326 名前:【SS】兄貴ときりりんのイルミネーションの旅 番外編 1/3[sage] 投稿日:2011/12/23(金) 02:21:07.81 ID:pjXwYFR80 [1/4]
桐乃「ちょっと!なに強引に、こんなとこまで妹を連れ出しちゃってんの!?」
京介「悪い悪いwそんな事より、見覚えないか?桐乃?」
桐乃「え?見覚えって・・・あっ!そう言えば、春に桜を見に行った帰りに寄ったとこだよね?」
京介「正解!どうだ?びっくりしたかw?」
桐乃「あの時、兄貴さぁ~妹と夜景見たいとかなんとか、超キモイこと言ってたよねw?」
京介「バ、バカ言え!い、言ってねえ!た、確かに夜景を見ようとしたよ!しましたよ!?」
京介「だけど、あれはせっかく来たから、ついでに見ようって言ったんだっ!!」
桐乃「分かってるってwなに焦っちゃてんのw?」
京介「第一、桐乃もまた見にくれば?みたいなこと言ってたしよ・・だからリベンジも兼ねて・・」ブツブツ
桐乃「ごめんってばwほら兄貴!ぐずぐずしてると、また見れなくなるって!早くっ!」グイッ
京介「あっ、お、おい!・・・おお!公園がライトアップされてるぞ!」
桐乃「わぁ~キレイ!な~んだ、やっぱり妹と夜景みたいんじゃんw超キモイんですけど~w」
京介「うっせwもうなんとでも言え!あ、ちなみにこのライトアップは今だけだそうだ。」
桐乃「そうなんだ。見れてラッキーじゃん!あっ!もしかして、前に見せたかったのはコレの事?」
京介「残念w違うんだなこれが~見せたいのは、今だけじゃなくて年中見れるんだ。まぁ季節や天候にもよるけどな。」
桐乃「ふ~ん。わっ!でっかい船があるんだケド?」
京介「おお!これは『ミシガン』だな。簡単に言えば遊覧船だ。夜にはディナークルーズもあるんだってよ。」
桐乃「船上でディナーなんて、なんかロマンチックぅ~素敵ぃ~最高じゃん!」キラキラ
桐乃「も、もしかして、こ、これ??」ドキドキ
京介「い、言いにくいが、ち、違うんだ・・すまん・・」ショボーン
桐乃「そ、そんなに申し訳なさそうに言わないでよね!た、確か、噴水かなんかでしょ?前にチラっと言ってなかった?」
京介「ちゃんと覚えてるじゃねえか!そう、『びわこ花噴水』ってやつだ。まぁ、湖の方見ててみ。もうすぐだ。」
桐乃「うわ~すごい!噴水っていうから、公園にあるようなやつかと思ったけど・・」
京介「すごいだろ~ここは湖上にいくつも噴水があって、形や照明が様々に変化するんだ。」
桐乃「あっ!形が変わった!キレイ~」
京介「地元では、定番のデートスポットらしいぜ。」
桐乃「っ!!キモッ!超キモいんですけどっ!い、妹とデデデートスポットなんか・・!」
京介「あっ!!悪い!桐乃!時間ない!次、行くぞっ・・!!」グイッ
桐乃「は?え?え?な、何?つ、次??」
京介「まぁ、次がメインみたいなもんさ。桐乃にとってはな。」
桐乃「??」
327 名前:【SS】兄貴ときりりんのイルミネーションの旅 番外編 2/3[sage] 投稿日:2011/12/23(金) 02:21:49.82 ID:pjXwYFR80 [2/4]
京介「到着!ここだ!」
桐乃「ここって・・・っ!!」
京介「そう。豊郷小学校旧校舎群だ。前に来た時、お前興奮しすぎて鼻血出したの覚えてるかw?」
京介「そんでもって、俺が担いで帰ったんだぞ!?帰ったら帰ったで、もっと見たかったって駄々こねるしよw」
桐乃「ヾ(*´∀`*)ノ」キャッキャ
京介「だからよ、また連れてってやりたいと思ったわけだ。ちょうど25日のクリスマスまでライトアップもされてるしな。」
桐乃「ヽ(*´∀`)ノ」キャッキャ
京介「聞いちゃいねぇ・・・おい!桐乃!」
桐乃「んもう!兄貴ったら、こんなとっておきを用意してたなんて、やるじゃん!」
京介「だってお前、また行きたいって駄々こねまくってただろうが!」
桐乃「だ、誰が!?ふんっ!!いいから早く見に行こって!」
