219 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/09/30(金) 16:08:19.01 ID:k7A/D2FV0 [1/2]
SS『兄妹だから?』
俺は今、妹の部屋に居る。
と言っても、いかがわしい理由じゃない。むしろその逆だ。
「で、なんの用なワケ?」
相変わらず、桐乃の蔑むような言葉が心地良い。
だってよ?こんな事言いながら、こいつ、俺の事好きなんだぜ?
おっと、話がそれちまったな。
「なあ、最近俺たち、結構仲が良いよな?」
「!ばっ、ばかじゃん!・・・あ、あんたがシスコンだからっ!」
「おまえだって十分にブラコンだろ?」
「・・・バカ・・・」
見ろよ、この可愛さ!
俺の周りには美少女って言える人間が何人も居るけどよ、
こいつの可愛さに勝てるやつなんて一人だっていねーよ。
つーか、この世界に一人だっていねーんじゃね?
「だけどよ、最近俺たち、世間的に見て結構やばくねーか?」
「な、なに言ってんの!ヤバイのはあんたのシスコンだけでしょ!?」
「そ、そうかよ?」
最近の俺のやばさが常軌を逸しつつあるのは、俺自身認める所だ。
今だって、桐乃と話しながらも、部屋から立ち上る桐乃の匂いを必死に嗅いでいたりする。
脱衣所にあった桐乃のぱんつにだって手を出してしまった・・・
それに、桐乃もなんとなくだが正常な兄妹の領域を超えつつあるような気がするんだ・・・
「とにかくだ。ここらで少し、『兄妹で許される範囲』について考えて見ないか?」
「はあ?あんたが常識持ってれば、そんなの考えるまでもないじゃん?」
確かに、普通に考えりゃ、そうなんだけどよ?
おまえが常識を破壊するくらい可愛いから問題なんだろうがっ!
そりゃな?おまえが瀬菜とかあやせとか黒猫程度の可愛さなら、俺も常識の範囲で行動できるだろうけどよ?
おまえの可愛さときたら、世界一じゃねーか!
まあ、さすがにそんなことを桐乃に直接言うわけにはいかないわけで。
「それでも、ちゃんと初めから『どこまでならオッケーか』を決めておけば安心だろ?」
「そ、そりゃ、そうだけど・・・」
「おまえだって、世間体とか色々大事だろ?」
「・・・わかった」
ようやく分かってくれたか。
俺だって、本当はもっと桐乃と仲良くなりてー。
それこそ彼氏彼女みたいな関係になれたら・・・なんて妄想したりもする。
だけどよ、俺たちは兄妹なんだ。
どうしたって、どこかに一線を引かなきゃならないだろ・・・?
「それじゃ、まず、『手を繋ぐ』あたりから考えてみるか?」
「えっ・・・手を繋いじゃダメなの・・・?」
「い、いや、とりあえず、彼氏彼女でもやりそうな事を一通り考えてみようぜ?」
「う、うん・・・」
・・・そんな寂しそうな目をすんなよ・・・
「そ、そういや、赤城のヤローも、瀬菜と手をつなぐ事あるって言ってたかなー?」
「そっ、それじゃあ、兄妹で手くらい繋いでも大丈夫って事だよね?」
すっげー食いつきだな?
ま、まあ、手くらいなら、仲の良すぎる兄妹ならアリだよな?
「そうじゃねーの・・・たぶん・・・」
「そっか・・・京介と手を繋いでも大丈夫なんだ・・・」
頬を染める桐乃に、逆効果だったかと焦りつつも、俺は次の質問に移った。
「つ、次は・・・『キス』・・・ってどうよ?」
「あ、それは大丈夫でしょ?だって、せなちーもしてたし・・・」
そう・・・だったっけか?
あれは確かほっぺにちゅーレベルじゃなかったか?
