ、ほんとにスマンかった!」

な、なんつー事をしちまったんだ俺はっ!
妹のおっぱいを数分間揉み続ける!?
俺はこの場で死ぬ運命なのか?あるいは黒髪の美少女に殺される運命なのか!?

とりあえず、この場で死ぬのだけは回避したいので、即座に土下座の体勢になる。
・・・何しろ『土下座マスター』だの、『恐怖!!土下座男!!』だの言われてるくらいだしなっ!!!

「あ、あっ、あんたっ!!!」
「ごめんなさいっ、すんませんしたっ!」
「あたしのっ、むっ、胸っ!」
「や、柔らかかったからっ!すっげー気持ちよかったからっ!」

こ、こんだけ謝れば許してくれる・・・よな?

「あんた・・・」
「は、はいっ」

冷え切った桐乃の声からするに、俺の寿命が延びるかどうか、まだまだ予断を許さないようだ。

おそるおそる顔を上げていく。
視界の端に白いものが見える中、後ろ髪を引かれつつも、俺は桐乃の顔へと視線を移動させる。

「あんた、そんなに胸がいいわけ・・・?」
「なっ、何を言ってるのか」
「もうネタはあがってんのっ!」
「なっ・・・なにっ・・・!?」

以前、どこかで見たパターンだ。つーことは、当然桐乃は本当に証拠を握ってるわけで・・・
だが、馬鹿な・・・俺が重度のおっぱいフェチだってのは、赤城とお袋くらいしか―――
情報の流出経路はお袋かよっ!?

「この前、久しぶりに御鏡さんに会ったんだけどね・・・」

ん?あのヤローにまた会っただと?
なんのためにだよっ!?

「シスコンのあんたが心配しないように言っとくけど、
 他のモデルの娘たちと一緒に、新作衣装に合わせたアクセの打ち合わせをしただけだから」
「そっ、そうかよ」

俺、顔に出てた?

「そこで、たまたま、御鏡さんがあんたの話をしてきたんだけど・・・」

そ、そうかよ・・・
でも、俺と御鏡ってそんなに話もしてねーし、あの時の偽彼氏騒動の話かぁ?

「あんたッ・・・御鏡さんに『付き合ってどれくらいしたらおっぱい触っていい?』とか聞いてんじゃないわよッ!!!」
「くぁwせdrftgyふじこlp!?」

そっ、そーだった。
よくも桐乃に余計なこと吹き込んでくれやがったな?
あのヤロー・・・覚えてやがれ。

「あっ、あれはっあくまで一般論であってだなっ!?」
「一般論!?誰でも胸触ってもイイって言うつもりっ!?」
「いや、俺がおっぱいを揉むのは彼女だけだって」
「言い訳すんなっ!」
「ちょっ!?」
「それにっ!あんたの隠し場所のエロ本っ!眼鏡もだけどっ、巨乳ばっか!!!」

や、やめて・・・もう俺のHPは0よ・・・
つーか、お袋殿・・・妹にまで俺の性癖を暴露すんのはやめてください・・・

「いいかげん認めなさいよね・・・これ以上言い訳を続けるんだったら、あたしにだって」
「認めるっ!俺はっ!おっぱいがっ!!!
 大好きなんだよぉぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!!」

家中に響き渡る俺の声。
完全に変態である。

「変態」

もっともなので、言い返しようもない・・・

「どうせあんたの事だから、地味子とか黒いのとかの胸だって触ってんでしょ?
 あーキモいっ、マジでキモいっ!!!」

桐乃は、先ほどより冷めた、軽蔑しきったような声で言い放つ。
確かに俺が悪いけど、そんなに言わないでくれよぉ・・・涙が出ちまうじゃねーか・・・
だが、せめて事実誤認くらいは解いておかねーとな。
多少は上向いてくれよ?俺の評価・・・

「ま、待て、桐乃」
「何よっ!」
「俺は、おまえのおっぱい以外、揉んだことはないぜ(キリッ」
「へっ、変態ッ!!!」

あっれー?おっかしーなー?
俺が触ったのはおまえのおっぱいだけ、って言うことで、
黒猫や麻奈実には迷惑かけてねー⇒多少は俺の評価回復って予定だったんだが・・・
顔真っ赤にして、激怒?・・・かよ・・・

「あ、あのさ・・・京介・・・」

突然桐乃の声のトーンが落ちる。
いったいどうしたってんだよ?
つか、もしかして怒ってんじゃなくて・・・

「あんた、さっき『俺が胸を揉むのは彼女だけだ』って言ったよね?」
「・・・そうだな、確かに言ったな」

よく分からん質問だが、言ったもんは言ったからなぁ。
微妙に表現は違うかもしれねーが、大体の意味は合ってるしな。

「さ、さっきの京介・・・あ、あたしの・・・む、胸・・・」
「えっ?」
「そっ、それにっ・・・京介・・・あたしの・・・しか・・・揉んだことないって・・・」

えーと・・・?何を言いたいんだ?こいつは?

『俺がおっぱいを揉むのは彼女だけ』
『さっき、俺は桐乃の胸を揉んだ』
『俺は桐乃の胸しか揉んだことはない』

・・・・・・・・・・・・

あああああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーー!!!

「きょ、京介・・・もしかして、あたしのコト・・・」
「待てっ!俺はおまえのこと彼女にしたいって!?」
「そっ、そっか・・・京介、あたしを彼女にしたいんだ・・・ほんとシスコンっ!」

しっ、妹婚!?

「待てっ、待て待てっ!俺はまだ結婚できねーしっ!?」
「けっ、結婚っ!?あ、あたしをお嫁さんにしてくれるのっ!?」
「嫁っ!?桐乃は俺の嫁っ!」

あっ、あれぇ?
お、思いついたコトを口にするたびにドツボにはまってる気が・・・

「京介・・・大好き、大好きっ!だぁいすきっ!(はぁと」
「ああっ!俺も大好きだっ!桐乃ぉっ!」





まあ、この後何があったかは皆の想像に任せるしかないのがツライところだが・・・

・・・だってしょうがねえだろ?
あんなに可愛い女の子が、好き好き言って迫ってくるんだぜ?
俺の理性の防壁なんかじゃ止められるワケねーだろっ!?

それに・・・

隣で寝息を立てる、最愛の妹を見つめる。

本当に・・・大好きだもんな。
なあ、桐乃?



End.




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最終更新:2011年08月15日 23:02