402 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2011/12/15(木) 00:36:42.31 ID:eCAUYo4l0
俺は今、部屋でだらっとしてる。
今日は両親共通の友人が遠方で結婚式を、ということで外泊。
そして桐乃はエロゲーを堪能中という。まあいいが。

と思ってたら

桐乃「ちょっと」ガチャ
京介「ん?どうした」
桐乃「こんなの見つけたんだけど…」スッ

見るとラベルに長い名前の書いてあるビン。

京介「ち……ぴちょん…?何だそれ酒か?」
桐乃「赤ワインね。ほら父さんが昨日、忘年会か何かの帰りに
   持って帰ってきたやつよ」
京介「ああ、たまにあるなそういう…」
桐乃「あんたお酒飲んだことある?」
京介「……ああ、何回かな…」

……嘘ではない。正月の甘酒とかな。
いや舐められちゃいかんと

桐乃「どうせ甘酒とかでしょ?」
京介「はい」
桐乃「……ねえこれ飲んでみない?」
京介「…は?」
桐乃「これ調べたら結構いいお酒みたいでさ!
   多分なかなか飲む機会なんてないじゃん!」
京介「いやそうかも知れんが…親父に見つかったら…
   それにお前はまだ
桐乃「大丈夫だって!お父さんよくこういうの持って帰るし
   家でちょっと飲むくらいだから!」

やけに強い押しだ。ワインなぁ…とちょっと思ってる間に
桐乃は階段を降り…どうやらグラスを持ってきた。

桐乃「ほらっ!これ」 ゴトッ
京介「はええよおまえ…まあちょっとだけならな」
桐乃「ええと、これ剥がして……で、これがコルク抜きね。
   回して……と。で、引っ張…る………っ」ギュー…
京介「…貸してみ…」ギュー…ボンッ
桐乃「……へぇ、あんたたまには役に立つじゃん」
京介「へいへい…じゃあ注ぐか」トクッ
京介「…ほら、おまえのグラス」
桐乃「え?あぁ、うん…」スッ
京介「よっ……あ」トクトクッ
桐乃「ちょっ、あんた多過ぎっしょ!」
京介「わりい…俺のと変えるか」
桐乃「…別にいい、これくらいなら」

多分、分岐点はそこだったんだろう。酒に慣れてない俺は
その量からいろいろと始まることを知らなかった。

京介「んー……美味い、のか?コレ」
桐乃「……うん。多分美味しいんじゃない?…結構好きかも。」
京介「あっコレ強いな!うぉっ…アルコールが…」
桐乃「…だらしな。これくらいでさぁ…ケホッ」
京介「むせてんじゃねーか」
桐乃「…うるっさい!」
京介「うわー、何かボアっとするわコレ」
桐乃「あんた弱そ。お父さんもそんな強くないもんね」
京介「じゃあおまえも強くないってことになるんじゃ
桐乃「いちいちうるさいってーの!」ギュッ
京介「いぃっっ!…つねんなよ!いってえな…
   つか何で俺の部屋で飲んでんだよ、今更だけど」
桐乃「私の部屋がお酒臭くなったら最悪じゃん」
京介「おまえな…はあ、もういいよ」
桐乃「ん…コレほんと美味しいかも…」トクトクッ
京介「あ!はあ?おまえもう2杯目かよ?」 ガタッ
桐乃「あんたが遅いのよ」
京介「バカ、おまえあんま飲むなよ!まだ中学生じゃねえか!」
桐乃「!!…何よ、先生みたいなこと…それならあんただって高校
京介「先生じゃねーよ!あんま分からねーけど体に毒だったら
   どーすんだ!こんなしょうもないことで後々何かあったら
   取り返しがつかねーだろ!!」
桐乃「!!!」
京介「いや飲むなとは言わねえけどよ…ちょっとだけ、少しずつだ。
   じゃねえともうお開きだ」
桐乃「……わ、わかったわよ…何よ急に…///」
京介「あと30分は注ぐなよ」
桐乃「…はいはい…///」
京介「…てかおまえ顔赤くないか?酔ってるんじゃ…」
桐乃「///赤くっ……あ、でもそうかも…
   …うん、ゆっくり飲むことにするから」
京介「ウチの家系は弱いのかもな…母さんはどうか知らんけど」
桐乃「あぁ、ちょっと強そうな気がする…」
京介「…ちょっと俺トイレ行ってくるわ」 ガチャ