・・・いや、キスはキスだ。
だから、俺たちがキスをしたって、兄妹だから問題ないよな。
「でも、さすがに『おっぱい揉んだり』とかは、ダメだよね?」
「なん・・・だと・・・?」
「だ、だって、兄妹でいやらしい事なんて、したらダメだし・・・」
だが、それではあのおっぱいに・・・桐乃のおっぱいに触れなくなっちまうじゃねーか!
何か・・・何か手は・・・
「いやらしいことじゃなきゃいいんだよな?」
「そ、そうだけど・・・」
「なら、問題無い。」
「あ、あんた何―――」
「なぜなら、兄が妹のおっぱいを揉むのは、妹のおっぱいを育てるためだからだ!」
フッ・・・あまりの正論に声も出せないか。
「確かに、普通の男女でおっぱいを揉むのはいやらしい行為だろう。
だが、俺たちは兄妹だ。
兄妹だから、妹のおっぱいの成長を兄が手伝うのは普通の事だろう?」
「え、えと」
「だいたい、おまえの持ってるエロゲーでも、そういったシーンがたくさん出てきたハズだ!」
「そ、それはそうかもしれないけど」
「だから、俺がおまえのおっぱいを揉むのは、何も問題ない。以上だ。」
「う、うん・・・」
よし!なんとか乗り切ったぜ!
これで桐乃のおっぱいも触り放題だよな!
・・・あ、あれ?
そもそも、俺、何の話をしにここに来たんだっけか?
「お、おっぱいを触る事は納得できないけど、わかった。
でも、え、えっちは・・・ダメ・・・だよね?」
「え、えっちか・・・」
これは難しい問題だ。
確かに、えっちそのものはマズい。マズいに決まってる。
だが、これを簡単に否定しちまうと、おっぱいを触る事すら制限されちまう危険性がある。
別の切り口は・・・!
「桐乃」
「な、なによ」
「えっちも、いやらしい目的でなければ大丈夫だ」
「そ、それって!」
「子作りのためのえっちならば大丈夫と、某エロい人も言っていた」
「い、妹を孕ませっ!?て、て言うか、せ、生存戦略?」
「よく分からんが、とにかく大丈夫だ」
「そ、そんな理由で大丈夫?」
「大丈夫だ、問題ない」
「う、うん・・・」
よし、これで桐乃とのえっちも大丈夫だな。
当初の目的がなんだったかすっかり忘れちまったが、多分大丈夫だよな?
「あ、あのさ・・・」
「どうした?桐乃」
「え、えっちまではいいかもしれないけどさ・・・
け、結婚は・・・無理、だよね・・・」
「んなわけないだろ?」
考えるまでも無い。
非常に単純な事だ。
「このまえのメルフェスの時、美咲さんも後押ししてくれたろ?
あの時、まるで、俺とお前の結婚式の予行演習みたいだったじゃねーか」
「そ、そうかな?」
「それに、あの姿の俺とおまえを見て、加奈子やあやせも、特に文句は言わなかっただろ?
・・・服が破れてたから、いかがわしい事をした疑惑は持たれちまったけどよ」
「う、うん・・・あやせ、あたしと兄貴の服装そのものには怒ってなかったよね」
「それに・・・だ」
正直恥ずかしいけどよ、これくらいは言ってやらないとな。
「俺とお前は兄妹だろ?
兄妹だから、初めから同じ戸籍に入ってるじゃねーか」
「・・・うんっ!」
満面の笑みを浮かべた桐乃が、俺に寄り添ってくる。
「ね、京介」
「どうした?桐乃」
少しだけ恥ずかしそうにしながらも、幸せそうな笑顔がとてもまぶしい。
これからの一生、添い遂げていきたい。そんな気持ちになる笑顔だ。
「あたし、ずっと難しく考えすぎてたのかも」
「何をだよ」
「えっとね・・・兄貴と彼氏、それに夫って、あんまり違いが無いんだね」
「そうだな。妹と彼女、妻も、たいした違いは無いよな」
「うん!」
俺たちはどちらとも無く抱きしめあい、キスを交わした。
そして、兄妹だから、キスだけじゃなくって色々できるんだよな。
End.
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最終更新:2011年09月30日 20:16