15 名前:【SS】丸裸を買いにいこう 1/2[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 14:03:43.88 ID:XCgXiR280 [2/10]
京介「もう入荷されてるらしいし、おまえの丸裸買ってくるわ」
桐乃「あたしの丸裸じゃなくて、『あたしの兄貴の愛しの妹がこんなに丸裸なわけがない』でしょ!」
京介(・・・・・・つまり、おまえの丸裸だろ?)
桐乃「こんな表紙じゃなけりゃあたしが買ってくるんだけど・・・・・・」
京介「俺も恥ずかしいんだが」
桐乃「あんたなら平気だって。
あんた、『眼鏡っ子幼馴染ぶっかけ本』とか、レジが同じクラスの眼鏡の女の子でも平気で買えるんでしょ?」
京介「俺の面の皮はそこまで厚くねえ!
精々痛チャリにスーツ姿で街中を全力疾走できるぐらいだ!」
桐乃「十分面の皮が厚いんだけど。
それじゃあ気をつけて行って来てね」
京介「おうよ」
京介(気をつけて、か。前には聞けなかった言葉だよな。
まぁ、どうせ『帰りに事故にあって本を駄目にしないように気をつけて』て意味だろうけどな)
京介(結局隣町まで来ちまったな)シャァァァ
あやせ「いらっしゃいませー」
京介「」クル
あやせ「えい♪」ピッ
京介「なに!?
自動ドアが自動で開かねえ!」
あやせ「こんにちは、お兄さん。お買い物ですか?」
京介「いや、トイレを借りにきたんだ」
あやせ「偶然ですね。今朝からこのお店でバイトしてるんですけど、お兄さんと会える気がしてました」
京介「会話が成り立ってねぇ・・・・・・
それで、おまえはなんでこんな本屋でバイトしてるんだ?」
あやせ「桐乃が好きなアニメのガイドブックが発売されたじゃないですか」
京介「そうだな」
あやせ「わたしも確認したんですけど、この『あた兄』の霧乃ちゃんて桐乃とそっくりじゃないですか。
しかもこんないかがわしい格好して!」
京介「確かに似てるように見えなくもないな。
あといかがわしい格好してるわけじゃないぞ?水着を帯で隠してるだけだぞ?」
あやせ「だから、いやらしい気持ちでこの本を買いに来た人を捕獲、じゃなくて指導してるんです」
京介「・・・・・・具体的に何をしたのかは聞かないでおくよ」
あやせ「気になったら後で加奈子に聞いてくださいね♪」
京介(加奈子・・・・・・おまえはバカな子だったが、嫌いじゃなかったぜ・・・・・・)
あやせ「それで、お兄さんが欲しいのはこの『あたしの兄貴の愛しの妹がこんなに丸裸なわけがない』ですか?」
京介「チガウヨ?」ガクガクブルブル
あやせ「お兄さんはラッキーですね。これが最後の一冊なんですよ。
沢山入荷しておいたんですけど、わたしに指導されたい人がいっぱいきて、あっという間になくなっちゃったんです」
京介「なぁあやせ、一つ聞いていいか?」
あやせ「なんですか?」
京介「何で表紙の霧乃が顔を除いてほとんど塗りつぶされてんの?」
あやせ「初回限定版です♪」
京介「嘘つけ!それに灰猫の方はヒゲを書かれた上に額に『肉』って書かれてるし!」
あやせ「ところで短編小説の『黒髪の妹メチャ可愛い』の妹さんは綾香ちゃんじゃないんですね。
残念です」
京介「今日のあやせは会話のキャッチボールがまったくできねえ・・・・・・」
あやせ「あ、初回限定版の特典は表紙の黒塗りだけじゃないんですよ」
京介「へーそりゃすごいー(棒)」
あやせ「なんと、この綾香ちゃんブロマイド(水着黒塗りバージョン)です!」
京介(あやせの生写真じゃねえか!)
京介「なぁあやせ」
あやせ「なんですか?」
京介「俺はもうあやせにセクハラしないと決めたんだ」
あやせ「そう、ですよね・・・・・・」
京介「でも初回特典をもらわないと桐乃に怒られるから、その写真は貰っておくぜ!」
あやせ「・・・・・・やっぱりお兄さんは変態ですね」クス
16 名前:【SS】丸裸を買いにいこう 2/2[sage] 投稿日:2011/09/29(木) 14:04:07.57 ID:XCgXiR280 [3/10]
京介「お目当ての本は買ったが、さすがにこの本を桐乃に渡すわけには行かないよな。
仕方がない、少し遠いがあそこの本屋に行くか」テクテクテク
京介(ここに売ってりゃあいいんだが・・・・・・)シャァァァ
あやせ「いらっしゃいませー」
京介「もう、つっこむ気力も沸いてこねえ・・・・・・」
京介(結局あの後五件も周っちまった・・・・・・)
京介「ただいま」
桐乃「おかえり。
どうしたの?ずいぶん遅かったけど」
京介「ああ、それがな・・・・・・
ってどうしたおまえ!その髪!」
桐乃「これ?『丸裸』で黒髪の霧乃ちゃんが出てくるらしいから、あたしも染めてみたの。洗えばすぐ落ちるやつだけどね
どう?似合うでしょ」
京介「・・・・・・ああ、すごい可愛いな」ボー
桐乃「~~~!!
キモ!!
い、妹相手になに照れて赤くなっちゃってんの?」
京介「て、照れてなんかいねぇ!
ただ見蕩れ、じゃなくて見慣れてないから驚いただけだ!
いつものおまえも同じくらい可愛いっつーの!」
桐乃「~!~!~!
う~・・・・・・
ねぇ、今携帯持ってる?」
京介「持ってるぜ」ヒョイ
桐乃「ん。じゃあ、ご褒美あげる」ピピピ
京介「ご褒美?」キッリリーン
京介「おまえからのメールか」
件名:ご褒美
キモかったけど、あたしを可愛いって言ってくれたからプレゼントしてあげる
@kurokami_maruhadaka.jpg
京介「添付ファイルは画像か・・・・・・おまえかな?」ピピ
添付ファイルを開くと、そこには自室にて、一糸もまとわず、その代わり胸と腰の辺りを黒く塗りつぶされた、
真っ赤な顔をした黒髪の桐乃が写っていた。
京介「ふぉぉぉぉぉ!
素敵な写真をありがとうな、桐乃!」
桐乃「叫ぶな、恥ずかしい・・・・・・」
京介「やっぱり塗りつぶしは破壊力高いよな。
・・・・・・・・・・・・」ヒョイ
桐乃「なにしてんの?携帯を掲げて」
京介「いや、こうしたら塗りつぶした下の水着が透けて見えないかなーと思ってな」
桐乃「~~~~~~~~~~~~!!!
よこせ!」
京介「よっと。わたさねえよ。
それにどの道透かしたところで見えるはずないだろ?」
桐乃「そうなんだけど・・・・・・
もう!
早く二階に行って一緒に『丸裸』読も!」
京介「そうだな。
・・・・・・なあ桐乃」
桐乃「なに?」
京介「黒髪もいいけどよ、アクティブなおまえには、いつもの髪の色の方があってるかもな」
桐乃「ふん!あたりまえだっての!
ベ~だ!」
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最終更新:2011年09月30日 20:13