…ふぅ。やっぱちょっとくらくらするな…まあ酒だからな。
もう桐乃には飲ませないようにしよう…

京介「はぁー、さみっ…」
桐乃「…おかえりぃ〜」
京介「…おう」
桐乃「ねぇあんたってクリスマス予定あんの〜?」
京介「んぐっ……外国ではな、クリスマスは家族で
桐乃「ふふっww 寂しいものね〜」
京介「……へいへい、どっかのモテモテ茶髪読モ様には分かりませんよ」
桐乃「…っ!」ドゴッ
京介「いって!蹴るなよ!」
桐乃「ヘタなイヤミ言うからよ!それに私別にクリスマス空いてるし」
京介「…何だよ、じゃあ人のこと言えねえじゃん…」
桐乃「一緒にしないでくれる?私は空けたの。あんたは空いてるだけ
   ……しょ、しょーがないから?まあ暇過ぎるあんたと
   か、買い物行ってあげてもいいけど?///」
京介「は?あ……/// んっだよ、それって荷物持ちじゃねーか!」
桐乃「ガタガタ言うなっての! じゃあそういうことだから」
京介「ん……あぁ、分かったよ…」
桐乃「………///」
京介「………///」
桐乃「…………
京介「あ、あ〜ちょっと酔いが回ってきたわ…もうそろそろ
桐乃「…え?まだいいじゃん〜…」
京介「……おまえもう酔ってるよな…俺が部屋出て戻ったあたりから」
桐乃「酔ってないもん! …でも気分良いかも〜」
京介「うわ、こいつ……まあいいか、親帰るの明日だし…」
桐乃「…あんたって髪型ずっと変わんないよね〜
   だからモテないんじゃないの〜?」サワサワ
京介「…おまえだって……あれ?おまえいつから茶髪だっけ?
   もう随分長いけどな…っておいあんま髪ぐちゃぐちゃすんなよ」
桐乃「…ちょっと髪質かたいんだよね〜」
京介「…じゃあおまえも文句言えねえよな」サワサワ
桐乃「…っん……いいよ別に…」
京介(あれ?…酔ってるからか?)
桐乃「……」サワサワ
京介「………」サワサワ
京介(…そして妙な空間になりました。あー何かぼやっとする///
   …俺も酔ってんな…)
桐乃「…京介…///」サワサワ
京介「!?…京介ぇ?」サワサワ
桐乃「……ばーかw」サワサワ
京介「…何だってんだ…」スッ
桐乃「あっ……」
京介「…あん?何だ?」
桐乃「……別に…」
京介「………何だぁ〜?桐乃?」プニプニ
桐乃「んぅっ!/// な、何よぅ」
京介「……別にぃ〜?」プニプニ
桐乃「…は、はなへぇ!ふぁか!」
京介「あ〜何てったかわかんねーw」プニプニ
桐乃「…!!この…」ガッ
京介「お」
桐乃「…はぁ〜…何か顔が熱くなったじゃん…///」
京介「ははっw、顔あっか!」
桐乃「///……しっ!」グッ
京介「!!うぉっ」バタッ
桐乃「へへ〜とったぁ〜」コテッ
京介「ぐふっ…お前、腹はキツいって!」
桐乃「え〜?ん〜じゃあ…」コロコロ…コテッ
京介「………!///」
桐乃「…ふふぅ……あっかw///」
京介「ぐ…いや、ていうか近…///」
桐乃「え〜、い〜じゃん、べつに〜///」
京介「え〜… おまえ酔ったら無防備すぎるな…
   気をつけろよ、男がいるときとかは…」
桐乃「別に今はい〜も〜ん…ふふっw 京介近い///」
京介「/// おまえが来たんじゃん…」
桐乃「……京介のにおいがする…」
京介「………おまえのは…香水?とワインと混ざって…」
桐乃「ん……」ヨジヨジ
京介「ぅぐ…だから腹に乗られたら…って…」
桐乃「ん〜」ギュッ
京介「うぉ……//////」
桐乃「………//////」
京介「……おい?/// あの…桐乃?」
桐乃「………京介、あったかい……///」
京介「……っ///」
桐乃「…ねぇ、背中さむいから……」
京介「え?あ……/// おお//////」ギュッ
桐乃「…ん………あったかい……//////」
京介「…ああ………//////」
桐乃「………………//////」
京介「………………//////」


桐乃「……っと ……ぅして………ね ………」


京介「………え? 今何て……?」

桐乃「……ば〜か!」





………翌日。
俺はベッドで目覚めた。まだ少し頭がくらっとする…
桐乃は……部屋に帰って寝たんだろう。
昨日は本当に酔ってたな…あいつ酒好きだけど相当弱いみたいだ。気をつけねえと。
……そういやクリスマスの約束、あいつ忘れてねえだろうな、
と思ってたら携帯にメールが入ってた。
「クリスマス、ちゃんと覚えときなさいよ!」
……へいへい。覚えてるって。
そうだ、まだ両親が帰ってない内に昨日の残骸を片付けとくか…
グラス、コルク抜き、ワイン……あんま減ってねえな。





END

クリスマスの少し前、大人たちが夜の街で騒ぎだす間に。 長々どうもです。




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最終更新:2011年12月15日 19:23