137 名前:【SS】立冬 1/2[sage] 投稿日:2011/11/08(火) 19:03:28.04 ID:X2m+HGjQ0 [1/8]
京介「ただいまーっと」
桐乃「おかえり」
京介「おう。
……ん?おまえスリッパ変えたか?」
桐乃「うん。
今日は立冬。
冬が訪れてますます寒くなるから、モコモコスリッパに変えた」
京介「そのくじらスリッパあったかそうだよな」
桐乃「そう言うと思って、あんたの分も用意しておいてあげたよ」スッ
京介「おお!
ありがとうな」ハキハキ
京介「だいぶあったかいな。人肌のような温かさだ。
まるで今まで誰かが穿いていたみたいだぜ」
桐乃「キモ!あたしがあんたのスリッパを直前まで履いてたみたいに言わないでよね」
京介「だれもそんなこと思っちゃいねえよ。
豊臣秀吉じゃあるまいし……」
桐乃「というか、あたしのスリッパが変わっただけですぐに気がつくだけでもキモいんだけど。
帰ってきてすぐにあたしの全身を嘗め回すように見たってことでしょ?」
京介「ソ、ソンナコトシテナイゼ?
偶然たまたま気づいただけだって」
桐乃「ふ~ん」
京介「それより、冬となればあれだな。
コタツの出番だな」
桐乃「露骨に話題をそらしてきたね。まあ、いいけど。
コタツだけど、今日メルル仕様のコタツ入手してきたから」
京介「メルル仕様のコタツだと……?
相変わらずオタクの感性は理解できんな。
それより、メルル仕様のコタツなんてどうするんだ?
リビングじゃ使えねえし、おまえの部屋もオタクだってばれちまうから駄目だろ?」
桐乃「平気。
あんたの部屋に置いといたから。
これならあたしのオタク趣味もばれないし、部屋も狭くならないし問題ないでしょ?」
京介「俺にとっては問題しかないわ!」
桐乃「コタツを自分の部屋で独り占めできるんだからいいでしょ?」
京介「たとえメルル仕様だとしても、コタツ独り占めは魅力的だな」
桐乃「あ。でも、あたしのなんだからあたしも使わせてもらうよ」
京介「独り占めじゃねえし!」
京介(まあ、コタツを理由に桐乃とずっといられるなら文句はねえか)
桐乃「それじゃあ、あんたの部屋に行こっか」パタパタ
京介「ちっ。仕方ねえな」
138 名前:【SS】立冬 2/2[sage] 投稿日:2011/11/08(火) 19:03:51.08 ID:X2m+HGjQ0 [2/8]
京介「メルル仕様って聞いたからもっと小さい子供用かと思ったらそうでもないんだな」
桐乃「うん。子供用だからって子供だけで入るわけじゃないでしょ?」
京介「ガラももっと派手かと思ったけど、大人しめだな」
桐乃「これだとちょっと寂しいから、今度御鏡さんにデコってもらうつもり」
京介「全裸の幼女がデカデカと書かれたコタツなんか家に置いといたら親父に殺されるぞ」
桐乃「うっ……じゃあ、小さいのを書いてもらおう」
京介「それじゃあ、コタツに入ってみるか」モゾモゾ
桐乃「あたしもあたしも」モゾモゾ
桐乃「スイッチ入れてないけど、ちょっとだけあったかいね」
京介「二人ではいるとちょっと狭いか?」コツン
桐乃「足伸ばすときには気をつけないとね」コツン
京介「言ってる側から伸ばしてくるなよ。足が絡まるだろうが」コツコツ
桐乃「変に伸ばしてるのはあんたでしょ?」コツコツ?
???「きゃん!」
京介「ん?」
桐乃「あれ?」
京介「おまえ何か言ったか?」
桐乃「なにも?
あんたじゃないの?」
京介「気のせいか?
……とりあえず、今から勉強するから、飲み物にホットミルクでも用意するか」スクッ
桐乃「あたしの分もよろしくね。
あたしはノーパソ持ってこようっと」スクッ
テクテク ばたん
モゾモゾ
あやせ「ふぅ。やっぱりコタツだと狭すぎますね……
桐乃、思ったとおり、加奈子から貰ったコタツを悪用してるけど、どうやって止めよう。
お兄さんがコタツの中で桐乃にいやらしいことしても、外からじゃわからないし、どうにかしないと……
とりあえず今日はベッドの下で監視を続けて、その結果から対策を立てましょう」
モゾモゾ
あやせ「やっぱり、ベッドの下の方が落ち着くなぁ。
でも、冬の床は冷たいから、今度ホットカーペットを持ち込もっと。
あと、桐乃とおそろいのくじらさんスリッパも買わなくちゃ♪
そうすればお兄さんともペアルックですね!」
157 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/08(火) 20:15:01.90 ID:X2m+HGjQ0 [4/8]
>>137を書いた後に変な電波を受信した。
佳乃「ねえ、京介。
あんたお母さんたちに隠れて、変な動物飼ってないでしょうね」
京介「動物?
犬も猫も飼ってないぞ。
なんかあったのか?」
佳乃「あんたの部屋を掃除してたら、ベッドの下からこんなのが見つかったのよ」
京介「だからベッドの下の掃除はしないでくれって……
って、なんだこりゃ」
佳乃「ホットカーペットでしょ、枕でしょ、毛布でしょ……
あと中学校の参考書とか、ビデオカメラとか、手錠とか……」
京介「女物の衣類まであるな」
佳乃「京介。
怒らないからちゃんと答えなさい。
これらはどこから盗んだの!?」
京介「盗んでねえよ!」
桐乃「そうだよ!
京介は部屋に置いておいたあたしのパンツだって着服せずにあたしの部屋に戻すんだから、他の女の服を盗んだりするはずないじゃ
ん!」
佳乃「え?」
京介「え?」
桐乃「え?」
佳乃「……とりあえず今の話は置いておくとして、それじゃあこの服とかは一体なんなのかしら?」
京介「あ~……
野生のあやせでも住み着いてるんじゃないか?」
※野生のあやせ※
・野生のあやせはベッドの下に住みます。
・不用意にベッドの下に手を伸ばすと切り付けられたり、手錠を嵌められたりする場合があります。
・部屋や家えの施錠は無意味です。
・警戒心が強いので、滅多に人の前に姿を現しません。
・昼間は学校に行っています。
・妹とイチャイチャしているときに視線を感じた場合、まず間違いなく貴方はあやせに狙われています。
・好物は親友や親友の兄の衣類や生写真です。
好物を罠の中に仕掛け、部屋を出たフリをすると、簡単に引っかかります。
・加奈子を埋める修正があります。
ほとんどの加奈子は後に掘り起こされますが、掘り起こされなかったものは春になると新たな命として芽吹きます。
・ベッドの下を覗いた時に目が合ったとしても、騒がずに「コンビニに行ってくる」等の口実で部屋を出て、
その後部屋にいる人を速やかに携帯等で呼び出しましょう。
いたずらに刺激するのはとても危険です。落ち着いた行動を心がけましょう。
・あやせは人に馴致しにくい動物ですが、愛情をもって接すればちゃんと懐きます。
根気良く接して、見事DEAD-ENDを回避しましょう!
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最終更新:2011年11月10日 03:17