桐乃「校舎のライトアップって、廊下の明かりなんだーもっと派手な飾り付けでもしてるのかと思ったw」
京介「確かになwでも、廊下の照明がイイ味を出してるなー!暖かい色だぜ。」
桐乃「その代わりっていうか、周りの木とかは派手にライトアップされてるねw」
京介「冬は空気が澄んでるからな~かなり綺麗に見えるな。」
桐乃「うん!・・・あれ?入り口の扉閉まってる・・・?」
京介「館内の見学は、もう営業時間終了みたいだ・・悪いな・・桐乃・・」
桐乃「べ、別に謝らなくてもいいっての!だって、ここって図書館とかあるんでしょ?前に兄貴、言ってたじゃん!」
京介「ああ、そうだけど・・・」
桐乃「中、入れなくてもいいって。ま、また、ぃ、ぃっしょに来れただけで充分だっての!」
京介「??ま、まぁ、満足してるんならいいけどよ・・・」
京介「・・・・・」
桐乃「・・・・・?」
京介「ほんとに今年は色々あったな・・・世間でも、俺たちの間でも・・・」
桐乃「そだね・・・怖い事や悲しい事、たくさんあったし・・・」
京介「ああ。絶対に忘れちゃいけない。俺たちが大人になってもな。」
桐乃「・・・うん。」
328 名前:【SS】兄貴ときりりんのイルミネーションの旅 番外編 3/3[sage] 投稿日:2011/12/23(金) 02:22:50.09 ID:pjXwYFR80 [3/4]
桐乃「そ、それでさ、あ、兄貴はさ、沈んでるあたしを見てさ、色んな所へ連れてってくれたんでしょ?」
京介「え?ま、まぁな、つ、ついでだしな・・・で、でもお前が勝手について来た時もあったけどなっ!」
桐乃「なっ!!べ、別にいいじゃん!ちゃ、ちゃんと話聞いてよっ!」
京介「す、すまん。んで、なんだ?」
桐乃「ま、まぁ、そ、その~お、お礼が言いたいわけっ!」
桐乃「元気づけようとしてくれたのかしんないけど、そ、その・・・あ、ありがとね・・きょ、京介・・」モジモジ
京介「///え、あ、ああ!・・俺も、桐乃に言っておきたい事がある・・・」
京介「桐乃の人生相談をきっかけに、お、お前との距離が、す、少し縮まった気がするんだ。た、たぶんな・・・」
京介「昔のまんまならきっと、桜なんか見に行ってないだろう。豊郷の旧校舎も1人で見に行ってただろう。聖地だとも知らずになw
家族で京都に行った時も、たぶん親父の用事に嫌々付き合って、市内観光なんてしなかっただろう・・・」
桐乃「・・・・・」
京介「な、何が、い、言いたいかっていうと、桐乃と少しでも仲良くなれて、う、嬉しいって事だ!!」
桐乃「・・・ったく、ほんとシスコン変態バカ兄貴なんだからっ・・・い、妹と仲良くなれて、う、嬉しいだってw?」
京介「お、おいっ!俺は、変態じゃあないっ!!それは取り消せよ!!」
桐乃「はいはいwww・・・あいつらと出会えて、あやせ達とも今まで以上に仲良くなれたし、あたしも
ほんと感謝してるって。ホントにホント・・・」
京介「だいぶ冷え込んできたな~上着貸そうか?・・・どうした、桐乃?」
桐乃「あ、あのさ、ちょっと早いけどさ・・今年は、あ、ありがとね・・」モジモジ
桐乃「来年も、よ、よろしくね・・兄貴っ!また、どっか連れてってくんないとダメだかんねっ!」
京介「お、おう!こ、こちらこそ、よ、よろしくな!桐乃!人生相談でもどこへでも連れてってやるよ!」
桐乃「絶対だかんねっ!ほら、さっさと上着貸しなさいよっ!」クンカ
京介「風邪ひくなよ~って、ん?上着、臭うのか?ちゃんと洗ってるはずだぞ!?」
桐乃「んなっ!!か、嗅いでない!嗅いでない!何も嗅いでないっ!!」アセアセ
京介「??一応、ファブリーズしてきたから臭くはないと思うが・・・」
桐乃「もう・・バカ・・」
兄貴ときりりんのイルミネーションの旅 番外編 終
ロケ地:滋賀県大津市 大津港
犬上郡豊郷町 豊郷小学校旧校舎群
撮影者:高坂京介
最終更新:2011年12月25日 20:33