110 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2011/01/06(木) 18:05:03 ID:dE0mG0fQ0 [6/10]
(わたしとあいつって・・・なんで兄妹なんだろう・・・)
「何か聞こえたようだけど気のせいかしら」
声が聞こえた瞬間反射的に後ろを見る。
「なっ・・・あんた・・・いつの間に!」
「さっきよ。ようやくたどり着いたのね」
黒いのがいた。
「『私が義理の妹ならあ~んなことやこ~んなことをしてもらえるのに!』って聞こえたけど気のせ・・・」
「キモ!そんなこと言ってない!」
何を勝手に捏造してんだこの黒い奴!
「じゃあどんなことかしら?」
「えっ・・・」
こういう質問がくることは予想していた。だけど、していただけで答えなど用意していない。
「うっ・・・」
口ごもるわたし。
「たしか・・・『わたしとあいつって・・・』」
言うな言うな言うな言うな言うな!
「『なんで兄妹・・・』」
聞きたくない聞きたくない聞きたくない聞きたくない!
「『なん・・・』」
「やー!道端で困ってるおばあさんに助けてもらってたでござる!」
黒い奴の妄言を遮ってでかいのが来た。
「それ逆だから!鬼畜!悪魔!」
我ながらあいつのようなツッコミしかできないぐらい焦ってるようだ。
けど、助かった・・・。
「おょ?鑑賞会はまだ始まってないでござるな?ではこの遅刻はノーカンということで!」
「・・・ふっ、運のいい奴ね。普通ならバラバラになってたところよ?」
まーたこの女、邪気眼中二病こじらせたわ。どうでもいいけど感染さないでよね。
「京介氏は・・・いないでござるかぁ?」
「また地味子と出かけてんじゃないの?ま、いないところでどうってことないしー」
「・・・そう」
「・・・では気を改めて、鑑賞会といくでござる!」
沙織がチャンネルを押そうとした!
「ふぁー、よく寝た。おはよう」
あいつが二階から降りてきた。シャツとパンツだけで!
「うおッ!お前らどうしてここに!」
ちょ・・・感想言う前に早く着替えて来い!
「早くここから出て行けッ!!二度と近づくな!!!露出狂!」
あいつをリビングから追い出す。
「ストライプだったでござる・・・。」
「縞パン・・・!」
「そっち(パンツ)の感想言わなくていいから!」
「ふふっ・・・」
「・・・何がおかしいのよ」
「あなた・・・ずいぶんとお兄さんに優しくなったのね」
「ハァ?何言ってんの?あんたバカァ?」
どこに目をつけてんのこの邪気眼女。
「では、気を取り直して鑑賞会始めるでござる!」
この鑑賞会でいろいろともめたのは言うまでもない(特に黒い方と)。
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最終更新:2011年01月09日 20:44