179 名前:【SS】兄貴ときりりんの田舎ぶらり旅 1/3[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 03:08:06.35 ID:+1WJIbGN0 [1/4]

10月上旬――いつもの高坂家。

ピンポーン

桐乃「キタキタァーーー!」ドタバタ
桐乃「・・・?あれ?ちょっと!兄貴ー!」チョイチョイ
京介「相変わらず騒がしいなーなんか用かー?」
桐乃「あんた宛に荷物だって。あたしのだと思ったのに!」
京介「お前、またエロゲ買ったのかよ・・・」
桐乃「ま~ね~♪ところで、あんたの荷物って何?」ジー

京介「お、俺は何も買ってないぞ!?なんだろう?親戚からだ・・・」ガサゴソ
桐乃「デ、デジカメ・・?」
京介「これは・・・俺のだ・・・っ!!あっ!そうか!そうだったのか~」フムフム
桐乃「ちょっと!何一人で解決しちゃってんの!説明してよ!」

京介「悪い悪いwほら、敬老の日に親戚のじいちゃん家に行ったろ?その時に、
   デジカメを持って行って、忘れて帰って来た・・・というわけよ。」
桐乃「な~んだ、そういう事かwそういやあんた、最近やたらとガサゴソしてたでしょw?」
京介「!?べ、別に、ただ、デジカメを探してただけだっ!」
桐乃「分かってるって!何焦っちゃてんのw?それより写真、またプリントアウトするんでしょ?」
京介「おう。プリンター貸してくれ~」
桐乃「え?あたしも写真見たいんだけど??あたしの部屋でやればー?」
京介「え?い、いいのか?」
桐乃「だって兄貴の部屋、寒いじゃんw」

桐乃「さてと・・・先にこたつに入って、準備しててー」
京介「お~あったけぇ~~ん~眠くなりそう・・・」ヌクヌク
桐乃「ちょっと!!あんたはとっととデジカメの準備っ!!」
京介「へいへい」

桐乃「まずは、どれからプリントアウトするの?ちょっと見せて。」
京介「まっ、とりあえず一通りかな。って、お、おい!あ、あんまくっつくなって!」アセアセ
桐乃「だってしょうがないじゃん!デジカメの液晶モニターちっちゃいんだからっ!
   な、なに意識しちゃってんのw?キモッ!」
京介「・・・っぐ(3インチTFT液晶、お前は悪くないっ!)」ウルウル
桐乃「流石あたしの高性能プリンター!早速、1枚目出来上がり~」フンス


180 名前:【SS】兄貴ときりりんの田舎ぶらり旅 2/3[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 03:09:14.15 ID:+1WJIbGN0 [2/4]

京介「そういや、近所の堤防まで散歩に行ったんだよなー」
桐乃「そうそう!なんかすごいたくさん人がいたよね!?」
京介「ああ。ここに一体何があるんだ!?ってビックリしたよなw」
桐乃「あたし達も『それ』を見てビックリしたよね~」


京介「これこれ!初めて見たなーこんな見事な『彼岸花の群生地』って。」
桐乃「あたし彼岸花って、初めて生で見たんだよね~地獄少女でどんな花かは知ってたけどねw」
京介「??なんだそれ?また、アニメか?」
桐乃「そっ!閻魔あいちゃんが、これまた可愛いんだよね~」フヒヒ
京介「・・・それでやたらと興奮してたのか・・・話が逸れそうなんで元に戻すが・・・」
京介「関東じゃ埼玉県日高市の巾着田が有名だけど、こっちも負けてないぜ!」



京介「川があって、田んぼがあって、散歩にはもってこいだなw」
桐乃「あたしも老後は、田舎暮らしがいいかな~」
京介「どんだけ先の話してんだよwwwでも、悪くないよな~」
桐乃「あっ!これ!この周りの木って、結局なんだったの?」



京介「あーこれは、梅園なんだってよ。2月~3月に、梅の花と香りでいっぱいになるそうだ。」
桐乃「へぇ~この梅園って、確か川の対岸にあったよね?」
京介「そうだな。この辺は彼岸花だけではなく、春には菜の花、夏にはホタルが見れるらしいぞ。」
桐乃「季節を問わず楽しめるってわけね。それにしても彼岸花って、なんか不思議な感じがしない?」


京介「まぁな。別名、曼珠沙華(マンジュシャゲ)と呼ばれるんだけど、異名が多い花としても有名なんだ。
   地獄花とか死人花とか・・・それから、有毒植物でもあるらしい。」
桐乃「ふ~ん。昔の人も、想うところは同じだったのかもね・・・」
京介「じいちゃんが言ってたけど、『彼岸花を摘んで家に持って帰ると、その家が火事になる』っていう迷信が
   ある不吉な花なんだってよ。だからこそ、彼岸花には不思議な魅力があるって・・・」
桐乃「うん。確かに変わった形をしてて、異名がたくさんある花って珍しいと思う。惹きつけられるのも頷けるかな~」ウンウン


181 名前:【SS】兄貴ときりりんの田舎ぶらり旅 3/3[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 03:10:03.72 ID:+1WJIbGN0 [3/4]


京介「そういや、この時の開花状況って7割程度だったらしい。」
桐乃「ええーこれで!?満開になったらすごいんだろうなー」
京介「堤防が真っ赤になるらしいぜー」


京介「そうそう、彼岸花って赤いけど、中には白色や黄色の花もあるって話だ。かなりのレアもんらしいが。」
桐乃「そう言えば・・・全く見かけなかったよね。」


ピロン

桐乃「あっ!プリントアウト終わったみたい!」
京介「サンキュー桐乃、助かったわ。こたつにもありつけたしw」

ピンポーン

桐乃「!!今度こそキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」ガタッ
京介「お、おい!暴れるなっての!・・・それじゃ、部屋戻るわー」ヨイショ
桐乃「!!ちょっと、まだ行っていいなんて言ってないでしょ!座ってて!」
京介「お、おう・・・」
桐乃「あ、あのさ、久しぶりに一緒にエロゲしない?ね?お、お願い・・・」ウルウル

京介(・・・うっ!豊郷小学校の時といい、京都の時といい・・・これに幾度となくやられてきたっ!!
   桐乃は絶対に、俺が首を縦に振ると確信しているに違いない。これは計算済みなのか、本心なのか?
   ま、まさかイノセントチャーム!?き、桐乃が!?あり得んっ!しかし!この眼差し・・・っ!!
   ええい!そんな事より、返事だ!どうするんだ!?恐らく、夜通しになるだろう。睡眠時間・・・??
   そんなもん知ったことか!妹が、桐乃が、「お願い」と言っている。だったら答えは出ているだろっ!!)

桐乃「あ、兄貴・・・?」
京介「やらせて頂きます。」   


兄貴ときりりんの田舎ぶらり旅 終


撮影者:高坂京介
ロケ地:岐阜県海津市 津屋川堤防

184 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 04:08:30.74 ID:+1WJIbGN0 [4/4]
忘れてました、次回予告です。





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最終更新:2011年11月29日 18:31