457 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/08/19(金) 09:46:56.17 ID:0J9OSSmF0 [2/3]
SS『詠み人、くんかたん』※俳句ネタ&縦読み
「あんたさ、あたしのこと、好き・・・なんだよね」
「桐乃・・・」
濃紺の空に星が輝きはじめる時間。俺と桐乃は公園の中、二人だけで語らっていた。
「そうだ、俺はおまえの事が大好きだぜ」
ライトに照らし出される桐乃の横顔は、本当に女神のようだ。
「あんたもあたしも、彼氏とか彼女とか、つくれないって事だったよね」
二回目だな、この話は。俺と桐乃がお互いを一番大切だと想うと、普通ならそういった結論になっちまう。
「気にすんな、俺は別に一生独身だって構わないぜ?」
「脳湧いてんの?あたしは気にするっていってんの」
パッと振り向いた桐乃の顔は、嬉しそうで、でも悲しそうで・・・複雑な表情をしていた。
「ん・・・そう、だよな」
月並みな表現だが、桐乃も女の子だ。女の子としての幸せと引き換えにして良いわけない。
「はあ・・・あんたみたいなシスコン、あたしが居ないと死んじゃうから、しかたないケドさ」
た、頼むからその話は・・・って、事実だもんな、しょうがない。
目の前には、愛しい桐乃の手。おまえがそんなにシスコン妹婚言うなら、俺の本気を見せてやるぜ!
「今から、目ェつむってろよ」
手をとる。返事など必要ない。ポケットに忍ばせた指輪をはめる―――おまえは俺の伴侶<いもうと>なんだぜ―――
――――――――――
「にゃにィ~~~?俳句の解説、加奈子がしろってのぉ?」
「おまえ、俳句なんて、そもそもわかんのか?(まあ、頼んだの俺だけど・・・)」
「い、いったなぁ~?加奈子だって、『秋の空』が秋の季語だってことくれぇーわかんだよぉ!」
「た、たまげたなぁ~~~(そりゃ誰だってわかんだろ?)」
「次は何だってんだよぉ」
「あにきのパンツって、そもそも何なんだよ・・・」
「匂いが気持ちイイ・・・だってよぉ?洗濯前か後か、それが問題だ・・・とかぁ」
「きっ、桐乃がっ?桐乃がそう言ったのか!?」
「ノートに書いてあったぜぇ?授業中にぼーっとしながら書いてんの!」
「ぱ・・・ぱんつの事をかっ!しかも俺のっ!?」
「んー・・・他にもぉ、お兄ちゃん~だいしゅき~とかぁ、妹と結婚してシスコン完成だよねっ!とかぁ」
「つーか、おまえ、ぜってーふざけてるだろ?」
「た、たまにはいーじゃん!加奈子ぉ、最近出番も無いしぃ(半分はホントの事だけどよぉ)」
「可愛い子ぶってんじゃねーよ!」
「ランちんみたいに、加奈子ぉ、忘れられたくないっていうかぁ」
「もう、忘れたくても忘れられねーと思うぞ・・・?」
「のんびりしてる間に行数制限だけどよぉ、秋って洗濯日和も多いしぃ、加奈子たちの会話も鍵らしいぜぇ?」
End.
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最終更新:2011年08月22日 12:00