719 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/25(金) 17:55:20.16 ID:hCqEef240 [3/5]
>>700
こんな感じのIFルートで。


俺は高坂京介、会社勤めの独身だ。現在入社三年目、家を出た後も相変わらず平凡な日々を送っていたが、最近になって事情が変わった。
「ご飯できたよー」
桐乃が突然俺の家に転がり込んできたのだ。
「ぱぱーごはんだってー」
しかも、俺を『ぱぱ』と呼ぶ娘を連れて。
「ああ、わかった」
桐乃になんで家を出たのか、その子供はなんなのか等問い詰めたが、すべてはぐらかされちまった。
「せめて相手を教えてくれ。一発殴るから」
と言っても、
「あんたには教えてあげない。怪我するから」
と言って絶対に口を割ろうとしないしな。
どうも親父たちはなにか気づいているらしいが……
そんなことを考えながら桐乃を見ると、桐乃は娘を撫でながら俺に微笑みかけてきた。
その相変わらず世界で一、二を争う可愛らしい笑顔を見ながら、俺は一つの推測を頭に浮かべる。
……まさか、な。

「ねえ、りんこりんはあたしとパパ、どっちの方が好き?」
「ぱぱー♪」
「ぐぬぬ……こんな冴えないパパだけど、どこがいいの?」
「そんなことないもん!ぱぱはかっこいいし、それにいいにおいがするもん!」
「はは。俺もリンコが大好きだぜ」
「むむむ……!」
「ん?桐乃、なにか言いたそうだな」
「なんでもない!」
「ままかわいい~」
「?
 そういえば来週はリンコの誕生日だったな。ママになんかお願い事したのか?」
「えっとね、あたしいもうとがほしい~」
「弟ねぇ……そういうことはパパに頼んだほうがいいよ」
「ぱぱー。あたし、いもうとがほしい~♪」
「うぐっ。なあリンコ、俺はおまえのパパじゃなくてな……」
「ぱぱはぱぱだもん!」
「クスクス。だってさー」

夜に寝室でパソコンをやっていると、桐乃がやってきた。
「リンコはどうした?」
「あの子の好きな本を読んであげたら寝ちゃった」
「そうか。なにを読んだんだ?」
「妹都市」
「さすがおまえの娘だな!?」
あの年から立派なシスコンか……そういえば妹をほしがってたな。
「それで、なんか用なのか?」
「うん。……久し振りにさ、『簡単なお仕事』お願いしていい?」
『簡単なお仕事』?
ああ、全然簡単じゃないアレか。
「いいぜ。それじゃあ明日も早いし、今から一緒に寝るか!」
「うん!」

「ねぇ」
「なんだ?」
「こうしてるとさ、昔のこと思い出すよね」
「……ああ」
「ねぇ、京介……
 あたしも、もう一人子供がほしいな」
「なっ」
「ちょうだい♪」




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最終更新:2011年11月26日 12:11