700 名前:豆乳の日【SS】[sage] 投稿日:2011/10/12(水) 03:04:04.32 ID:P1GLARNTO [1/5]
※京介の変態度が高めになっております
「ほら桐乃。これやるから飲め」
俺は紙パック飲料を桐乃に差し出した。
「これって……豆乳? なんでまた?」
「今日は『豆乳の日』だからな」
「えっ、もしかしてそれだけの話なわけ?」
「んなわけねーよ。豆乳にはな、大豆イソフラボンが含まれてだな、骨粗しょう症や乳ガンを抑える効果があるんだぜ」
「京介………」
「俺は、桐乃の身体のことが気になってしかたないんだよ。桐乃がいつまでも健康的で素晴らしい肉体であって欲しいんだよ!
……って、やっぱ可笑しかったか?」
「ううん、そんなことない。京介がこんなにあたしの身体の事を思っててくれたなんて、あたし……
豆乳、ちゃんと飲むから」
「そうか、ならいいんだ。豆乳、沢山あるからな。ちゃんと飲むんだぞ」
俺の言葉に素直に頷く桐乃。よかった。これでいいんだ。これでうまくいくに違いない……
と、思ってたんだがなあ……
数日後の深夜、俺は桐乃に呼び出された。
「そこに正座して!」
「何だいきなり、何かしたのか俺が?」
「ふーん、とぼけるんだ。あっそう、わかった。それならこれから重要参考人の話を聞くから」
そう言って桐乃は携帯を取り出した。
「…あっ、せなちー。ゴメンゴメン夜遅くに。こないだの件なんだけどね…」
瀬菜が暴露してるなら、もはや取るべき行動は一つだけだ。
「すいませんでした」
「聞こえないなあ。もっと大きな声で言って!」
「桐乃さま、ウソをついて申し訳ございませんでした!」
「いやいや、あんたはウソはついてなかったよね。豆乳に骨粗しょう症や乳ガンを予防する効果があるのは事実。だよね?」
「はい、その通りです」
「問題なのは、あんたがあたしに豆乳を飲ませた真の理由が他にある、その理由を黙ってたところにあるの」
「……別に、黙ってたつもりはないんだが……ちゃんと説明してたし」
「説明? あんたいつ、『あたしの胸が大きくなるように豆乳飲んでくれ』って言ったワケ????」
説明しよう。瀬菜の豊かな胸部を目にする度に、俺は常々、桐乃もこんなに胸が育ってくれればいいのに…と思ってたわけだ。
そこで俺は瀬菜に、
実は桐乃がモデルをしていく上で胸のことを気にしているようだ。
デリケートな問題なので誰かに相談ができないようだから、参考までに、なんで瀬菜の胸は大きく育ったのか教えて欲しい……
と尋ねた。
俺の、桐乃のことを思ってとの姿勢にブラコン娘も心を動かされたのか、胸の秘密を教えてくれたわけだ。
「それが豆乳だったわけ」瀬菜は毎日、家での食事で豆乳を飲んでたそうだ。それ以外には、特に気をくばってた事はないとのことだった
。
「………。」
暫しの沈黙の後、桐乃は大きなため息をついて、こう切り出した。
「ねえ、あんたは胸の小さな女の子は、嫌いなの?」
「えっ………いや、嫌いじゃないけど、できることなら大きなほうがいいかな、と」
「……あたしね、あんたが思ってるほど、胸が小さいわけじゃないんだよ」
「………。」
「疑ってるみたいだから、ちゃんと確かめさせてあげるね。京介………」
……というわけで、俺が桐乃の胸に抱いてた誤解は無事に解けたのでした。めでたしめでたし。
えっ、誤解が解ける過程を説明しろって? ○○○が監視してるここでバラせるわけないだろ!!
……ここだけの話、直接視覚と触覚とで確かめた……いいか、○○○には絶対秘密だからな!
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最終更新:2011年10月13日 22:10